「正しさ」より「楽しさ」を・・支援の現場で見つけたい、心のゆとり
障がいのある方や、お子さんと接する中で「なんでそんな嘘をつくの?」「さっきまで元気だったのに……」と、対応に困り果ててしまうことはありませんか?実はその言動、本人が自分自身の心を守ろうとする「適応機制」という心の防衛反応かもしれません。
例えば、朝は元気に笑っていたのに、出発直前になって「お腹が痛いから休みたい。でもお昼は好きなものを食べたい!」と言い出す場面。周りから見れば矛盾した「嘘」に見えますが、本人にとっては、強いストレスや満たされない欲求から自分を保とうとする必死の表現なのです。
支援において大切なのは、その言動が「本当か嘘か」を暴くことではありません。
「なぜ今、この言動が必要だったのか?」という真意に目を向ける視点です。
この「適応機制」という仕組みを理解し、一歩引いて俯瞰(ふかん)して見られるようになると、感情的に反応せず冷静な対応ができるようになります。もちろん、本人の言い分をすべて鵜呑みにしたり、何でも許したりすることが正解ではありません。受容するのか、あるいは適切に回避するのか、その判断こそが「生活支援」の技術なのです。
対人援助の技術は、障がいのある方のためだけのものではなく、私たち自身のストレス管理や人間関係の構築にも役立ちます。相手を、そして自分を深く理解しようとする姿勢が、より良い支援への第一歩となります。


