本当は夫の方が悪いのに、夫を恐れてしまう
オモハラとは「思いやり」を強要する「思いやりハラスメント」の事です。
美容院の雑誌に書いてあった記事の引用ですが、最近は、色んなハラスメントという言葉が出て来て、私も知らない言葉でした。
でも、内容を読んでみると、確かに、私の相談者がそこに居ました。
これは決して 相談者をディスっているのではありません。
むしろ、悩み苦しんだ結果、自分でも無意識に陥っている症状だと思うと、その悩みの正体が分かったというか、上手い言葉で表しているなアと思います。
【オモハラ】の意味
「言わなくても分かって欲しい」「やってほしい」という「思いやりの強要」をオモハラと言います。
やって欲しい事を具体的に伝えた方が分かりやすく、お互いにすれ違う事なくストレートに伝わるのに、何故か、分かって貰う事を期待するという意味があります。
私の相談者の多いタイプですが、付け足せば、意地が勝ってしまうタイプです。
もちろん、最初からそんなに意地っ張りと言う訳ではありませんが、結婚してから、互いの気持ちがすれ違う事が起きます。
そうした時、その都度、話し合って解決をしようと努力をしてきても、どうもうまくいかなかった・・・・そんな経験が「言っても無駄」という事が積み重なると、次はルール作りをします。
つまり、いちいち言わなくても分かるようにルールで取り決めをしますが それは中々夫婦の間に浸透しません。
そんな時、「言わなくても分かるはず」という思いも手伝って、「何故、分かってくれないの?」となります。
これは女性に多いタイプですが、特に仕事を持って夫婦共働きに多いパターンでした。
夫と議論を重ね、もう疲れてしまって、今度は言わなくても分かるでしょ、という気持ちです。
言い換えれば、交渉に疲れてしまった諦めモードです。
でもね、私ほど、人生を長く生きていると、夫婦は結局他人です。
話せばわかるという言葉がありますが、議論ばかりをしていたら、心が離れてしまいます。
つまり自分では話し合いと思っていても、結局議論なのです。もっと言えば、出口のない議論をなのです。
だから余計に、口を利くのも嫌になり、「察してよ」となるのです。
相手の気持ちを推し量るというのは、良い関係でこそ、思いやれるのであって、対立しているような関係性になれば、自分の主張ばかりになり、相手の気持ちを推し量るなんて気はお互いならないのです。
妻も、自分だって夫の気持ちは、悪い方にしか考えていません。
「家に早く帰ってきて、家事も育児も手伝ってよ」と思うばかりで、相手の気持ちは「どうせ家に帰っても楽しくないから、早く帰らないのでしょっ!」というバリアが心の壁になって推し量っているというより、決めつけているのです。
夫は夫で、そうした決めつけの目で見てると感じているので、妻の読みは「当たり~」なのです。
そんなヒリヒリした関係性で「思いやりを持ってよ」と望んでも、もう妻もハリネズミのようになっているので、近づけば針が刺さるので、夫は近づかないのです。
これは私も経験した事なので、ようく分かります。
それまでに色んな事があった事は分かります。
夫婦の気持ちがすれ違ったからこそ、今度はルールで縛って、とりあえず夫婦の形を保とうとするのです。
確かに、そういう関係性になっていると、色んな事が悪循環です。
よく世間の人は夫を動かす時には 「うまくおだてて使えばいいのよ」と簡単に言います。
でも、それまでに妻を思いやらない夫に「おだてる」とか「夫を立てる」とかいう気持ちは、更々なくなっているのです。
だから夫を立てるどころか、「家庭人として失格だわ」とプリプリ怒ってしまっています。
そんな感じだから、なおさら普通の会話は出来なくなり、口を開けば剣のある言葉ばかり。
その解決策は、元々夫婦の気持ちが離れていった原因にあるから、そんな簡単に言えることはありません。
だから、ここでお伝えできる事は 解決策というようなノウハウではありません。
また、本当の解決策なんて、口で言えるような簡単じゃない。
でも、一つだけ、ヒントを言うとしたら、貴女は・・・・・甘え下手
そう、人に甘える事が苦手です。
そして、その反対に、人に強い言葉を吐く方が、甘えるより楽なのです。
だから、甘えなさい、と言った所で、貴女は「今更甘えるなんて無理無理」というのが、もう見えています。
でしょう~?
私は、もうそんな貴女が手に取るよう。
だから私は無理は言いません。
だって、貴女を苦しめたご主人を頼り、今更甘えるような事は言えないでしょう。
でも、本当に早く解決策を求めているのでしょ?
だったら、近道は甘える事です。
いえ、もう少しぶっちゃけいうと、嘘でも甘える演技をするしかない。
それが出来ないから、相談しているのだと思うなら、それは、今回の本当の答えは「自分は夫に対して今更、下でに、出る事が出来ない性格なんだ」と自覚する事です。
これが良いとか悪いと言っているのではないのです。
「だったらどうしたらいいの?」と、ややふてくされる気持ちは分かります。
良いとか悪いとか、貴女にダメ出しをしていると、取ってはダメです。それはひねくれすぎ。
どうしたらいいか、と聞かれたから、私は、正直にベストアドバイスを答えただけ。
でもそれが出来ないなら、出来ないという自分を知るだけ。
ではベストではなく、ベスト以外の2番目のもっと違うアイデアはないか?と聞かれても、その答えは私にはないです。
何か、特別な、もっといい方法はないか、と探しても、ベストは一つなのです。
ベストより、もっといい方法なんてありません。
それを聞き入れない、自分の性格の特徴を知れば、もう少し柔和にもなれると思います。
では今日はここまで。