薪ストーブショップ厳選のお勧め薪ストーブって・・
埼玉県に限らず、日本国内には豊富な針葉樹があります。
しかし、薪=広葉樹 という図式が定着しているのも事実です。
広葉樹の方が、火持ちがいいことから、薪には広葉樹が重宝されるわけです。
また、針葉樹を燃やした場合は広葉樹の時よりも炉内が高温になるとのデータもあり、ストーブ本体にダメージを与えることを避けるために、ほんの数年前までは薪ストーブの取り扱い説明書にも、『針葉樹は使用しないでください』との注意書きがありました。
薪ストーブユーザーさまの中には、薪を自分で調達される方も少なくありません。
近所で、庭木や街路樹などの伐採があれば、もらいに行きたくなりますよね。
でも、いつもいつも広葉樹だけとは限りません。
針葉樹だって混ざることもあると思います。
針葉樹だけ、置きざりにしてくることは相当な勇気が必要です。(汗)
僕にはできないと思います。(笑)
一番良いのは、針葉樹も薪として使うことです。
広葉樹には勝てませんが、針葉樹(ヒノキ、杉など)だって普通に薪として使ってください。
最近針葉樹の薪使用について誤った理解をされている方がいらっしゃいますのでちょっと解説しますね。(苦笑)
少しでもストーブ本体の寿命を延ばしたいなら薪ストーブ本体の耐久性や構造について知識を持っておくことだと思います。
まず最初に誤解を解いておきたいと思います。
①欧米の薪はほとんど針葉樹であること
②鋼板のストーブは、針葉樹も燃やせる!は誤解であること
つまり針葉樹と広葉樹の区別をする事自体がナンセンスであることです。
ヨーロッパは松(パイン)ですし、アメリカでは杉や栂が薪燃料の主流です。
たしかに、鋼板のストーブは溶接によってボディーが一体化していますので、鋳物のストーブに比べれば、温度変化に対して強いと言えます。
でも鋼板製の薪ストーブいう理由だけで、『針葉樹も大丈夫! 』 というのは科学的根拠が乏しいです。
ポイントはストーブの素材ではありません。
針葉樹を燃やした場合には、炉内は広葉樹を燃やした場合よりも高温になりやすいので、その点に着眼しなくてはなりません。
針葉樹を安心して使う場合には2つの事に気をくばりましょう。
①高温によりダメージを受ける部品が炉内に少ないこと
②炉内に取り込む空気を予め高温にできる空気経路を持つ構造であること
この要件を満たす薪ストーブの方が安心です。
最近では・・・
『針葉樹や石炭も使えるストーブです!』・・・とか、『無煙燃焼できるストーブです!』
なんてキャッチフレーズのストーブも見かけますが、これはどういうことなんでしょうか。
ちょっと例をあげて説明してみたいと思います。
『僕の携帯電話のカメラは1キロ先も撮影できるんだよ!』
僕がこのように言ったら、あなたは信じますか?
1キロ先の物体をレンズに納めることは可能でしょうか?
でも、僕の発言は、ある意味正しいのです。
1キロ先の空なら写すことは可能です。
1キロ先の花を鮮明に撮れるとは言っていませんから。
つまり、どんな薪ストーブでも針葉樹だろうが石炭だろうが燃料として使えるわけです。(苦笑)
問題なのは、針葉樹や石炭を燃料にした場合に、広葉樹を使用した場合と耐久性でも遜色がないのかどうかなのです。
針葉樹や石炭を使用して、3年~5年でストーブ内部がグズグズになってしまったら、それはちょっと話の次元が違うことになりませんか。
さすがに石炭を燃料にするユーザーさんはいないと思いますが、仮に石炭を燃料にしたならば、数年でストーブを買い替える覚悟が必要でしょう。
ただし、ストーブ本体が安価であればあまり気にしないで使用できるのでしょうが。
また、『無煙』 を謳っているストーブもあるようですが、何をもって無煙なんでしょうか?
もしも本当に無煙(排気の中に微粒子が含まれない状態)であるならば今時工業地帯の煙突から出る煙は全て無煙になってるはずでは?
燃焼用空気を高温にしたり空気回路を工夫しただけでは完全なる無煙ストーブなど到底実現できないはずです。
どんな薪ストーブも巡航運転中には目に見える煙など出ません。
無煙です。(笑)
少なからず冷静さを失って洗脳されてしまう方がいるのも世の常なのでしょうが。(笑)
それでは具体的に、先の①、②の要件を満たす薪ストーブの炉内とはどういうものかを写真でご覧ください。
念のためこれはネスターマーチンの炉内です。
①の、強靭なボディーについては、インナーが鋼板の2重構造になっているのがおわかりだと思います。そしてその炉内側には鋳物の部材がセットされていますが、ボルトやナット類が露出していません。
②の、空気のプレヒートについてです。
薪が炉内で燃焼するためには空気が必要なわけですが、この炉内に取り込む際の空気が高温であればあるほど、燃焼効率は高くなり、針葉樹も比較的低温で燃焼させることが可能になります。
では、炉内に取り込む空気の温度を上げるにはどうすればいいのでしょうか。
方法は2つ。
1、空気の経路を長くして、温める。
2、特殊な部材を介して、温める。
薪ストーブの外観からでもわかるのですが、炉内にダイレクトに空気を取り込む構造のストーブでは
①を満たすことは不可能です。
正面ドアや背面から、直接炉内に空気を取り込む構造では、プレヒートはできないのです。
※鋼板の安いストーブはほぼこの構造です。
また、天板付近に空気取り出しのための鉄パイプがあるストーブがありますが、このタイプのストーブは、炎の頂点(炎点)が低い場合には、2次燃焼のための空気の温度が上がらないので、燃焼効率が落ちてしまいます。
2の、『特殊な部材』とは、例えばですが、ダッチウエスト社製のエンライトや、トラビスのライデン、バーモントキャスティングス社製のアンコールエヴァーバーンに採用されているセラミックの部材のことで、空気がその部材の中を通過する際に300度を超える高温まで温められる仕組みになっています。
更にトラビスのケープコッドは世界一排気がクリーンな薪ストーブです。
それは空気経路が長く設計されているだけでなく、触媒位置が上方に設置されておりクリーンバーン(エアーチューブ構造)とのハイブリッド構造のストーブだからです。
世界一厳しい排ガス基準のアメリカ環境保護庁(EPA)の測定でも0.45g/h という数値です。
排ガスがクリーンなだけでなく、その炎も綺麗なのはケープコッドの構造の賜物です。
長々と理屈をこねてきました。
みなさん意外と思われるかもしれませんが、薪ストーブはアナログの暖房器具でありながらも結構ハイテクな事です。
メーカーがどれだけの研究開発をしているか?
それはストーブを見ればわかります。
これは↓ Made in Japan・・国産の鋼板製の薪ストーブです。 1枚物の鉄板ストーブとは別次元の高品質の薪ストーブです。
この違い・・貴方にもわかる筈です。
「鋼板製だから安心ですよ!」
そんな営業トークで高額な鋼板製の薪ストーブを購入してしまうのは貴方が勉強不足なだけです。
金子家の鋼板製の薪ストーブは19万円ですから!(笑)