日本のコーチングの現状 <No.9>2つのコーチングスタイル
<コーチングの現状>
グローバルな動きのなかでの日本のコーチングの現状について、シリーズで投稿しています。前回の「コーチングの活用も様々」の 1)外部コーチを雇う に引き続き今日は
<No.4>
2)企業内で上司がコーチングスキルを使って部下対応をする(1)
コーチングスキルを適切に使うことで、部下のモチベーションアップや行動促進、行動修正などが可能になります。
多くの方が勘違いされていますが、スキルを使うことと「企業内で上司が部下をコーチして育てる」こととは違います。(次回扱います)
「コーチングスキルを使えば、部下を思い通りに動かせますか?」という質問を受けることがあります。これがコーチングに対する誤解の始まりです。コーチングの目指すところは、自主性や自発性を喚起して、相手の“自律”を目指します。組織で使えば“自律社員の育成”です。決して部下を思い通りに動かす手法ではありません。
いい悪いではなく、誰しも“コミュニケーションの癖”をもっています。コーチングスキルは、その自分の“癖”を“部下の自発性を喚起する関わり方”に修正していくことができます。
コーチングの主要なスキルには「質問する」、「聴く」、「アクノリッジする」、「フィードバックする」があります。今回は「質問する」に触れます。
「コーチ力は質問力」という人がいます。もちろん質問はクライアントに大きな気づきをもたらします。
相手の自主的な思考や行動を促進しようと思い質問すると、相手はじっくり自分なりの考えを引き出し答えようとします。それを繰り返していくと考える癖がつき、自主性がついてきます。
「得意先Aへのアプローチはどのように考えている?」とか「この仕事の目的は何だったかな?」などのように、一見相手の考えを引き出そうとしている質問でも、質問する人が「相手の行動を細かく管理しよう」「相手を誘導しよう」と思って質問すれば、質問を受ける側は「やらされている」「責められている」と受け取ることがあります。
スキルを使う際、部下の自信と自尊心を大切にする気持ちから使うかどうかが重要になってきます。気持ちの持ち方で部下に与える影響は大きな差が生じます。
部下対応で課題をもっているマネジャーの方へ
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