宝石のリフォームとリメイクの違い
つい先日、オーストラリアから一時帰国されていたお客様が宝石のリフォームのご相談
にご来店いただきました。
立て爪の婚約指輪のリフォーム。
多くのお客様と同様に、店頭のサンプルを色々と試着していただいて、
デザインを決めていただきました。
ただ、大半のお客さまと違ったのが、素材を「ホワイトゴールド」にしてほしいとの
リクエストでした。
ご本人に理由をお聞きしたわけではないのですが、
オーストラリアにご在住というのが理由のひとつかもしれません。
実は「プラチナ製」のジュエリーが主流になっているのは、日本だけなんですね。
海外ブランド含め多くの海外製のジュエリーは「ホワイトゴールド」で作られています。
では、プラチナとホワイトゴールドって何が違うの?
見た目にはほとんど変わらないですが、質感としては、
プラチナの方が柔らかく、そしてホワイトゴールドの方が硬く感じるかと思います。
そういった面から考えて、サイズ直しなども地金の柔らかいプラチナの方が加工をしやすい点もあります。
じゃあ、ホワイトゴールドのメリットって何?
もちろんあえて硬さを好みで選ばれることも多いのですが、いっときは価格面での優位性がホワイトゴールドにはありました。
この2つのグラフをご覧ください(田中貴金属工業㏋より引用)
上がプラチナの地金相場
下が金(ゴールド)の地金相場
です。
どうでしょう?
ここ5年ほどの統計になっていますが、
金の相場が上げ基調、そしてプラチナの相場が下げ基調となってます。
ホワイトゴールドについては金の相場に連動してると考えていただいて大丈夫です。
つまり同じ商品でもホワイトゴールド作った方が安い。
そんな時代がしばらく続いていたんです。
感覚的には3割ぐらい、ホワイトゴールドの方がプラチナより安く作れる感じです。
ただご覧のように相場の逆転現象が起こっていて、
現時点(2019.11)では、プラチナで作っても、ゴールドで作ってもほぼコスト的には変わらない。
というような状況になってます。
今後どうなるのかは予想できないのですが・・・。
ご参考にしていただければ幸いです。