社用や接待でゴルフをすることはダメですか?

谷光高

谷光高

テーマ:社会人に役立てて欲しい「ゴルフの効用」

ゴルフ2015年問題

現在、ゴルフ人口は約900万人と言われていますが、ゴルフ人口は圧倒的に50代以上が占めている状況です。つまり、近年は「シニアのスポーツ」として定着してきています。確かにゴルフ場で若者に遭遇する機会は少ない状況です。高齢ゴルファーばかりのゴルフ場も少なくありません。

シニアのゴルフ人口の中でも、最もアクティブにプレーしているのが“60代の「団塊の世代」”と言われています。
ところが、この「団塊の世代」が2015年には65歳を超え、徐々にゴルフをリタイアし始め、ゴルフ人口が激減するのでは?という懸念が広まっています。これを『ゴルフ業界の2015年問題』と言います。

※「団塊世代」は、厚生労働省が「1947年から1949年までの3年間に出生した“第1次ベビーブーム”世代」のことと定義しています。

「接待」などの「社用」でゴルフを利用する会社の減少が、若者がゴルフをしなくなったことの大きな原因となっているのは間違いありません。
そして50代以降のプレーヤーが目立っているのを見て、「ゴルフ場は高齢者にとっての憩いの場」「ゴルフはおじさんのスポーツ」と誤解している若者が多いように思われます。
ゆえに若手ビジネスマンにしてみれば、「20年後から始めるスポーツ」との認識があるそうです。
ゴルフ2015年問題
この『2015年問題』を解決していくため、ゴルフ業界では様々な取り組みがなされています。従来の「社用ゴルフ」を否定し、そのかわり夫婦や家族、友人たちとの「プライベートゴルフ」を推奨。地区連盟主催でゴルフが始めやすいように低料金でのスクールの開講をしたり、リクルート社に協力して、“20歳だけ無料”を掲げた「ゴルフマジ20」をスタートさせたりして新たな若年層のゴルファーづくりに積極的に取り組まれています。ただ、いまだ大きな成果に結びついていないのが現状のようです。

正しい「接待ゴルフ」とは?

なぜ新たなゴルファーの獲得に際して、「社用ゴルフ」を否定しなければいけないのでしょうか?
「接待ゴルフ」が、なぜすべて「悪」なのでしょうか?

確かにバブル景気以前のゴルフ熱は、高騰した会員権やプレーフィを見ても異常であったことは周知の事実です。それはゴルフを利用して、より大きな利益を得ようとした当時のゴルフ業界と金融機関や政治家などが問題なのであって、ゴルフを有効利用しようとした企業やゴルファーの意図は当然のニーズであり、間違いではないように思います。

「接待ゴルフ」というと 目前の商談をまとめるためとか、ビジネスで便宜を図ってもらうために などと考える人もいるかもしれませんが、本来は 取引先や顧客に感謝の気持ちを表したり、そのニーズや本音を聞くために行うべきものです。ビジネスで最も大切な概念は、『信用・信頼』であり、これらを構築するための方法の一つとして、間違いなくゴルフは人間力を適格に判断することができるという点で、有効な手段といえます。

都会の雑踏を離れ 緑と青空の下に 一緒にゴルフで汗をかき、食事を楽しみ、プレーの後はひと風呂浴びて ゴルフ談義に花を咲かせる。お互いの距離が近付き、親近感が増す瞬間です。そして、そうした特別な時間と環境を分かち合うことが、ビジネスの世界での信用や信頼感を醸成し、良好な人間関係の確立に一役買うことは間違いありません。
ゴルフを通じて良好な人間関係
そんな関係の下で、相手のニーズや本音を聞けば、先方に対して本当に価値あるサービスの提供も可能になるはずです。
そんなゴルフこそ、本来の「接待」としてのあるべき姿ではないでしょうか。
「接待ゴルフ」や「社用ゴルフ」は、ゴルフの性質を正しく理解した上で、ビジネスに有効活用することが大切なのです。

ゴルフの有効活用法

近年、「2015年問題」に対応する業界の動きと反対に、ビジネスにとって有効活用できるツールのひとつとしての「ゴルフ」が見直されてきています。それを証拠に、ゴルフとビジネスをつなぐ書籍が多数出版されています。
またビジネスに必要なメンタルトレーニングをゴルフで養うとする本も出版されています。
これらは、ビジネスで成功した人のゴルフで培った思考力やゴルフプレー中の状況判断や思考を普段のビジネスにも活かすという内容になっています。
ゴルフで学ぶビジネススキルアップ書籍
毎年、ビジネスマナー本は多数出版されていますが、ゴルフマナーの専門書は、過去に数冊出版されたに過ぎません。
しかし、ゴルフマナーを細かく見ていくと、本質はビジネスマナーと全く同じであり、社会人ルールや礼儀作法がそのままにゴルフの礼儀作法として必要とされています。これが英国から発祥の「紳士のスポーツ」たる所以であり、「社用ゴルフ」「接待ゴルフ」など良好な人間関係を構築するためのツールとしてゴルフが重宝される所以であると考えています。
3世代ゴルフ
そこで私自身、近代ゴルフの歴史を振り返り、また日本ゴルフの発祥から現在までを調べ、そして正しいゴルフマナー及び、ゴルフの本質を学びながら、それをこのマイベストプロでコラムを書いていくことにしました。

これから社会人として飛躍しようとしている「ゴルフはおじさんのスポーツ」と思っている若い方々、また仕事で、趣味でゴルフを始めようという方々に、「社会人として役立つゴルフ」を正しく学んでいただく機会を作りたいと考えています。

さらに、このコラムを書くことによって、「2015年問題」を抱えるこれからのゴルフはどうあるべきか、経営するこれからの有馬カンツリー倶楽部をどうしていくべきかも合わせて考えています。しかし、いまだ答えは出ていません。
答えが見つかるまで、もっともっとゴルフについて学んでいきたいと思います。
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谷光高
専門家

谷光高(ゴルフ場経営者)

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

一部の人が楽しむゴルフから、誰もが気軽に楽しめるゴルフへ。日本のゴルフ文化を変えるため、ゴルフ初心者へのサポートや子どもたちへのレッスン、学校の授業などを行い、初心者にゴルフを楽しむ機会を提供している

谷光高プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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