優しさを受け止めるのも優しさ

村越真里子

村越真里子

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

今朝、テレビ番組のスッキリというのを見ていて、良い言葉を聞きました。
「優しさを受け止めるのも優しさ」…いい言葉ですね。

私は、家庭生活の中で自分が疲弊していると、家族の優しさを感じられずに、色々悪意にばかり受け取っていました。
そりゃ、家族も夫婦も、順風満帆の時ばかりじゃないです。
私だけじゃなく、元夫だって、イガイガした関係で、互いに尖がっていた時期もありました。
それでも、思い返すと、一日中、人間って尖がっている訳ではなく、息抜きをしている時間もあったのです。
そんな時、相手だって、気を緩めている時はあるし、何といっても夫婦なんだし、根っから憎み合っている訳ではないのです。
それなのに、事あるごとに、相手のすることなすことを、猜疑心で「何か、意図があるんじゃないか」と深読みしていました。
そんな時は 白い物も、黒く見えて、全てを、疑って掛かっていました。

私は幼い頃の両親の、小競り合いで、未だに脳裏に焼き付いて忘れられない光景があります。
当時は珍しかった「しめじ」を父が家に持って帰って来た時のことです。
父は、どこかでそれを食べて、恐らく家族にも食べさせてやろうと思ったのでしょう。
元々仲が良くなかった両親、特に母は、その父の思いを汲む事が出来なかったのでしょう。
見たこともないしめじを、料理してくれという父に怒ったのです。
要するに、母は、普段仲が悪い父が、持ち帰った見たこともないキノコを、信じられなかったのでしょう。
でも父は、仲が悪いと言っても、それは母とだけのことであって、子供達には、その歯ごたえのある珍しいキノコを食べさせてあげたかったのだと思います。
そして何よりも父だって、24時間、ずーっと母を目の敵にしているのではないので、ひょこっと、父の優しさが顔を出す事があると思うのです。
しかし、母の心は大理石のように固く、水を垂らしても、表面を流れるだけで、沁みる事はなかったのです。
だから、父の優しさを少しも受け取る事が出来なかったのです。
それから何十年も経ち、母は、余命いくばくもない肺がんになりました。
私は全ての仕事の手を離し、母の看病に私の時間を掛ける事にしました。
私は上が兄、下が弟という男子に挟まれた女の子?一人でしたが、おてんばな私を見て母はよく、男の子を3人生んでしまったと言ってましたが 最後はやはり女同士で、頼まれる事も多く、私が中心になって看病をしました。
何も親孝行はしてこれなかったですが、皮肉にも、この時期になって、やっと、娘らしいことを出来るという時間でした。
しかし、私のおてんばというか雑な所は、色々な場面で母に迷惑を掛けていました。
病院で、歩けない母を車いすに乗せて、階下に行こうと廊下を進んでいると、エレベーターの扉が閉まる寸前なのを見つけ、車いすと共に、走ってエレベーター内に入ったのはいいのですが、勢いがついて、エレベーターの一番奥に、母の車いすをぶつける感じになったのです。
もちろん、怪我をするようなたいそうな事ではありませんが、いくつになっても私の荒っぽい性格を知っているから、表情は少し笑いながら、困った感じで、「あり得ない」とでも言いたげに、首を横に振っていました。
私を叱る事もなく・・・・・
そうです、「なんて乱暴な」と私を叱るのは簡単です。
でも、乱暴ながらでも、私は急いで少しでも早く階下に母を下ろしてあげたかったのです。
この意図が受け取る事が出来た素晴らしい母の優しさです。
その優しい気持ちがある母だから、乱暴ではあるけれど、私の思いを汲んでくれることが出来たのだと思います。
そんな両親も、今はもういません。
優しい気持ちがないと、相手の優しさにも気づきません。
例え、夫婦関係がギクシャクしていても、何もかもギクシャクする事はないのです。
いくら、夫に対して、今は憎む気持ちがあっても、人間24時間、ずーっと憎み続ける事はないのです。
たまに生まれる、気を抜く瞬間・・・・
そんな、心のオアシスみたいな時刻は、あると思いますので、四六時中、心を鉄板にする必要はないのです。
浮気中の夫だって、家に帰って来るという事は その時には、休みたいと思っているので、優しい事のひとつも考えているかもしれません。
だから、なんでもかんでも、刺のある態度は取らず、たまには休戦する事も必要です。
そうしたら夫だって、優しい気持ちを少しずつ、増やして行ってくれます。その少しづつを、段々増やして行けばいいと思います。
浮気問題の場合、それが直接的な解決にはつながりませんが、夫の優しさを、妻の優しさで、受け止めないと、誰が受け止めるのでしょうか?
妻の貴女が、ハリネズミのように、始終、とげとげしかったら、ご主人は、もっと優しく包んでくれる、浮気相手の柔肌を求めてしまいます。
だから、浮気相手排除は大切ですが、貴女が、ハリネズミになる必要はないのです。
優しさを受け取るのも優しさ・・・
今日はこの言葉だけでも、覚えて帰って下さい
あ、お笑い芸人みたいなことを、言ってしまった・・・・
では今日はここまで。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼