マウンテン妻
モラハラからの卒業を目指して、今日はお話します。
離婚や別居とは違う「卒業」と言う考え方をお話します。
この卒業という事は、言い換えると「見切り」だという事です。
これは「見限る」とは少しだけニュアンスが違うので、「見限り」ついては次回お話します。
今日は、夫のモラルハラスメントに悩む妻に向けた激励の取り扱い説明書であり、見切りへの指南書です。
まず、最初にモラルハラスメントをする夫とは、どういう人間なのだろうか、という点ですか
簡単に言うと、「俺様気質」です。ここが基本の理念になります。
世の中で、一番正しいのは、自分だと思っている夫という事で、その自分の「説」を妻の貴女に信じ込ませることが夫自身の価値の存続だと思っているのです。
ですから、自分以外の説は許さないし、夫の説に異論を唱える人は「敵」だという解釈です。
だから、妻が夫に異論を唱えると、その内容の中身は関係なく、俺様に逆らった敵という立ち位置になるという事です。
ただし、これが、ちょっとややこしいのですが、今現在、浮気問題が起きている場合は、「俺様」を発揮する一時的モラハラもあるのです。
だから、現在夫が浮気をしているか、どうかをキチンと見極めて現在、浮気中の夫のモラハラは省いて下さい。
では、ここからは一般的なモラハラ夫に対する事について書いていきます。
【モラルハラスメントを構成する4つの要素】
1、人格否定プログラム
2、無視というサイレント機能
3、責任転換
4、動作モード(引き止めの演技)
では、それぞれの項目について説明をしていきます。
【1は妻への人格否定プログラム】
これは夫自身は「自分が絶対正しい」と考えているのです。
だから「妻を攻撃する本当の理由」として妻が夫との関係性に悩み、苦しい胸の内を訴えたとしても、それは妻という人間の考えがおかしいと夫は考えているのです。
そして、尚且つ夫に逆らう人間という風に敵視しているというのが(1)の説明です
【2、サイレント機能】
これは1と同様、妻の考えを聞く価値がないと考えている事から、話し合いの意味を持たないという断絶です。つまり夫への反逆者の価値を下げる為に、無視をすることで、妻の存在感の価値を認めないという事です。
【3、責任転嫁】
1と2にも関係しているのですが妻の考え方は、夫への反抗としか捉えてないのです。だから夫婦の関係性の悪さは、妻の考えの間違いが原因であり、決して夫側の責任ではないと感じているという事です。そういう意味で、妻が夫婦間の苦しみを涙ながらに訴えても、夫は妻の貴女が原因で、俺を怒らせたのだから、俺の怒りも妻が悪いという説を取ります。その上で、貴女を教育しようと考えているのでまともな話し合いが成立しないのです。
【4、謝罪モード】
DVとかの肉体的暴力を伴う場合や夫の自己顕示が成功すると、ある種の興奮時期を通り過ぎます。
しかし、それで妻が夫から離れようとすると、今度は妻への謝罪となります。そして、これもまた別の第2の興奮時期に入ります。
モラハラやDV夫の特徴の一つとして、急に手のひらを返したように、謝罪したり、泣いたり、もう二度としないと簡単に、自分の説を取り消し、謝ってきます。
妻は、男性の涙という経験には、あまり慣れていない為、驚きますが、これも一種の興奮のなせる業なので、それを通り過ぎるとまた、同じことの繰り返しになります。
つまり、それほど、感情が激しいという事ですので、UP,ダウンで、全然違う表情を見せるだけで、本当の反省ではないのです。
【理論的と理屈っぽいは違う】
よく、自分の夫は理論的で、弁の立つ人だから、反論できないという人がいますが、実は理路整然としゃべっている様に見えて、理屈っぽいだけです。
それどころか、感情で物を考えているので、実は理論的に話しているように見えて、感情でしか、考えていないという事が良く分かります。
男性は意外と口下手な方が多いのですが、そこで口達者に話せる人は、理論武装をしているだけなのです。
では、結論としてモラハラから抜け出す為の考え方について、述べていきますね
まず、夫の理論に口で勝とうとしても無理です。
何故なら、夫のそれは、理論の中身ではなく、感情の押し付けなので、ここで、妻とは噛み合わないに決まっています。だから話し合いは止めておきましょう。
妻の意見を黙って聞こうという姿勢がない人には、何を言っても通じません。
でも、だからと言って、即離婚と言う事ではなく、自分の選んだ夫はこういう人だという考え方をして下さい。
しかも、理屈で訴えても、変わってくれるはずはない人物だとある意味、見切りをつけましょう。
その上で、こんなのじゃ、やってられないと思うのか、そういう部分は、部分として、夫のパーツのひとつという考えの基に、「折り合わない」と見切りを付けましょう。
夫との折り合いが悪く、夫の考えを変えるにはどうしたらいいか?と相談に来られた妻には大変申し訳ないのですが、私がいくらプロのカウンセラーであっても、相談者の貴女を通り超えて、貴女の夫を「変える」なんて超能力は持っていません。
【相手を変えたいという幻想】
カウンセラーとして無責任に聞こえるかもしれませんが人を変えるなんてそんなに簡単にできるはずがなく、
人間が変わる為には、その本人が変わろうと努力をしない限り、変わるはずがないのです。
そして、貴女もそれは同じ。
夫に変わって欲しいと願いながら、何年も苦しんで来たなら、夫が変わらないという事はもう、分かったはず。
それなのに、貴女はまだ、諦めきれないで、夫に変わって欲しいと願い続けている。
つまり、貴女も、変われないのです。
もう夫に変わって欲しいという願いを捨てられないという貴女が変化を出来ないという事です。
【見切りという見極め】
貴女自身が変われないのに、夫には変わって欲しいと願うのは、無茶ではないですか?
もっと言えば、夫にも「妻を変えたい」という同じ現象が起きているという事です。
自分が変われないのに、相手を変えたい・・・・・
そんな不毛な望みを持った者同士の夫婦だという事をしっかり胸に刻み、変われない事として生きていく夫婦像を作って行って下さい、
でも、この現状が変わらないなら、もう一緒に暮らすのは無理だと見極めたら、そこからの形を考えましょう。
それが決して、離婚や、別居だけではなく、夫婦が折り合わない部分は「有る物」として、新たな関係性を生み出していくのか、それを考えて下さいね。
それが「見切り」という事です。
では今日はここまで。