人材不足の状況は昔も今も同じ職種
株式会社Kakedasが会社員を対象に実施した「上司との1on1」に関する実態調査を行い、その結果を公表しました。
上司と1on1を実施している会社員400名の結果をまとめたものだということです。
1on1ミーティングとは?
1on1とは、直属の上司と部下間で行われる、部下の成長促進を目的とした定期的な打ち合わせです。
これは上司が部下に業務の進捗や目標を確認する進捗面談や評価面談とは異なると言われています。
部下は自分の失敗や成功体験などの経験の振り返りから、自分の長所や得意分野に気づきます。
それはメンタル面の課題解決にもつながるかもしれません。
1on1は多様な面で部下の成長が期待できます。
また、定期的に1on1を行うことで、上司・部下の距離が自然に縮まり信頼関係の構築につながります。
それにより退職につながりそうなセンシティブな問題を事前に把握でき、早めに対策を打つと退職防止にもなる可能性が高まるなど、様々な効果があると言われています。
しかし、実態調査には「上司との1on1によって仕事に対するモチベーションが落ちた経験はありますか?」という問いに対して以下のような結果がでています。
・何度もある 33.7%
・1回はある 20.5%
・ない 45.8%
上司との1on1によって仕事に対するモチベーションが落ちた理
さらに、「上司との1on1によって仕事に対するモチベーションが落ちた理由(自由記述・一部抜粋)」には、回答が寄せられました。
上司の発言、態度について
・嫌味を言われた
・否定やダメ出しばかりされた
・上司ばかり話していた
・自分の悩み相談が、上司の武勇伝を聞かされた
業務内容、仕事への理解について
・業務の進捗に対する認識の相違
・上司が業務内容を理解していなかった
・形だけで効果や改善が全くなされない
自分の評価、待遇について
・努力や頑張りを正当に評価されなかった
・自分にとって達成が困難なことを求められたとき
コミュニケーションについて
・上司の傾聴力が低く、議論がかみ合わなかった
・こちらの意図をきちんとくみ取ってもらえなかった
・言ったことをさえぎられ、自分の意見を押し付けられた
モチベーションが落ちた理由は多岐にわたります。
部下の成長促進を目的とした面談にもかからず、モチベーションを落としてしまっています。
しかも、どの項目も共通するものは、上司の考え方に対するものばかりと言えます。
上司のバックグラウンドがとても影響しているでしょう。
1on1ミーティング重要な手段ですが、面談者のスキルが求められます。
1on1ミーティングのような手段ではなく、事実に基づいた評価面談の質を向上させることでも、部下のモチベーションを向上させることはできると考えます。
(参考)会社員400名に「上司との1on1」について調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000301.000060461.html