角地のお墓は何故人気?
霊園に来園されるお客様に良く聞かれる質問の一つに、「西向きの墓地と東向きの墓地、どっちが良いの?」というものがあります。お墓の向き、とは墓石の正面(「○○家の墓」等と彫ってある面)が向いている方向を指します。一般的には東向きと西向きの二種類になります。
霊園では効率的に通路を配する関係上、背中合わせにお墓が作られます。南向きのお墓が欲しい、というご要望をいただくこともあるのですが、南向きのお墓を作ってしまうと、背中合わせに北向きのお墓を作らなければならず、結果、売りにくい(あるいは買いにくい)お墓を作ることになってしまうのです。それでは都合がよろしくないので、東向きと西向きの背中合わせで作られることがほとんどなのです。逆に言えば、東向きでも西向きでも、お墓の縁起の善し悪しがあるわけではありません。
ところが、霊園にいらっしゃるお客様は「なんとなく・・・」東向きが良いと感じる方が多いようで、東向きと西向きが均等に売れるよう、西向きの墓地使用料を下げて販売されている霊園が多いのです。私が上記のような質問を受けた時は、「お客様の中で、どちらかの向きが良いとお感じになっているのであれば、そちらをお選び下さい。特にこだわりが無いという事であれば、条件がほとんど変わらず価格が安い西向きの方がお得ではないでしょうか」と答えています。
東向きは、太陽が昇る方向に向いている。西向きは、(宗派によりますが)死後旅立つであろう極楽浄土の方に向いている。東西双方に良い謂われはあります。向きにこだわってもこだわらなくても、良いお墓を建てることは出来るのです。