後ろめたさ
熟年離婚率、過去最多
昨年は 熟年離婚率、過去最多との統計が厚生労働省より発表されました。
2020年離婚した人のうち、「同居を何年したあとに離婚したのか」を見ると、最も多いのは“5年未満”ですが、注目すべきは“20年以上”です。今回は21.5%と過去最多となり、熟年離婚が年々増えてきているということがわかりました。
離婚は結婚年数の長さも多いに影響するので「同居を何年したあとに離婚したのか」を見ると、最も多いのは“5年未満”ですが、注目すべきは“20年以上”です。今回は21.5%と過去最多となり、熟年離婚が年々増えてきているということがわかりました。
ここ数年離婚率は減少傾向にあったのに、熟年離婚は増加しているのです。
離婚率というのは結婚数の影響を受けますので、ここ最近で、結婚件数が最も多かったのは 2019年。
つまり令和元年で、令和結婚というブームが起きての結婚件数でしたので、離婚率は減りました。
ただ、ここ数年の離婚率が減少している理由としては、コロナ感染が起きて、夫の仕事も出勤日数、時間が抑えられ、自宅で仕事をするという事が増えたお陰で、家族と過ごす時間が増えたのです。
それが逆効果になる?夫もいるでしょうけれど、一般的には、ガンガンに仕事をしなくてもよくなり
気持ちに余裕が出来た事で、家族に向き合う喜びを再確認したという事だと思います。
しかし、それに反し、熟年層の離婚が増えている理由として、熟年層は「亭主元気で留守がいい」という定説を地で行っている世代ですから、夫が家庭で長い時間過ごす事を、喜べる妻は少ないのです。
また、その年齢の夫も、「男子厨房に入らず」で育っている事もあり、妻が食事を作っているのをただ待つという生活なので、妻は用事が増えた分、不満を募らせていき衝突も増えるという事になります。
最近の世の中の流れをよく分かっている男性は、ユーチューブを見て、料理を覚える夫も少なくありませんが、それらには、とんと興味がないという夫は、昔ながらの食卓テーブルに料理が出てくるまで、デンと待つような方が多い。
せめて、作る事は出来ない代わりに、洗い物くらいはするよ、という夫となら離婚にもならないのですが、色々な面で妻への配慮が足りない夫が、離婚問題へと発展するのかもしれません。
【結婚には何が大切か】
離婚原因で気になるのはお金についてです。司法統計によると、2020年に離婚などの裁判を起こした夫妻で多かった原因には、妻と夫で違いがみられます。 夫、妻ともに1位は「性格が合わない」でした。その他の理由も、「精神的に虐待する」や、「異性関係」と、夫と妻で同じ理由がランクインしています。一方で、夫の5位は「家族親族との折り合いが悪い」と人間関係による理由、妻の2位は「生活費を渡さない」という経済的理由で、まったく違う理由が入っていました。
夫婦の若い時代は、子は鎹(かすがい)で共同目的があったでしょうけれど、高年になると、子供は巣立ち、それぞれ家を出て独立すると、夫婦二人だけの生活が待っています。
こうなると、子供が小さい時は、「夫に目が向かなかった」と言う事で、逆に粗探しみたいなこともできなかったのですが、夫婦だけの生活になると、否が応でも夫へ目が向くので、短所もクローズアップされます。
よく、私の所で受ける相談は、夫の浮気問題です。
その理由を妻は「私も子育てにかまけて、夫への関心が無くなっていました」と反省されます。
でも 熟年になり夫婦が関心を互いに持った時に、短所が気になって、これが、夫婦を疲弊させていく理由だとすると、いったい夫婦って何なのでしょうね。
話を本題に戻します。
熟年離婚にもやや関係する事ですが【 別居5年以内に離婚した夫婦の統計数 】と言うのがあります。
少し分かりにくいので、ざっくり説明すると、離婚前に別居した夫婦が、離婚までに、5年間を基準に、どのくらいの年月があったか、とか、結果離婚に至った夫婦の年齢層というデーターです。
私見を述べますと、その別居の意味が重要なのです。
例えば、夫の単身赴任中の浮気と言うのはよくあります。
それがそのまま別居理由を生むという事もあります。
この単身赴任というのは会社命令でもあるので、ある意味気の毒ではありますが、結果的に男性は寂しがり屋と言うより、肌寂しいという事が、要らぬ過ちを呼ぶという事です。
ま、ここはちょっと、純粋な別居のパターンを考えていきます。
夫婦が何等かの溝が出来て、言い争いなどが増えると、子供達への悪影響や、ちょっとお互い冷静になろうという意味で、別居をします。
これが、カッカした頭を冷やす為のクールダウンという意味になればいいのですが、クールダウンした結果、やはり離婚となると、それは、お互い少し距離を取って、正しい判断をしようと言う事であれば、その結果の離婚なら、別居は間違ってはいないという事になります。
ただ、夫が浮気をしていて、その事はうやむやにしたまま、「独りになりたい」とか言って、家を出る別居の場合、それは「浮気の隠蔽」の為です。
と言う事は別居と言うのは、離婚へのレールをスムーズに進める為の道になってしまいます。
だから、浮気問題が根底にある場合、それで毎日揉めるのも嫌だし、夫の顔を見るのも嫌だという思いで別居を容認すると、それは離婚へ近づく可能性が増えるという事を覚えておいてください。
なので、私が思うに、顔を見ないから冷静になれるという物でもありません。
また、中には妻のタイプによって「私と離れて暮らして妻のありがたみを分かってほしい」と思っても
それはお仕置きにはなりません。
何故なら夫の背後には浮気相手が控えていて、貴女の夫が寂しさや不自由さを自覚する機会などは無くなる上に、別居によって今以上に浮気相手と会う事が自由になると、浮気は熟します。
と言う事で浮気問題の場合は、離れて暮らしたからと言って解決する物ではないのです。
だから、浮気問題を放置して、別居というのは、お勧めしません。
苦しくても、顔を見て、早急に、浮気問題を終わらせる姿勢を持ちましょう。
これだけは覚えておいてほしい事は別居は浮気問題がある場合は、別居はしない方が賢明です。何故なら 浮気の実態を益々、見えにくくさせてしまうし、自由に浮気相手と会える夫婦の別居は、決して夫婦の修復には役立たないと思います。
【厚生労働省のアンケート結果の見方】
別居年数が短くて、また夫婦の年齢も10代等は そもそも結婚を「勢いやノリ」の部分もあり、授かり婚も少なくありません。
要は激動的に結婚をし、離婚をするので、20代前半も、それに近い感覚ですので、若夫婦は、ちょっと、こういう統計からは、外すとして、熟年になればなるほど、別居までの年数が長引くという事です。
これは、離婚へのアイドリングというより、家族が増えて、所有する財産も増え、離婚の作業の中に、利害関係という金銭問題も加わる為、時間も要すると考えられます。
まだ、別居は夫への改心を促すというより、実際に夫婦が距離を置き、互いに一人になってもやっていけるかと言う事を試しているというテストパターンの為、生活のテストとして、離婚迄のハードル外しと考えます。
そういう色んな観点から、離婚理由と経緯を見ると、色んな事が見えてきますね。
では今日はここまで。