「しつけ」の本質とは?──“他人軸”ではなく“自分軸”を育てる子育て
幼児教育は「アドバンスのため」だけではない──心の根っこを育
先日、ある教育関連のサイトを見ていたときのことです。
おそらく教育評論家の方が、こんな趣旨のことを話されていました。
「幼児教育や早期教育で得たアドバンテージなんて、小学校3年生くらいになれば消えてしまう。だから、幼児教育なんてやっても無駄です」
その言葉を聞いた周囲の方々が、
「たしかに無駄ですよね」「もっとのびのび育てるべきですよね」と同調されていて、
私は、思わず「え?」と引っかかってしまいました。
たしかに、「先取り学習で周りより優位に立たせるための教育」、
いわゆるアドバンス(アドバンテージ)目的だけの早期教育であれば、
その効果が短期的である可能性もあり、無意味だという見方は一理あるかもしれません。
しかし、私が推進している幼児教育は、
アドバンテージを得るための教育ではありません。
私たちが目指しているのは、
子どもの「心の根っこ」をしっかりと育てる教育です。
つまり、将来にわたって生きていくうえでの「土台」となるような、
人間としての在り方・感じ方・考え方を育む取り組みなのです。
このような教育は、一時的なアドバンテージが消えたとしても、
決して“無駄”になることはありません。
「早期教育は子どもの心を蝕む」という極端な批判も、
本質を見失った教育の在り方に対する批判であり、
すべての幼児教育がそうであるかのように語られるのは、非常に残念です。
なぜこのような誤解が根強く存在しているのでしょうか。
それは、実際に「アドバンスだけを目的とし、子どもの心を無視した教育」が
現実に存在しているからではないでしょうか。
だからこそ、
幼児教育を選ぶ際は、慎重に見極めることが大切です。
歴史や実績はあるか
教育理念は何か
経営母体や運営体制はどうか
教師の人柄や姿勢は?
何のための教育か?
誰のための教育か?
実際に通っている保護者や卒業生の声はどうか?
パンフレットや見学だけでは分かりにくいことも、
実際に通ってみればすぐに感じられるものです。
そして、最後に一つ問いたいことがあります。
「のびのび育てる」とは、いったいどういうことでしょうか。
「しつけをせず、ただ自由に野放しにすること」ではないはずです。
本当の意味で子どもをのびのびと育てるとは、
心の土台を大切にしながら、可能性を信じて確かに伸ばしていくこと。
それが私の考える、幼児教育のあるべき姿です。



