後ろめたさ
私の所に相談される方は、離婚を避けたい人ばかり。
その前提で私も相談を受けつけているので、相談者の願いは、言わなくても分かっています。
そこで、私は出来るだけ、その問題の中身に入りたいのですが、まずは相談者は、離婚を避けたい理由を丁寧に説明してくださいます。
■夫がいないと生活が心配
■妻が今更、仕事に就こうとしても、食べていく収入にはならない
■離婚をして家財産を失うのは嫌だ
■子供には父親が必要だ
上位、3つまでは、言わばお金の事です。
そうです、結婚のメリットは、夫という収入減ですから、離婚をすると、それを失うという当たり前の事が起きます。
でも中には夫と離婚を視野に置いているという方からの相談もあります。
そういう方は、離婚で夫から家財産を貰えるという確信や約束がある方ですが、ごく一部、お金や、そんなことではなく、離婚を本気で望む方は
今ある問題が、将来の希望を打ち消すくらいの苦痛があるのでしょう。
だから、離婚する事が、将来の不安より上回るという事です。
こんな風に今の不安が、将来の不安を上回るくらいの苦痛かどうかという事です。
でも、だからと言って、「今、このままでいる方がましでしょ」とは言いません。
やはり、今は、今で不安要素があるので、それを打ち消せば、将来の不安も減少するのだから、ある意味安心して暮らせます。
それを目指しましょうというのが、取り組みになるのですが、その取り組みも結果がどう出るか、不安だという気持ちも分かります。
そうした時は、「比較論」という考え方をお勧めします。
今、何かする事で、安心が手に入れられるかもしれない。
でもそれをするには、少し、これまでの考えを切り替えるレッスンをしないといけません。
しかし、そのレッスンはしなくても、このままで何もしないでいるという考え方もあります。
何もしないでいるとなると、何も変化はなく「このまま」だという事もあります。
だから、将来の不安は、どうなるか分からないけど、絶対に不幸になると断言できません。
何故なら、もしかしたら、問題が好転して、夫も浮気を止めて、改心してくれて幸せな老後があるかもしれません。
だから、今、努力してもどうなるか分からないなら、どうせこの先の老後だって、どうなるかわからない、何なら、物事が
クルっと好転して、良くなるかもしれない。
こうした事に、期待が持てるなら、今、何もしない事もアリかもしれません。
でも、逆に言うと、どうなるか分からない将来は、家庭がそこに存在するかどうかも分からないという事も同時に言えます。
そこで、「比較論」を使うのですが、今、勇気を出して、現在の事を解決しようとチャレンジする事の不安と
成り行き任せにしておく方が、今の自分には合っていると思うか?
その比較をすればいいと思います。
世の中には、色んなカウンセリングの世界があります。
不安を取り除きましょうという、メンタルに働きかけるカウンセリング。
それとは別で、今ある問題を実際に取り除こうという取り組みでのカウンセリング。
どちらが自分の性格に合っているか、この比較を自分に問いかけて下さい。
でも、私は、こう思います。
今のコロナ感染で、世の中がこんな風になるとは、誰も考えていなかった。
サラリーマン以外の家庭には、経済も大打撃。
誰も、こんな予想はしてませんでした。
でも、今、私たちは、マスクをし、外出は控え、ワクチンもして、出来るだけの対策を取って生活をしています。
そこで、もし、感染しても、「出来るだけの事はしている」という自信にも繋がります。
しかし、ここで、ワクチンは、痛そうだからと、今、何もしなければ、もし万一コロナに掛かった時に自分は万全を期していただろうか、と不安は持ちますし、もし、重症化して後遺症に苦しむ事にでもなると、その時は何も対策を取らなかった事に、心から後悔すると私は思います。
つまり、このやるだけはやったという自信は、また別の細菌汚染が起きたとしても、これまでに打ち勝ってきたという成功体験に繋がります。
それはコロナの事だけではなく、成功体験は人生全てにおいて、何かあった時も、怖がりではなくなります。
よく、夫の浮気を止めた所で、また別の人と、浮気を繰り返すのじゃないかという心配をされる方もいます。
今、何か夫の浮気を静止したところで、無駄じゃないかと心配します。
答え・・・・無駄ではありません。人生において無駄な事はありません。
一回だけでも、夫の浮気を静止する事に成功すれば、それが成功体験となりますし、逆に夫も、そう軽々しく浮気をしなくなります。
しかし、不安を抱く方は、それでも、また繰り返すのではないか、と思われるかもしれません。
でも、以前の浮気を静止した時と、全てが同じじゃないのです。
少なくとも、何も分かっていなかった頃の妻と違い、次回は、夫の浮気の傾向を見つける事が出来て、未然に防ぐ事にも繋がります。
それでも、やっぱり夫が浮気をしたとしても、以前の浮気とはパターンが違います。
その大きく違う点・・・・夫は妻に対し、一目置いているという事が生まれています。
要は、妻がこれまで、夫の浮気に気付いてもいなかった時は、ある意味夫は妻を舐めています。
妻を舐めている夫と、対等な関係は築けません。
もし次回の浮気に、妻にバレないようにと神経を張り巡らせて、夫が浮気をしたとしたら、それだけ、妻を意識した行動です。
だから妻を舐めてないし、逆に言うと、以前の浮気を静止させた妻に、例え、夫には不都合であっても「しっかり者」というレッテルを貼って下に見ていません。
そんな風に言っても、「一目置いていても、やっぱり浮気をするんじゃないですか、だったら今の浮気を止めたって無駄ですよね」と
反論したくなるかもしれません。
いいえ、無駄ではありません。
貴女を対等の人間と思うから、警戒するようになるのです
それでも浮気をするのは夫の、体質、性質、ホルモン質だと思います。
ここでは、問題を分けて考えましょう。
一度、浮気を静止されても、またもや浮気をしてしまうというのは「夫側の問題」なのです。
そして一度、夫の浮気を成敗したにも関わらず、また繰り返すとしたら、そこでは「夫の資質」が判るという貴女の学びになります。
次回、貴女が、ここに切り込むとしたら、貴女は夫の資質を知った上での取り組みになるので、一度目よりは、難易度は低くなっているでしょう。
だから何度も同じことを繰り返すという点だけを考えると、失望するかもしれませんが、夫の浮気を制止する事が、一度で、全て完結する日とかどうかは
夫の資質も問題で、夫側の問題だという風に、分けて考える事が出来るようになります。
浮気を知って、始めて夫に、問い詰めたりして、夫からは浮気の理由に妻の欠点を上げられ、妻は自分自身を責めるという心境になります。
これが一度のアクションで、制止できたら、それは大成功だし、ご主人もそのくらい、素直に反省をしたタイプなのでしょう。
しかし、一度アクションを起こして、一度は浮気を制止して、妻も自分の生活を振り返り、反省しても、またもや、同じことを繰り返すなら
それは妻側の問題ではなく、夫側の資質です。
二度も、同じことをしたと、単に失望するだけではなく、一度ならず、二度までも、浮気を必要としている夫、という事が分かり、これは大きな成長です。
こうした考え方が出来るようになるというのは、妻の成長です。
だから万一、夫が浮気を繰り返したとしても、妻はその分、成長できています。
一度目の浮気と、二度目の浮気は、まったく同じじゃない。
何をしても無駄だったと思う必要もありません。
取り組んだ分だけ、夫婦は成長するのです。
ただ、ここで、少し取り組みの事をお話しますと、取り組みと言っても 誰にでも同じ方法とは限りません。
それぞれのケースに応じた対策を取らないといけませんので、テンプレートにしてお渡し出来るものではなく、
まずはそのご家庭、ご夫婦に向けて、パーソナルなオリジナル対策をプランニングするしかありません。
なので、ここでは、何も具体的な事を書けない事はお詫びいたします。
さ、そこで、「結婚のメリット」についてですが、冒頭にも書きましたように、上位3つは、殆どお金の事です。
妻という相談者が、結婚として不可欠な、失いたくない物が経済的な事だと、相談者は仰います。
そんな事は当たり前です。それを長く説明して頂く必要はないのです。
しかし、大事な事は 言葉にしていない、夫への愛情の話になりますが、それは根底にあっても、あまり、それをこのカウンセラーの私には
表現されません。
もちろん、愛情があることは、言葉にしなくても私にも分かります。
だから、離婚をしたくない理由として上位3位を上げる事に、何かお行儀の善さを感じてなりません。
いいですか、ここでご理解頂きたいのは、経済的な共同生活が結婚なのですから、それを丁寧に説明して頂かなくてもいいのです。
それよりかは、本当は夫が好きで、夫が必要で、妻一人じゃ寂しくて暮らせないと言ってくれる方がずっと素直でいいのです。
多分、ご主人は、素直な女性と浮気をしています。
浮気相手は、いい年をしていても、貴女の夫と会う時は、ときめいていて、貴女の夫を必要としていると、言って甘えているはずです。
そこには 経済的な保証などは何もないのです。
そんな感じで迫って来られたら 男性には可愛いものです。
もちろん、妻も夫が必要だという気持ちを表現はしているでしょう。
でも、その必要な理由が「生活していく為」という事が大部分を占めると、夫はそれならば「生活費を渡しさえすればいいのだろう」という気持ちになり
妻を裏切る事への後ろめたさはなくなります。
食べてさえ行けたらいい。
貯金が出来たらいい。
これは妻ならば、当然、皆思っている事です。
でも、それが前面に出てしまうと、男性はがっかりしてしまうのです。
男性が働くモチベーションと言うのは、妻が夫を尊敬してくれている事です。
それなのに、夫と一緒に居るメリットが「生活する為」に感じられてしまうと、夫は貴女に対して給料運搬人になるでしょう。
反面、浮気相手は、見返りを求めず、気持ちや身体?だけを求める、ある意味純粋な、関係になってしまうのです。
だから、妻が、離婚をしたくない理由を夫に「将来が不安だから」とでも言おうものなら、そしたら「〇〇〇万円渡すから離婚をしよう」という話になります。
いいですか、離婚の話はお金の話です。
それを結婚を続けたい理由も、お金になってしまうと、夫はうんざりします。
結婚とは何か?と聞かれたら 今の私なら、こう答えます。
「結婚とは究極の独占欲。誰にも夫を取られたくない。」と言います。
その上で、結婚には経済が伴いますから、一緒に暮らすには、結果的にお金が必要となります。
それなのに、相談者は、離婚をしたく無い理由を、経済的な理由を真っ先に挙げるのです。
これでは夫もへそ曲げると言う物です。
私も綺麗ごとはあまり得意ではないですが、「貴男が必要」というくらいのお世辞?も時には必要です。
私は、愛情の中で、一番純粋なのは、親子の愛だと思っています。
特に息子が非行に走ったりしても母親は息子の成長を信じます。親子の愛は、見返りを求めません。
だから、一番純粋な愛の形は「無償の愛」だと思います。
嘘でも、夫婦関係がこじれている時は、夫に金銭を求める事を匂わせず、夫を愛している事を強調すべきです。
しかし、それだけでは、妻の愛をいいことに、益々浮気を増長させますので、水面下では、浮気を成敗する事を
やる必要があります。
それでも、何もしないという人は、本当は夫を失っても、財産さえ得られたらいいという風に夫には伝わってしまいます。
そうなると、「離婚の話はお金の話」
ご主人から「じゃ、いったいいくら渡せば満足するのか?」と問われ、お金の値段交渉に入ってしまいます。
こうした事にならないように、結婚のメリットをもう一度考えてみてください。
では、今日はここまで。