「困った行動」の裏には理由がある

佐伯重和

佐伯重和

障がい者支援の現場では、利用者さん同士のトラブルが起きることがあります。今回も、Aさんが突然Bさんを叩いてしまう出来事がありました。

こういう場面を見ると、「大変だった」「問題行動だ」と感じてしまいます。
でも、本当に大切なのは、“なぜその行動が起きたのか”を考えることです。

Aさんは、ただ怒って叩いたわけではなさそうでした。自分が思っていた状況と違ってしまい、不安や混乱が強くなった結果、手が出てしまったのかもしれません。

実際、そのあとAさんは何度もBさんに謝っていたそうです。これは、自分がしてしまったことを理解し、「悪かった」と感じていたということでもあります。



支援では、「叩いた」という行動だけを見るのではなく、

その前に何があったのかを考えることが大切です。


たとえば、
「その席に座りたかったのかな?」
「その時間にBさんがいると思っていなかったのかな?」
「予定と違って混乱したのかな?」
そんなふうに、利用者さんの気持ちを想像しながら支援を考えていきます。

また、支援者自身が「自分の対応が悪かった」と悩んでしまうこともあります。でも、支援は一人で抱え込むものではありません。チームで話し合い、振り返りながら、少しずつ良い方法を見つけていくことが大切です。

完璧な支援はありません。だからこそ、「この方はなぜこうなったんだろう」と考え続けることが、より良い支援につながっていくのだと思います。

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佐伯重和
専門家

佐伯重和(障がい者グループホーム運営)

笑顔の家

利用者が安心して暮らしていける障がい者グループホームを目指し、食事などの生活支援、通院支援や金銭管理のサポート体制を整えている。また障害の特性と人生プランに合わせたグループホーム選びを呼び掛ける。

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