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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

正しさで向き合うのは相手が間違っているというのと同じ

2023年3月4日

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

【正義は負ける?】




私は最近、「テレフォン人生相談」というユーチューブをよく見ます。
当方に寄せられる相談は、夫の浮気問題に特化している事もあり、他の相談事も知っておこうというのがきっかけです。
最初は世の中の「相談事ってどんなのかなぁ~?」という位の興味でしたが、そこには人間関係の問題が山積されていました。
このコラムでは、外部への案内は好ましくないのですが、「他のケース」も、客観的に物事を見られる機会ですから、今日の話題の参考にちょっとご覧ください。
特に題名は無いのですが、私が名前を付けるとしたら、「①偉そうな嫁」と命名するかな?
でも、また、ご覧になった後、このコラムに戻ってきてくださいね(笑)

【①偉そうな嫁】

1参照
今日、何故このテーマを取り上げたかと言うと、私の所に寄せられる相談は、夫の浮気や裏切りに遭い、
傷ついている妻が殆どです。
そこに寄り添いたいというのが 私の生業です。
しかし、中には、そうして傷つきながらも、夫に向き合う時に、つい自分の正しさを前面に出してしまう母親の相談です。
それも題名を付けると、「②正しさが災いしている母」どちらの相談も2本立てですが、最初の方のです。

【②正しさが災いしている母】

2参照

この2つの相談は、それぞれの当事者には、共通する事があります。
その共通する部分って何?と言うと、相談者が「自分の事を分かってない」という事です。

つまり、相談者の悩みの元は、嫁にすれば義両親であったり、母親においては息子なのですが、実は本当の問題の根っこは、相談者側にあるという事が両方の相談の共通点です。

そして、2つの相談の共通点は、よくよく聞けば分かりますが、悩みの向こうにいる義両親や、息子さんはどう考えているのだろうか?と、パーソナリティーさんが聞いても、答えは「私は・・・」と言う事に明け暮れて、義両親や、息子さんがどう考えているかは、二の次なのです。

そして、特に共通しているのは「正しいのは私」という姿勢で向き合う所です。
人と人は、向き合う時、「私は正しい」という事は、向き合う側にとっては「貴男は間違っている」と否定される事と同意語になるのです。

つまり、相手を否定する事で話がスタートすると、相手からすれば、それを話す人間から距離を置こうとするだけなのです。

もちろん、相談者がいう事の意味は分かります。
でも相談者の価値観だけで向き合いと、否定からのスタートですから、相手は寄り付こうとしません。

私の所に寄せられる相談の殆どは、夫婦としてやり直したいという妻が殆どです。

【オセロの四隅】




しかし、その相談者が自分が正しいというのは、オセロでいうと、四隅を取られると、そこに向き合う相手からすると勝ち目のない所からの話合いなのです。

そんな、不毛な話し合いは単にマウントを取っただけになるので今後やり直そうという気持ちになりません。

ただ、これまで多くの相談を受けて来て、夫婦の修復にこぎつけた人、または修復が成功した人。
そしてその逆に残念ながら、離婚になったケース。
その分かれ目は、浮気の状態や段階にもよりますが、必ずしも浮気が原因ではありません。
浮気は発端ではあっても、離婚へ進む道は、夫婦の向き合い方が左右します。
浮気をきっかけとして、夫婦の関係を見直す機会を貰ったのです。
そのきっかけを学びとして、そこで向き合い方を教えてくれる指南書になるのです。

その時に「私は正しい」という強さだけで、向き合いうと、相手はもう、貴女と良い関係を創ろうという事を諦めてしまいます。

何度も言いますが、私は色んな別れを見て来て、離婚に至る夫婦は、話し合いに失敗したというより
話合い以前の問題で、互いがフラットな立ち位置に立てないという事が原因です。
マウントを取るだけでは、戦う気持ちのない人は、その戦いのリングから、降りるしかないのです。

と、いう事は 浮気が原因かもしれませんが、一度はリングに立った二人が、そこで戦い以前に、相手を負かしてしまったという事です。

【夫婦の事を勝ち負けで決めますか】




つまり、貴女は不戦勝なのです。
そこで、勝って、嬉しいか、と言う事です。

勝つか負けるかは、対等であってこそ、戦う意味があるのですが、ご主人は戦いたい訳ではないのです。
もう、浮気をした時点で、悪い事は分かっているのです。
それを自覚した上で、もう引け目はあるのですから、そこでもう頭を下げているのと同じなのです。
(表面的には、そうは見えないかもしれませんが)
そうして、頭を下げている人間の頭を、上から踏んづける必要はないのです。

ここでフラットな立ち位置にお互いが立つという事が大事です。
相手の非を認めさせる事は、ことさらする必要はなく、許すか、許さないかでもないのです。
ある意味、許す、許さないは、もうそれで、上から目線ですが、その時期は既に過ぎてきたと思うのです。
それをいつまで経っても、上から目線の立ち位置になち、「夫婦でやり直しをしたい」と言っても、それは五分五分の関係性は築けないという事になります。

貴女が苦しい思いをされた事はよく分かります。
でも、今は そんな思いをさせた夫とでもやり直そうと決めたのではないですか。
だとしたら、もうそこでは正しさをアピールするのは、ちょっと止めませんか?
苦しさを分かって貰いたいと急ぐ必要はないのです。
夫だって、浮気を止めた直後は妻の気持ちを分かるような余裕はないのです。

もし、貴女が苦しんだ胸の内を分かって貰いたいと思うのなら、夫婦が本当にやり直しが出来た暁でいいじゃありませんか。
もう夫婦が何をしても壊れないと、安定した後に、夫に対し、ちくりと嫌味を言えばいいじゃないですか。
まだ、夫婦の関係が盤石だと決まってからでも、いいじゃありませんか。

相手に正しさで向き合おうとすれば弱い人間は逃げていくだけです。
離婚は浮気相手にうつつを抜かすから、離れていくのではありません。
もし、そうであっても、それは稀なケースです。男性は地位も名誉もあり、世間体を気にする生き物です。
浮気はしても、その本人でさえ、本当は離婚などする気はありません。
でも離婚を選ぶ時って、浮気相手の所に逃げていきたいほど、妻に追い詰められた時なのです。

【離婚の決意の瞬間】


人と人が別れる時って、追い詰められた時というのが、本当の離婚理由だという事を、私は感じています。

追い詰めようと、貴女も思ってないでしょう。
でも、無意識で、追い詰めている事になっているかもしれない、という想像力くらいは持って欲しいのです。

その優しさが、本当は夫を引き止める事になりますから。
貴女が苦しくても、夫を手放したく無ければ、夫に冷たくし過ぎるのは止めましょう。
最終的に離婚か、否かの分かれ目は、妻の優しさに関係すると思っています。
でも、その優しさは夫のしたい放題を許そうという意味ではありません。

【負けるが勝ち】




妻の優しさは、ある意味強さでもあります。
甘々な優しさではなく、時には、ぐっと腹に力を入れて、相手を責めたい気持ちを抑える強さ。
それが本当の優しさでもあるのです。
夫婦において本当の勝ちとは、夫婦が円満になった時です。
では今日はここまで。

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