小倉優子さん「騙すならばれないように」
先ず、第一声に、不倫相手の鳥羽さんの奥様が気の毒。
これに尽きます。
【八つ当たりできるならマシ】
世間の一般家庭の浮気問題は、され妻は夫の浮気相手を、軽蔑したり、妻は夫の不倫相手を下げずみます。
そうすることで、夫に裏切られた焦燥感を胡麻化すのです。
夫の裏切りを本当は夫の方を責めたら簡単なのですが、その夫と離婚をするならともかく、その夫と今後うまくやっていかないといけないので、夫を責める事が果たして正解かどうか、悩む所です。
夫を責めて問題が解決するなら簡単ですが、そもそも妻が夫へ抗議すると逆切れされ、恐れている妻もいます。
しかし今日はそう言う事とはちょっと違います。
例えば世の中には理不尽な事件が起きます。犯人が分かっている場合は、憎む対象があり憎悪は具体的です。
それに比べ、未曽有の天災地災に遭うとやり切れない思いをどこにもぶつけられません
浮気問題も同じような事で、夫の浮気相手を憎めるなら、まだ気が楽かもしれません。
私が元夫の浮気に苦しんだ時は、浮気相手の顔を見る事も、知る事もありませんでした。
もしかしたら会おうと思えば会えたかもしれませんが、私は会う事によって、相手の顔を脳裏に焼き付ける事になると憎悪の対象が具体的になると思ったのです。
まだ、心のどこかで元夫の浮気を現実の物として受け入れられなかったのかもしれません。
また、実際の顔を見ると、ダーツの的の様に私の怒りはそこに向かう事を避けたかったのかもしれません。
そこで話を元に戻しますが、広末さんの事です。
不倫相手の奥様にとれば、もっとおブスさんや、世間で言う性悪女性なら、悪く言えるかもしれませんが、
やはり、広末さんは美人さんですし女優さんです。鳥羽シェフの奥様は別に広末さんと同じ土俵には立ってないから仕方がないのですが、女優さんオーラには一般的な世界に生きている妻は適うものではありません。
自分の夫が心を持って行かれた理由は妻でも分かると思うのです。
一応、広末さんも不倫を認め、奥様に対しても謝罪をされています。
そしてその不倫相手の鳥羽シェフも家族に向かって謝罪をされ、家庭をやり直すという宣言をされました。
【本当の苦しみは不倫が終わってから】
でも、本当の苦しみは、これからなのです
いや、むしろ不倫をしていた時は、当人たちは背徳感はありつつも恐らく楽しかったと思います。
それに比べ、鳥羽シェフの奥様は夫に裏切られ、とても悲しい思いをされていたと思います。
そして、これからはどうなるかと言えば、鳥羽シェフは、それなりの罪を背負って生きていく事になるでしょう。
でも、口の悪い男友達、からかわれ、反面羨望の目で見られたり、冷やかされたりして、ちょっと笑いもして、不倫の甘酸っぱい思い出を噛みしめながら生きていくと思います。
それに比べ、奥様はというと、夫の浮気が終わったとは言え、夫が不倫中の苦しみとはちょっと、種類の違う
苦しさを味わうと思います。
何故なら、不倫を善悪だけで考えると、今回は誰もが悪い事だと反省の弁を口にしたのです。
でも、その後に残る物と言えば、善悪というような事とは別の嘆きであり、終わったと言われたら、その気持ちのぶつけどころがないのです。
【不倫相手を憎める方がラッキー】
そして、やはり一般女性は女優さんには適わない敗北感的なものを感じるかもしれません。
正しいか、間違っているでいうと、鳥羽シェフの奥様に軍配は上がりますが、夫に対しては、夫はもう自分が間違いだと認めているのですから、それ以上責めようがないのです。
広末さんに対して、謝罪されたから、今更改めて憎んだり責めたりできません。
だから鳥羽シェフの奥様は、夫も広末さんにも、怒りのこぶしは上げられなくなったという事です。
善か悪か?
正か誤か?
それは全員が分かっているのに、真っすぐに憎む事も出来ない。
こんな苦しい事はありません。
それよりなにより、自分の夫の胸の中に広末さんが当分は消えないという事を妻は、日々の生活の中で、感じる事が起きてくると思います。
そこはもう、正誤の問題ではなくなっているのです。
不倫は良くない。そんなことはとっくに分かっていても不倫も恋の一種。
不倫と言う恋をしてしまったのです。
【恋した夫を許せますか?】
本当の問題はそこではありません。
許すか、許せないかではなく、夫の一種の失恋の傷が分かってしまう妻の悲しさ。
夫を失恋から立ち直らせるというよりは、夫の失恋の傷を妻が一緒になって立ち直るのを待ってあげるような感覚。鳥羽シェフもきっと、広末さんの事を忘れられないでしょう。これって妻にはやり切れないですよね。
時々、私の仕事の中で、夫の不倫相手を、口汚くバカにする相談者がいます。
そして、その浮気相手を「何故、私の夫があんな下品な女と浮気をしたのか」と見下げる人がいますが
変な話、見下げられるならまだマシです。
そして「もっとマシな女性とならよかったのに」と吐き捨てるように言われます。
そこで、私はこう思います
「浮気相手に,適わないと思うのは苦しい事、もっと苦しいのは夫の胸の中で色濃く印象付く事」と。
世の中には、浮気症の男性がいて、浮気を繰り返し、数が多いだけ、印象に残ってないという男性がいます。
それはそれで、軽すぎて嫌ですが、深い所で思い出に残るという浮気も、妻には押し入る事の出来ない世界。
妻にとって、自分の知らない夫の顔がある事の方が、悲しいと思いますね、私なら。
では今日はここまで。