お箸の持ち方 NGな持ち方 嫌い箸 その3

石田宙子

石田宙子

テーマ:日本料理(和食)のテーブルマナーの基本

嫌い箸とは・・・お箸を持った時に、やってはいけない使い方 持ち方ではなく、動かし方や使い方の事を言います。また、嫌い箸 という言い方も、様々で ”箸の禁忌(きんい)” ”忌箸(いみばし)” とも言います 

6. 拝み箸

お箸を持ちながらの ”いただきます” ”ごちそうさまでした”
手と手を合わせる
この所作は、なんとも慈愛に満ちた良い行動 のように見えるかもしれませんが、実は不正解
もし、手と手を合わせるのであれば、お箸という ”もの” を持ってではなく 合掌だけをしてから、お箸を持ちましょう
そんな中途半端な事をしてはいけませんね
御挨拶は、何かと同時進行 (ここではお箸を持ちながら、手を合わせる)は禁物です

そして ”いただきます” ”ごちそうさまでした” は、誰に向かって発しているものなのでしょうか?
作ってくれた人??
よく、お母さんやお父さん 料理人 作ってくださった方に向けて、言われてる姿を思い浮かべますが
それは本当に正しいのでしょうか?

では、ここで疑問が浮かびます
作った方は、言わなくてもよいのか
いえいえ、そういうわけではありませんよね
食卓では、全員が ”いただきます” ”ごちそうさま” は言いますよね

そうなんです

これは、作った方に向けていっているわけではありません
これは、食材の 

命を頂くことに対しての

 ”いただきます” ”ごちそうさま”
なのです

生き物すべて、植物などであっても その命を、自分の生命維持の為に、命を絶ってくれているのです
そんな 犠牲ともいえる命を頂戴する そして、それが自身の体のもとになる
このことに対する感謝の気持ちの表現であることを、是非 知って頂きたい
これを聞くと、食べにくくなると考える方もいらっしゃるかもしれませんが、自然の厳しさと 命を育む ということは、こういうことだと理解することも大切ではないでしょうか?

そんな大切な食事の前と後の御挨拶は、物を持ったままするのではなく、是非 お箸を取る前に また、置いた後にキチンといたしましょう

7. 仏箸 立て箸


よそったお椀の御飯にお箸を突き立てること
仏式ではなくなった方の枕元に あの世でも食べ物に困らないようにと ご飯を差し上げます
米食文化の日本の習慣ですよね
それを連想させるような動きは、ご法度
もちろん、お箸を刺して、放置するようなことはしないかと思いますが、それを連想させるような動きはよろしくありません

例えば、ご飯を摘まむとき お箸をご飯に対して垂直に入れる(特に御弁当形式の時にやりがちです)
他のおかずも同じ お箸を立てて食べ物を切ろうとされる方もいらっしゃいますね
こんな時は、お箸の角度は45度 と念じてくださいね
90度にならないように 特におでんの大根 要注意です

8. 合わせ箸


箸から箸に 食べ物を渡すことや 箸と箸がぶつかりそうになること

合わせ箸

これも骨上げを連想させる動きになりますね
あまり見られない光景ですが、注意が必要です
例えば、何かを渡す際 相手のお箸が、手元に戻ってから 取り入れること
ここがポイント

また、相手のお箸が手元に戻っても、取り入れないと 嫌々のようにも見えるので、阿吽の呼吸が大切です
こういった行動は、外では禁物ですが、家庭ではありうる行為ですよね
お箸がぶつかっていない方良いというものではなく、他の人から見ても、安心して見える
そういった配慮がいる行為になります
小さなお子様がいらっしゃると、そんなことも言ってられない と思われるかもしれませんが、こういった家庭の行為は、いつかは外でぽろっと出るものです
日常の動きが、ついつい出てしまうのがテーブルマナー

是非、普段のお食事から、始めてくださいね

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石田宙子(マナー講師)

北浜サロン

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