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二世帯住宅でスペースを有効に使うには外階段

田原稔久

田原稔久

テーマ:完全分離の二世帯住宅

プライバシーが確保できる独理性はダントツ

上下分離型の二世帯住宅は、もっとも一般的でポピュラーなタイプでしょう。
前回のコラムでは、上下分離型で内階段の二世帯住宅についてご紹介しました。
今回は、外階段について確認していきましょう。
階段をどこに、どういう風に設置するかで、その二世帯住宅の在り方や住まい方が決まるといっても過言ではありません。
それほど大切なポイントとなります。

1階が親世帯、2階が子世帯を想定してご説明いたします。
外階段と内階段では、独立性が大きく異なります。
外階段の場合、子世帯の玄関が2階になるので、内階段のように、玄関先で顔を合わせることもありません。
完全に分離されているので、来客が多くても、帰宅時間が遅くても気を使うこともなく、プライバシーはきっちりと確保されます。

二世帯住宅を建てる際、優先事項をピックアップして書き出しましょう…と、以前のコラムで述べました。
優先される項目のベスト3に、「プライバシーの確保」「できるだけ親世帯と接点がないように」といった項目があがっているご家族は、ぜひ外階段をおすすめします。

優先順位を再度確認

「階段は内か外か」で悩んでおられる施主さまは、実はとても多いのです。
そのように迷ってしまうなら、「そもそもなぜ、二世帯住宅を建てたいのか?」という、問いかけをご家族や世帯間でしてみると答えが自ずと出てくるのではないでしょうか?

理由は、さまざまでしょう。「資金面の援助、月々の生活費が軽減でき貯蓄にまわすことができる、共働きなので親に育児協力してほしい、親世帯と交流を図りたい、親がだんだん高齢になるので近くにいたい、親となるべく近くにいたいが独立した生活は守りたい、一戸建てへの憧れ、プライバシーを確保しながら、親の様子をうかがえる」…など。

いかがでしょう。子世帯の家族環境によっても二世帯住宅の目的は大きく違います。共働き夫婦であれば、子どもを見てもらいたいので、ある程度気配を読み取りやすい、内階段が良いかもしれません。

親と交流を図りたい…あるいは高齢の親が気になる…と言う方も、内階段がベターでしょう。
外階段は、独立性が高い分、どんなに緊急時でも、いったん外へ出て、外の階段で行き来しなければなりません。
頻繁に往来する可能性がないならば、外階段で問題はないのですが、いざ、住んでみて、外から親の家へ行くのが面倒だと思っても手遅れになるので、十分に検討してください。

また、そのような懸念を回避するために外階段をメインに、サブ的に内にも階段を付けるケースもあります。何かあった時や将来的なことを考え、内部にも階段を付けるスタイルです。
じっくり考えて決めていただきたいと思います。

内部に階段がないぶん、そのスペースを収納にできる

ここで、外階段のメリットについて確認しましょう。まず、前述したようにプライバシーが完全に守られることです。
そして実は、内部に階段を作らない分、ゆとりが生まれ、そのスペースを有効に活用できるという魅力があります。物が多い子世代も収納スペースが多く取れます。
暮らしにおいて、収納の問題は重要な課題です。収納スペースが多いのは大きな利点です。

また、将来的に親が亡くなった後、上階もしくは下階を賃貸できます。
そうなると家賃収入も入るというメリットにもつながります。

家族・世帯間の環境によって、求める二世帯住宅は異なって当然でしょう。
夫側の親との同居なら、完全に独立した外階段をおすすめします。
じっくりと話し合うことは大切ですが、もちろん、家族だからこそ言いにくいことなどもあるでしょう。
そのような場合は、弊社が世帯間をつなぐ架け橋の役割をさせていただきます。
お気軽にご相談くださいませ。

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田原稔久
専門家

田原稔久(建築家)

田原建設株式会社

新築、リフォーム、アフターメンテナンスの三拍子がそろう住まいづくりに徹し、2世帯の長期優良住宅を多く建設。自身が阪神・淡路大震災の体験もあり、耐震等級3の地震に強い住宅を採用する

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