- お電話での
お問い合わせ - 079-565-2211
コラム
ゴルフの特別ルール『マリガン』と『ビリガン』
2015年6月7日 公開 / 2017年2月24日更新
ティーショットの打ち直しOK!「マリガン」
アメリカではプライベートなラウンドに限り、スタートホールのティーショットが気に入らなかったら、もう1回「打ち直し」を認めるという慣例があります。これを「マリガン(mulligan)」といいます。
いつでも何回でも「打ち直し」ができるというわけではありません。
ハーフごとに1回、最初のホールのティーショットに限り適用されるというのが一般的です。いうまでもなく、このようなプライベートルールの適用には、同伴プレーヤー全員の同意が必要です。
そうじゃないと「何、勝手なことやってんだー!!」と喧嘩になってしまいます。
「マリガン」の由来に関しては、USGA(全米ゴルフ協会)のホームページにも書かれていますが、その中でも色々と説があるようです。
その中で広く受け入れられているのは、1920年代のカナダ・モントリオールのセント・ランバートCCのデイビッド・マリガン氏の名前を由来とする説です。マリガン氏は、カナダ及びニューヨークで手広くホテルを経営していました(マリガン氏が医師と言う説もある)。
このマリガン氏による一番目の説は、或る日、マリガン氏がロングドライブを打つものの真っ直ぐ飛ばなかったので、衝動的に打ち直した。あまりにも素晴らしい当たりだったので、マリガン氏は「打ち直したボールを正式なショットにする」と言ったので、友人がこれを「マリガン」と命名したという説がひとつ。
二番目の説は、マリガン氏がいつもスタート時間のギリギリにやってきて、急いでティーショットを打って、それが必ずミスショットとなっていました。これを見て可哀想に思った友人たちが、「マリガン!もう一球打ちなよ」と言って、「プライベートルール」にしたのが始まりではないかという説です。
その他にもUSGAでは説を載せています。
本家アメリカのゴルフ総本山USGAの見解でさえ、これだけ諸説あり、今となってはどれが真実かは分かりません。
しかし、この特別ルールは、あっという間にアメリカ中に広がっていきました。
「マリガン」はプライベートルール
アメリカのゴルフコースには、”マリガン禁止”と書いてある所もあります。それほど、「マリガン」は一般に普及しており、またプレーペースの問題にもつながっているということです。
日本では「マリガン」は一般的ではありませんが、同様の特別ルールがあります。
「ティショットがOBの場合、特設ティから前進4打でもプレーできる」という「特設ティーによる前進4打ルール」です。
初心者にとって、スタートホールのティーショットの重圧は相当なもの。それを救ってくれるのが「マリガン」ということですね。
同じように「前進4打」の看板をみて、「ああ助かった」という初心者ゴルファーも少なくないでしょう。
しかし「マリガン」は「プライベートルール」、前進4打は「ローカルルール」という、共に本来のゴルフルールからは逸脱している特別ルールだということを理解しておきましょう。
プライベートルールとは、ゼネラルゴルフルールとは全く関係なく、ゴルフ場がコース状態にあわせたローカルルールとも違う、プレーヤーたち自身で決めたグループのルール。それこそ「英語禁止ホール」と同じレベルです。
「ビリガン」
元アメリカ大統領のビル・クリントンは、最も「マリガン」を駆使したプレーヤーと言われています。またゴルフのスコアの信憑性について、ビル・クリントンほど疑われた大統領はかつて例がありません。
大統領在任中に「80を切った!」と言ったが、アメリカのゴルファーの多くからブーイングを浴びました。
クリントンのゴルフは、「マリガン」が当然で打ち直します。それも「マリガン」と言えるほどはっきりと宣言するわけでもなく、巧妙に何発も打ち直します。その結果、どのボールがインプレーのボールだったか分からなくなり、一番良い位置にあるボールをインプレーのボールとしてプレーを続けるのです。もはやクリントン自身が発明したと言ってもいい打ち直し方でした。これにより、ビル・クリントンの「マリガン」は「ビリガン」と呼ばれて軽蔑されていたといいます。
ビル・クリントン元大統領は語ります・・・
「私のマリガンは大袈裟に言われ過ぎだよ……いいかい、マリガンを使えばゴルフがうまくなるんだ。マリガンを使っていなかったら自分の実力がほとんど出せていなかったことに気付いて、きっと驚くよ。」
■参考文献
「大統領のゴルフ」ドン・ヴァン・ナッタjr.著/春 具・吉田晋治:NHK出版
*******************************
Facebookにおいて具体的なマナーやルールの事例を写真付きで毎日更新中!
ぜひご覧ください。
「今からでも遅くないゴルフマナー&ルール」
*******************************
ディボット・スティック専用サイトはこちら
アマゾン・ショップはこちら
*******************************
新有馬開発株式会社/有馬カンツリー倶楽部
〒669-1334 兵庫県三田市中内神南山841
TEL:079-565-2111 FAX:079-565-2121
URL:http://www.arimacc.jp/
*******************************
関連するコラム
- 日本ゴルフの特別ルール『前方特設ティー』の使い方 2014-10-16
- ゴルフ規則にない「6インチ・プレース」ルールの使い方! 2014-10-28
- ゴルフ規則に載っていない特別ルール「ローカル・ルール」 2014-11-19
- 「OKです!」って言っていいのかどうか困ったことありません? 2014-10-07
コラムのテーマ一覧
- ゴルフを始める人を応援します
- 社会人に役立てて欲しい「ゴルフの効用」
- ゴルフコースの管理や設計などの知識
- ゴルフと税金
- ゴルフ競技やコンペの基礎知識&マナー
- ゴルフのローカル・ルール
- コースの情報収集(芝生や距離のこと)
- プレースタートまでの準備
- プレー中のボール・トラブル救済ルール
- みんなのゴルフコースを大切にするマナー
- ゴルファーとしての心得とマナー
- 怪我や病気を未然に予防するゴルフマナー
- プレー時間を守るゴルフマナー
- ゴルフマナーニュース
- ゴルフの歴史やエピソード
- キャディー付きのゴルフマナー&ルール
- バンカーでのマナー&ルール
- パッティンググリーンでのマナー&ルール
- ティーインググラウンドでのマナー&ルール
- ゴルフコースの池や川でのマナー&ルール
- ゴルフでの急な雨や雪などでのマナー&ルール
- ゴルフの用語
- プロゴルフの観戦マナー
- 仕事もゴルフも元気に楽しくいきいきと
- ゴルフの服装マナー
- これだけは知っておきたいゴルフルール
カテゴリから記事を探す
谷光高プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。
谷光高のソーシャルメディア