経営理念は、はたして経営を安定させるのか?vol.36  

原聡彦

原聡彦

テーマ:医療経営の処方箋

今回は経営理念について私の思うところをお伝えしたいと思います。最近よくこんな相談をお受けします。「病院の経営理念を明確にすれば経営が安定するとコンサルタントに言われたのですが・・・経営理念はどうやって作成すればいいのか」という相談です。

私は経営理念を明確にすれば経営が安定するという考えにはいささか疑問を持っています。たしかに経営理念を明確にして従業員に医療機関の存在意義等を伝えるのは重要な事ではありますが、経営理念があること=経営が安定するという公式にはならないと考えています。

なぜなら、倒産した病院を調べてみると立派な経営理念をお持ちなのです。医療機関に限らず倒産している企業を見てみると立派な経営理念をお持ちの企業がたくさんあったことはランチャスター経営の竹田陽一先生の著書でも書かれています。

大切なのは経営理念がなくても大丈夫という事ではなく、経営理念を具現化する経営者そして従業員の存在があってこそはじめて患者さん、地域に選ばれる医療機関になるということではないでしょうか。
地域に選ばれている医療機関を観察すると、立派な言葉が並んでいる経営理念はなく、経営者の生き様が見える理念を従業員とともに具現化する行動を日々、積み重ねておられる事で地域に選ばれ、その結果として経営が安定しています。

ぜひ、経営理念を従業員とともに具現化する行動を一つずつ積み重ねて頂く事にチャレンジしていただきたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます。
感謝!
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原聡彦
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原聡彦(医業経営コンサルタント)

合同会社 MASパートナーズ

院外事務長(事務長代行)、院長夫人コーチング、医療法人運営サポート、医院開業支援など、院長先生の経営のブレーンとして財務と人事の面から健全経営を継続できる環境づくりをサポートいたします。

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