ゴルフ場の歴史的こだわり! 来場時の「ジャケット着用」
バンカーとは
ゴルフでいうバンカー(Bunker)とは、芝や土を取り去った窪みに、砂もしくは砂のようなものを入れて造ったハザード(障害区域)のことである。
ハザード内では、ボールに触れたり動かしたりすることができないというルールがある。
「バンカー」という呼称は、現代ゴルフ発祥のイギリスから広まったが、アメリカでは「サンドトラップ (sand trap:砂の罠)」の方が、一般的な呼び名となっている。
バンカ-の由来
「サンドトラップ」であれば、言葉の意味としては分かりやすいのだが、なぜ「バンカー」と名付けられたのだろうか?
ゴルフ発祥の地であるイギリス北部スコットランドの北海に面したリンクスランドは、昔々から自然の牧場のようなところだった。
そこには、海辺特有の強風を避けるために野ウサギが掘った穴や羊を避難させる窪地が数多く点在していた。
その穴や窪地が強い風雨により侵食し、形状の変化を重ね、その穴や窪地に浜辺から舞い上がった砂が堆積して、“天然のハザード”が出来上がっていった。
低気温でとても寒いこの地方の家庭では、戸外に石炭貯蔵用の“穴蔵(あなぐら)”を持っており、それを「バンカー」と呼んでいた。その穴蔵の名を当てはめて、この自然発生的にできた砂の窪みを「バンカー」と呼ぶようになったということである。
野ウサギや羊が掘った穴によってゴルフが難しく、そしてエキサイティングなゲームとなった。
この砂地は、自然がゴルファーに与えた試練の場であると同時に、海の青と砂の白、そして芝生の緑という美しいコントラストの景観も与えてくれた。
バンカーのルールによってもたらされる大切なマナー
現在のゴルフ規則では、「バンカー」というハザードに対して様々なルールが設けられている。その中で最大の特徴は、『バンカーにボールが入ったプレーヤーは、ショットを終えるまで、手やクラブで砂に触れてはいけない』ということである。
ボールが入ったバンカーの砂の状態を調べたり、ボールを打ちやすくなるように砂を動かしたりすることはできない。
このルールにより、人が作った穴や足跡がたくさん残っていても、そのバンカーに入った自分のボールを打って外に出すまでは、砂を平らにならすことができない。
ようするに「自分のショットのために、自分でバンカーをならすことはできない」
ということである。
そのため、ゴルフでは、
“ショット後バンカーから出る前に、プレーヤーは自分が作った穴や足跡はもちろん、近くにある他のプレーヤーの作った穴や足跡もすべて入念に埋め、平らにならしておくべきである”
とされている。
バンカーの砂をならすには、砂ならし用にバンカー近くに置かれている“レーキ”を使うべきである。このレーキとは、英語で“熊手”という意味で砂をならす道具のことと指している。
バンカー砂のならし方
バンカー砂のならし方は、まず大きな凹みをレーキの歯の部分で荒ならしをしたあと裏側の歯の無い部分を使って最終的に平らになるようにならしていく。
ときどき足を左右に動かしながら靴底でならすようなフリをしたり、クラブのソールでならすような格好をしながら、バンカーから出て行くゴルファーを見かける。これでは“入念にならす”ことはできないので、レーキを使用して砂をならすように心掛けてほしい。
ショット後、スタンスを取った足跡とショット跡をレーキを使って入念にならし、バンカーに入ったところへ向かって、後ろ向きに足跡を消しなが移動しよう。そしてバンカーに入った位置から出るように心掛けてほしい。
バンカーにあるボールを打つために歩いて行くときにレーキを持っていき、バンカー内に置くことは規則上問題ない。砂の状態を調べるのでなければ、ショットする前でもレーキやクラブを砂の上に置くことができる。
しかし、バンカーから出ずに戻ってきてしまったボールに当たりそうにないところにレーキを置くようにしよう。
『バンカーを丁寧に平らにならすことは、次に来るプレーヤーのための大切なゴルフマナーである』ということをゴルフを始めたばかりの人にもぜひ理解してほしい。
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※インターネットでゴルフ規則の全文がご覧いただけます。
公益財団日本ゴルフ協会(JGA)サイト
http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/rulebook/index.html
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