一方的な映像よりも肉声とリアルを大切にしてほしい
私は、今までから一貫して「心の子育て」を説いて
ご家庭で実践していただくようにしてきました。
育児相談や子育てカウンセリングにお見えになる方に
「どんな子に育ってほしいですか?」
と尋ねると
決まって出てくるワードがあります。
それは、
「優しい子」
「思いやりのある子」
「ひとの痛みが分かる子」
「親切な子」
という文言です。
一言で
「心が育っている子」
と書かれる保護者さまも多いです。
「心が育っている」というと
どうしても
こちらのソフトなイメージが先行します。
ところが、
実際、本当に「心が育っている」状態というのは
こちらの面だけではやっていけません。
「優しい心」
「親切な心」
これだけで人生やっていけないことは
親であるお父さまお母さまはよくご存じですね。
「くじけない心」
「失敗しても折れない心」
「何度も挑戦するあきらめない心」
「誰に何と言われようとも、自分の決めた道を進む強い心」
「正しいと思うことを『正しい』とはっきり言える正義の心」
など
こういった強い心も同様に
育んでいかなければ社会で通用しません。
むしろこちらの方が大切かもしれませんね。
私の教室の子どもたちを見ていると、
1歳2歳の頃の親の態度や親の言葉のかけ方、
親の思い方などが
子どもの心の癖、思い方に
大きく影響を与えていることがわかります。
親はいつまでも子どもの後ろをついて
お世話をして歩き続けるわけにはいきません。
いつか、
ひとり立ちをさせる日がやって来ます。
そのあとは、
子どもは、
どんなに高い壁がやってきたとしても
自分で何とかして壁を乗り越え
泣きながらでも
突き進んでいかなければならないのです。
どうやったらこの壁を越えられるのかを柔軟に考えられる頭と
どんなことがあってもこの壁を乗り越えてみせる、
という強い心が必要です。
これからますます
加速度的に変貌していく社会の中で
このことは
子育てに於いて非常に重要と感じます。
このことに気づいている親御さんと、
全く無頓着なご家庭の
二極分化が顕著になってきたな、
と
日々の「育児相談」の中で感じることが多いです。