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3階建て住宅のためのエレベーター

田原稔久

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テーマ:二世帯住宅施工事例

将来を見据えて、3人用がおすすめ

3階建ての二世帯住宅の場合、とりわけ親世帯にとっては、上下の移動が負担になります。
子世帯もいつかは高齢者になり、年を取ることは誰にも避けられない現実です。
自分たち子世帯も、いずれ階段の上り下りが辛くなる…などあらかじめ予測できる問題は事前に回避しておきましょう。
子どもにもお年寄りにも優しい住まいを実現して、長く住み続けていきたいですね。

今回は「3階建て住宅のためのエレベーター」について解説いたします。
まずホームエレベーターについて確認しましょう。
家庭用のエレベーターですので、大人数は乗れません。2人用もしくは3人用が基本となります。
2人用で十分だと思っていても、車椅子の利用になった際、介護者が付き添うことになるので、そうなると3人用でないと厳しいでしょう。
どちらを選んでも、スペースも価格もそれほど変わらないので、設置するのであれば3人用をおすすめします。

幅広いデザインから選べる

ホームエレベーターは木造住宅にも鉄筋住宅にも設置可能です。
必要なスペースは機種や建物の構造によって違いはありますが、2人用で約0.3~0.5坪、3人用で約0.6坪がめやすになります。
ホームエレベーターの種類は、現在、多数出ていますが大別しますと、ロープ式と油圧式に分けられます。

ロープ式はエレベータールームをロープで吊り上げ、巻き上げ機で上下させる仕組みになっています。
圧式は、電動ポンプで油の圧力を制御しながら上下させ、ロープ式を昇降させます。
各々の特徴としては、ロープ式が省エネで低騒音、油圧の油のニオイがしないことなどが利点にあげられます。

油圧式は、優しい動きなので乗り心地がいいのがメリットだと言われています。
現在、販売されている商品は、扉や内装の色のデザインも幅広くなりましたので、インテリアとテイストを合わせることが可能です。
モダンなデザインから、和風、ナチュラルな木目調まで多彩です。

LED照明を採用しているもの、待機電力を削減する省エネタイプなどもあります。注意点として、地震等の停電時にバックアップ機能があるかどうかも確認しましょう。

役所へ確認申請の提出が必要

価格は、以前に比べると下がってきましたが、それでもまだ約200〜300万円といった所でしょう。

さらに年間の保守費用が約40〜60万円かかることや、月々の電気代などのランニングコストについても考えておく必要があります。

毎月の電気代は、使用する頻度によりますが約350〜500円はかかります。

なお、エレベーターの設置には役所へ確認申請の提出が必要です。無届けで設置することは違法になりますので注意しましょう。
また、年1回、役所への定期報告が義務づけられています。
これはきちんと点検していることを証明しないといけませんので、メンテナンス費用がかかります。

乗り心地を選ぶか省エネを選ぶか、メーカーで試乗をすることもできるので、一度は試してみることをおすすめします。弊社までご相談いただければ、ご案内させていただきます。

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田原稔久
専門家

田原稔久(建築家)

田原建設株式会社

新築、リフォーム、アフターメンテナンスの三拍子がそろう住まいづくりに徹し、2世帯の長期優良住宅を多く建設。自身が阪神・淡路大震災の体験もあり、耐震等級3の地震に強い住宅を採用する

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