折り合いの付け方

村越真里子

村越真里子

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

「どうしたらいいですか?」という夫婦問題の相談を受けながら感じる事なのですが、相談者の本音は
「何もしたく無い」という事らしいのです。
つまり相談の目的は、「何とかしないとは思うけれど、本当は何もしたく無い」という事です。

相談の入り口が、どうしたらいいか?と言う事ですから、私はつい、方法を伝えたくなるのですが、それをしても、行程の先々での不安を口にします。

人生何事もそうなのですが、「絶対安心とか「100%大丈夫」「保証します」なんて事は何もありません。
ドクターだって、最適な処方箋を書いてはくれますが、これで絶対に治りますとは言いません。

私なども、いくら方法論をお伝えしたところで、そのとうりに実行して下さらない相談者も少なくありませんし、何なら自己流に勝手にアレンジして、お教えした方法をその通りに実行して下さらないのです。

そういうご自身の性格などを想定せずに「絶対に結果は出ますか?」と問うわれると困るのですが、私の方こそ、「お教えする事を守ってくれますか?」というのが私の質問です。
勿論夫婦の現場では色んな事が起きますが基本理論として、コーチングされた事を「基本」としてアレンジせずに相談者がマニュアルと守って下さるという事が、問題を解決させる前提です。

でも、色々話を進めていくうちに、「もしそれが成功しなかったらどうするか?」という質問を同時にされます。
当然、夫婦と言う単位で考えると、相談者の夫にも意思があるので、定型を実行したところで、相手からの反応も様々です。
でも、その様々も、想定範囲に含み、ご主人からの万一の反応にも、対応できる幅を持たせた取り組みが基本となっているので、「どうしたらいいですか?」の答えは基本形の中に全て含まれるのです。
だから たった一つだけが答えではないので、ご主人からは少しカーブや変化球のボールを振られてもバットの大きさが、予想以上に大きくしてあるので、振ればバットに当たるような事にはなっています。

それなのに、そこまでお伝えしても、やはり躊躇される言葉を口にされるという事は、「意味は分かるけれど、やる気がしない」とか、「もし失敗したら怖い」とか「夫が腹を立てたらどうするのか?」というように、不安ばかりが出てきます。
勿論、一般的に不安な事はよく分かりますが、対策をお伝えしても不安だという事は、何かというと
本当は 何もしたくないと、何かをする事で、ことを荒立てるという構図が頭の中に出来上がっているようなのです。
それは何故かというと、相談者がご主人に立ち向かって行った過去のやり方が失敗したからなのです。
ですから、何を聞いても失敗するという事が頭に刷り込まれているのです。

だから、当方に「どうしたらいいか」と尋ねられてはいますが、本音は「何もしたく無いけれど、どうしたらいいか?」と言うのが 本当の相談なのでしょう。
では、何がそうさせているか?と言うと夫への恐怖心です。
もち妻である相談者が、夫に反撃をしたら、夫が腹を立てて、夫婦関係は一層こじれるという刷り込みが消えないのです。
という事は カウンセラーとしての私の仕事はまずは夫への恐怖心を取り除くという事が 第一段階の仕事になります。
つまりメンタルカウンセリングであり、心理面の恐怖を取り除くという作業が必要になります。

しかし、浮気問題をそっちのけにして 先に妻の不安を取り除くという事は 私からすれば順番が逆と考えています。
今、浮気問題が解決されないから、ご主人は必死で浮気を続ける為に、妻へは威嚇をするという事です。
乱暴な言い方をすれば夫は浮気を継続させたいのです。
その心情を分からずに、夫に恐怖心を持たずに、夫との良好な関係つくりを第一優先にすると、それは夫への「ひれ伏し」となってしまいます。

もちろん、夫に対して喧嘩腰で・・・とは申しません。
しかし浮気の問題解決をほったらかして、夫と良好な関係の為に、夫への恐怖心を取り除くという事になると、それは問題のはき違えになります。

何かしなければいけないと思いつつ、何かする事が怖い、というのは気持ちは分ります。
しかし、実際は、何かする事が怖いから、何もしないで解決できないか?というのは無理なのです。
もっと言えば、人が手を加えず、何かもっと、画期的な対策ってないか?と言う事ですから、それは無いと、いう答えを認めるしかないのです。

ま、結論から言うと、相談者は、ガンガンにアクションを起こすのではなく、「折り合い」を付ける線を求めているという風に感じます。
この折り合いという若干あいまいな言葉ですが、相談者は夫と折り合いを求めているという事が理解できます。

「折り合い」これは、白黒つけるという言葉の、裏側にあるものですが、適当な折り合いをつける事も求められているジャンルだとしたら、私もちょっと、取り組んでみようと思います。
どこまでできるか分からないけれど、こういうあいまいな事の方が性格に合うという相談者が多い以上、ちょっと研究してみようと思います。
では今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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