「ジャケット着用」などのドレスコードは本当に守らなきゃいけないの?
女性の基本コスチューム
女性がゴルフをする場合に、どのような服装を心掛けるようにすればいいのでしょうか?
女性のゴルフ場における服装の基本スタイルは、襟付きのシャツにパンツもしくはスカートというコーディネートです。
ここに季節に合ったコーディネートを加えると、例えば秋冬の寒い時期にプレーする場合には、ゴルフ用ダウンジャケットなど防寒ブルゾン、セーターもしくはトレーナーなどを準備します。また夏の猛暑の時にラウンドする場合には、多少肌を露出させても問題ありません。キュロットやショートパンツ、襟付きノースリーブの衣服を着用しても問題ありません。
ただし一部ゴルフ場ではドレスコードで、あまり肌の露出の激しい服装はNGとしているケースもあります。初めて行くゴルフ場であれば、どのようなドレスコードを用意しているのか下調べをしておきましょう。
またスカートを着用する場合、ポケットのついているスカートを着用することを心がけましょう。女性がよくやってしまいがちなミスで、ポケットのついていないスカートをはいてくることがあります。ポケットがついていないと予備のボールなどポケットの中にいろいろなものを入れることができません。
また帽子、サンバイザーを着用することも忘れないようにしましょう。特に夏場の日中は、日射病や熱中症にかかってしまうリスクもあります。
注意したい服装
近年、販売されている女性用ゴルフシャツの多くは、丈が短く、シャツの裾を出すようにデザインされています。しかし多くのゴルフ場のドレスコードでは、基本的にシャツの裾はパンツの中に入れる「タックイン」が依然としてルールになっています。一部のゴルフ場はそれでもNGとしている所があることも理解しておきましょう。
またゴルフの服装として、上品さが求められているということも理解しておかないといけません。品という部分では、あまり肌の露出の激し過ぎる服装は避けるべきです。例えば、襟のないタンクトップやキャミソールなどを着用することはNGと思ってください。
その他にも、あまりに丈の短いパンツやスカートをはいてプレーをするのはドレスコードに抵触する恐れがあります。ほどほどの長さのパンツやスカートを着用するように心掛けましょう。
特に名門と呼ばれるゴルフ場になればなるほど、ドレスコードは厳しくなる傾向があります。もし心配であれば、一緒にラウンドする予定の人に確認をしましょう。もしくは実際にラウンドするゴルフ場に問い合わせをして、ドレスコードについて確認する方法もあります。
女性ゴルフウェアの歴史
女性が本格的にゴルフを始めたビクトリア女王時代(ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた1837年から1901年の期間を指す。)は、イギリス史において産業革命による経済の発展が成熟に達したイギリス帝国の絶頂期。この時代は、淑女が人前でひざや二の腕をさらすなどとんでもないことで、ブラウスはフリルのついたハイネックと膨らんだパフスリープでした。
パフスリーブとは直訳すると、ふくらんだ袖という意味で、日本では「ちょうちん袖」といわれます。
下半身は、ウエストをリボンで締め付け、地面に届く長いスカートを履いていました。
これでゴルフをするとどうなるか。
まずテイクバックするときにパフスリープが邪魔でボールが見えなくなるので、アームバンドなどで二の腕を絞らなければなりません。風が吹けばスカートのすそがヒラヒラして、打とうとクラブを振り下ろすとスカートを打ってしまうこともあったそうです。
しかも当時は、女性が肩より上にクラブを振りあげることは、“はしたない”と言われていたそうです。
どうやってボールを飛ばせば良いのでしょうかね?
ゴルフにおける女性のファッションは、はるかに有用性の点で男性から遅れていました。男性ゴルファーはスーツでしたが、プレーには問題がありません。これとは対照的に、女性はドレスアップすることが期待され、非現実的なロングドレスでプレーしなくてはなりませんでした。
女性ゴルファーのファッションの変遷はそのまま羞恥心の変遷
1900年ごろの保守的なイギリスの女性ゴルファーにとって足を出すなど想像もできない話。
その証拠にイギリスの女性ゴルファーがスカートを短くしたのは、ゴルフがアメリカに渡って、陽気のせいもあって、男性がジャケットを脱いでゴルフを始めたように、アメリカ女性が足を大胆に露出するのを見極めてから、おずおずとひざ小僧が隠れる程度のスカートを着用し始めたようです。スイングしやすい上着やくるぶしが出るくらいのスカートが着用できるようになったのは1910年ごろ。動きやすくなった女性ゴルファーの飛距離は伸びていったといいます。
1933年のイングリッシュ・レディース選手権で、一人の選手がスラックス姿で登場して以来、スラックスを着用する選手が増えていきました。
第二次大戦後には、男性と同様のゴルフシャツにキュロットやスラックスでプレーをするようになり、その後、現在における基本スタイルの襟付きシャツ、スカート、パンツというアイテムが登場し、定着していきました。
2000年以降、幾多のブランドが進出し、カジュアルでスタイリッシュな「ゴルフファッション」を確立して、さらに市場を拡大しています。
一切露出のないロングドレスから、肌の露出の激しい現代のゴルフウェアへと約150年の間に、女性のゴルフファッションは大きく移り変わりました。しかし、ゴルフというゲームは150年前と少しも変わっていません。
今後もゴルフファッションが時代とともに変化していったとしても、ゴルフの本質はこれからも変わることなく引き継がれていくと思います。
魅力的な女性ゴルファーのために
最後に1934年に刊行されたヘレン・マクドゥガルの「マナー読本」に、初めて魅力的な女性ゴルファーのために」と題した記事が取り上げられています。その中の一文に以下の記述がありますので、ご紹介したいと思います。
「服装は、その人の内面を映し出すカガミです。品性のいやしい人は、いやしい服装に平然としています。着るものには最新の注意を払って上品さを演出してください」
※参考文献
「ゴルフの歴史」石川洽行著エムシーアール
「王者のゴルフ」夏坂健著日本ヴォーグ&スポーツマガジン社
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