墓石はなぜ石で作られるのか、その理由
昨日のコラムで、小松石の事を「高級な石」と紹介しました。では、墓石に使われる石において、一般的な石材と高級石材の違いや差はどこに出るのでしょうか?
まず一点目に、見た目の美しさがあげられます。関東の高級石材である小松石に対して、関西の、というより日本全国クラスでトップの高級石材が、香川県で採石される「庵治石(あじいし)」です。当社の展示場にも庵治石で作られた墓石が何本か置かれていますが、来店されたお客様のほとんどが、一目見るなり、「この石って高そうですよね」とおっしゃいます。白御影系の石ですが、その独特の模様には、一種の品が感じられます。
二点目として、希少価値、があげられます。原石の産出量が少ない上、算出された石のほんの一部分、場合によっては10%未満しか墓石材として使われない石は、それだけで希少価値が上がります。(なぜ残りの90%を捨てなければならないか、という事については後日述べます)上記の庵治石もまさにこの例が当てはまります。
また、人気が出れば出るだけ価値が上がるのは、他の製品・商品と同じです。
三点目に、加工の難しさ、があげられます。庵治石はとても硬い石です。その分、磨いた後の輝きは非常に長持ちする事になるのですが、硬ければ硬いほど、加工にかける労力は比例して増えていきます。熟練の職人が手間暇かけて加工した石製品は、高級品と呼ぶにふさわしい姿になります。
これらの点から、墓石の価値は変わっていきます。価値ある石を我が家のお墓に使う事、その事で墓石に対する愛着も違ってくるのです。