犬の前庭疾患の話
滋賀ペット治療院の山路です。
滋賀県で犬・猫の鍼灸治療をしています。
鍼灸治療、皆さんは経験したことがおありでしょうか。
最近は、東洋医学への関心が高くなっているようで、鍼灸院も増えていますが、犬や猫に鍼灸治療をする動物病院はまだそんなに多くありません。
実際、ご自分で鍼灸治療を受けたことのある方でしたら「もしかして犬や猫にも効くのかも・・・」と思っていただけるのですが、一般的には「犬に鍼なんてできるの?」「猫に鍼なんて無理だよね?」という方が多いように思います。
でも、私は獣医師として、ワンちゃん・猫さんたちにも鍼灸治療を強くお勧めします。
その理由についてご説明しますね。
鍼灸治療は原因のわからない体調不良にも効果があります
鍼灸治療は、「体の気の流れを整える」治療法です。
どちらかというと「本人自身の治ろうとする力を後押しする」という考え方をします。
西洋医学は、原因を追及してそれを取り除くという治療法のため、外科手術などは得意ですね。
でも、原因がわからない場合は対症療法が中心になります。
それと異なり、東洋医学は必ずしも原因がわからなくても治療が可能です。
もちろん、診断するときには「体の中で気の状態にどういう問題があってこの症状が出ているのか」を判断し、症状に応じた治療を行います。
でも、基本の考え方はとてもシンプルで、「滞った気の流れを整えることで自己治癒力を高める」ため、必ずしも原因がわからなくても効果が現れるのです。
鍼を刺すのは背中側が多く、ペットは座って、またはゆったりと寝たままで施術が受けられます。
ほとんどのペットは鍼を刺した後は気持ちよさそうにリラックスした表情になります。
リラックスが自己治癒力を高めます
東洋医学では、「気の滞り」が病を招くと考えますので、鍼やお灸で気の流れを整える治療を施します。
西洋医学風に言うと「血行をよくする」というのが近いのですが、それだけではありません。
気の流れが滞る一番の原因は、体が緊張してあちこち硬くなることです。
硬く縮んだ体は、コリや痛みを感じますよね。
これを解消してリラックスすることで体の中のいろいろな物の流れがよくなります。
血行がよくなると体が温まります。
リンパの流れがよくなると、体内の老廃物が排泄されやすくなり、代謝がよくなります。
コリが緩むと、神経への圧迫がなくなり、痛みが解消します。
神経の伝達物質も流れがよくなり、ホルモンなどの分泌も促されます。
また、リラックスして気持ちがよくなること、それ自身が自己治癒力を高めます。
人間は温泉に入ったりマッサージを受けたりしますよね。
それと同じように、ペットにも鍼灸やマッサージでリラックスする機会を与えられることが、人間同様心身の疲れを癒やし、たまっていた老廃物を押し流す効果を現します。
足腰の不調など運動器疾患には特にお薦めです
人間でもそうなのですが、足腰が痛いときに整形外科に行くより鍼灸やマッサージを選びませんか?
ペットも同じです。
特に犬の場合は、椎間板ヘルニアや関節症など、手術以外の選択肢として鍼灸をぜひ選択肢に入れていただきたいと思います。
シニアになって足腰に弱りが出てくると、西洋医学では何もすることがありません。
「うちの犬はもう年寄りだから・・・」と、飼い主さんも諦めてしまっていませんか?
東洋医学なら、今ある機能を高めたり維持したりして、加齢に伴って体が衰えるスピードを遅くし、できる限りワンちゃんが自分の足で歩けるように働きかけることができます。
実際、立てなくなったワンちゃんが鍼治療の後立って歩けるようになったり、年を取って足腰に歪みの出ていたワンちゃんがまっすぐに立てるようになっています。
ペットに鍼灸治療なんて・・・と、お思いの方がおられましたら、ぜひ一度お試しください。
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