愛情のケチ
【GIVE&TAKE】
GIVE&TAKEという言葉がありますがこの言葉は「お互いに与え合うこと、奉仕し合うこと、譲り合い、持ちつ持たれつの関係」という意味です。
これはまさしく夫婦においては理想的な関係であり、一番いいバランスを表す言葉だと思います。
一般的に理想夫婦を目指すなら「あなたから率先して与えよう」ですが、これはパートナーから愛を受け取りたいなら、あなたから先にと言う事です。
これは夫婦に限らずビジネス書でも書かれている事ですが「何かを受けとりたいのならば「GIVE」から始めるべきだ」ということです。
「企業は人」と言うように、結局世の中の事は人間関係で成り立っています。天災地災、自然現象以外は基本人間の織り成す事で成り立っています。
人間界を潤滑にするには受け取る物以上に与える事が多い事が理想的なギブアンドテイクです。
しかし、中々そう理想どおりにはいきません。
人間という生き物は、与えて貰える事を期待するものですし、与えて貰えるもので満たされていてこそ、人に与えるという余裕が生まれるというものです。
これが一般的な「ギブアンドテイク」になっていると感じるのです。
結論的に言ってしまうと、中々、理想的な五分五分精神を持つことは難しいという事です。
と、言う事ですが、今日は求める人、与える人、に加え、もう一つあるという事のお話です。
それが備われば夫婦の関係はより、向上します。その説明をしたいと思います。
その前に言葉の説明ですが、動詞の後ろに「~er」をつけて「何、何、する人」という様にお読みください
例 GIVE+er で GIVER
【ギバー】
受け取る以上に与える人。
人に惜しみなく与える人。
相手が何を求めているかに常に注意を払っている。
【テイカー】
常に与えるより多くを受けとっている人。
用心深く、自己防衛的なタイプ。
上司に対して驚くほど従順、部下に対しては支配的になる。
権利意識が強く、人を操作したり利用したりする傾向のある人びと。
【マッチャー】
与える事と受けとる事のバランスを考えている人。
公平性、平等を強く重んじている。
そして、目には目をという考え方の人びと。
それぞれがいる環境や人間関係によっても、自分のキャラクターが変化する人もいます。
ビジネス上ではテイカーになるけど、友達との関係ではギバーになるという人もいるので、その点においては注意が必要です。(引用)
夫婦として、困難を乗り越えてやっていこうと思うなら、ギバーである事が理想ですが、それが無理ならせめて、マッチャーでいて欲しいと思うのです。
それを理解するヒントが、今年のトヨタ自動車の年始ライブにありました。
【トヨタイムズ 2023年 年頭の挨拶より、引用】
【豊田章夫 社員に向けての年頭挨拶】
本社よりも「地域」 会議室ではなく「現場」 肩書ではなく「役割」 決済ではなく「相談」
説得ではなく「共感」
仲間と一緒に挑戦し、一緒に失敗し、一緒に改善する。みんなで努力をしてそんな豊田を作り上げる
サラリーマンという仕事はない。みんなの仕事は車屋です。
町一番の車屋をめざし、もっといい車を作ろうじゃありませんか
自分以外の誰かの為にどんな努力をするのか?
規制を「正」とし、それ以外を「敵」とする。
自分以外の誰かの為に、正しいと思いやり続ける事が大切。
誰かを敵とするのではなく、目標に向かって努力をする
社員も色んな人間がいる。
人材育成は時間が掛かるけれど、人それぞれの個性を認めあい、敵に立ち向かうのではなく仲間として共感しながら目標に向かう。
失敗しないように持って行くのではなく、失敗した時に仲間として導けるように実力をつける。
色んな体験をし、色んな引き出しを持てれば、人を助けられる人間になれる。
自動車業界に限らず、エネルギーや燃料問題は、世界的な重要課題です。
そんな中、自動車産業であるトヨタは、これまでも、これからも、困難もバッシングも受け、進んでいこうとする中、仲間とワンチームとなる事が大事だと断言されます。言われる意味が分かってきます。
困難は、業界の難題もあれば、マスメディアのバッシングも敵に感じる事もある。
しかし、まず相手を敵対視する前に、相手の事を興味を持って見てみると、本質が見えてくると。
トヨタという車の会社を通して相手が何を思い、何に興味があるのか?
それに対して自分が興味を持てば、相手の言わんとする世界が見えてくる・・・・
【トヨタイムス動画より】
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この言葉を聞いて、私は 「人」や「仲間」を、家族に置き換えてみました。
何なら「敵」という言葉を「夫」と言う言葉にすら、置き換えると、敵対心を持つと、見えなくなるものがあるという風に 私は翻訳しました。
夫に敵対心を持つという事は、妻が夫に対しての単なる審査員になってしまう。
夫婦に問題が起きた時に、夫の表かは、ゼロ以下の、マイナス点です。
【減点しかないの審査員?】
マイナス点からの汚名挽回は、努力に努力を重ねても、やっと、ゼロ地点に行けるのが精いっぱい。
何なら、妻は、夫のしでかした悪い事へ夫の努力に対しても、点数を付けるだけのまるで審査員かのようになります。
これでは妻が上から目線という立ち位置になってしまいます。
本当の健全な関係は 上も下もない、フラットな関係を作る事が大切です。
その為にはお互いにプラスになるGIVEが出来ているのが夫婦においていい形のギバーです。
【ギバーであることの意味】
相手にうまくGIVEができると、その見返りとして、ギバー自身にもが大きな利益や価値を生み出すきっかけになります。
壊れた夫婦の関係を嘆き悲しむだけでは何も変わりません。
妻の貴女が本当は、「愛」のギバーになる事が夫婦関係を立て直すきっかけになります。
せっかく夫婦になったのですから、相手に対して、減点法で接せるのではなく、ワンチームで、夫婦の立て直しの課題として捉えてみませんか?
私も浮気問題を扱っていて、そんな穏やかな気持ちになれません、と仰るのはよく分かります。
でも、離婚をするなら、それでもいいと思います。
離婚をするなら、相手を敵だとみなし、攻撃して、凹まして、相手から、少しでも多く慰謝料ひとつもふんだくれば良いと思うのです。
でも、離婚をしたく無いのなら、相手に腹を立てるだけでは上手く行く事も行かず、ぶっ潰す事になります。
と言う事は、この苦しみの最中だとは言え、夫を敵に回しすぎると、夫はやけを起こし、もう修復は無理と夫も離婚へ向かうようになります。
そういうことで、妻の貴女が、夫を敵に回すか、本来はワンチームだという事を思い出してほしいのです。
今、妻の怒りや失望の気持ちでいっぱいな事は分かります。
でも夫だってサンドバックのように叩かれ過ぎると、もう妻の貴女の下に寄り付こうとは思わなくなります。
何とか、夫の帰る場所はここよ、と言う事を忘れさせないように伝わるように心に置いて下さい。
では今日はここまで