後ろめたさ
時々、思うのですが 私も含め、カウンセラーの存在が仇になることがあるのです。
例えば、当方とお話していて、これまで見えていなかった謎解きが出来た途端に、気を強く持たれるのはいいのですが、それがまたしても、ご主人に向かってしまい、自分の知った知識を夫に暴露してしまう人がいるのです。
一筋の光が見えたからと言って、すぐにそれを夫に話さずにはいられない妻
…焦り過ぎです。
そして、話せばわかると思い過ぎです。
その次に、夫に情報を流しすぎです。
せっかく、これまで悩み続けた事への答えが見えたからと言って、まだ途中なのです。
それなのに…急ぎすぎです。
これから、夫婦が壊れていった原因を探り、対策を練ろうという、その前の段階で
もうそこで、自分で一歩を踏み出してしまうのです。
この勇み足は何なのでしょうか?
それは「待てない性格」だからです。
私は待つという事は信じるという事だと思っています。
子育てなどは、その極みで、やいやい、先読みして、口を出してしまうのは、例えば子供が転びそうになった時、
怪我をさせたくないから、という親心はあれども、結局のところ、子供は自分で転ばないように気を付けるだろうと、信じてやれないのです。
確かに子供は転びます。転べばいいのです。それで学んでいくのですが 急ぎすぎの貴女は、転ばぬ先の杖になり過ぎなのです。貴女は転んで怪我をする寸前に助け舟を出せばいいのであって、貴女が手助けをするのは、子供が道を歩き始めた時に、もう心配のあまり、手を出しているのです。
ま、それは子供だからという事もありますが、でも大人のご主人に対しても、同じことをしています。
夫に起きている問題を先読みして、心配して、口出しをし、禁止令を言ってしまうのです。
つまり、心配はご主人の為にではなく、妻である貴女にとって不都合な事が起きるから、つい言ってしまうのです。
だから、本当はご主人が転ぶのが可哀そうというより、貴女自身が失敗を許さないタイプだからですが本当は、失敗される事で、貴女が思うゴールに行けないからです。
ひいては、それは夫の描く道を信じられずに、妻の貴女がレールを引きたいというリーダーシップになります。
ただ、それを喜ぶ夫であればそれでいいのです。
でも、ご主人が貴女に抵抗を示してきたなら、貴女の描く道から横道にそれようとしたはずです。
もちろん、夫が自分勝手な道を歩まれたら困るという貴女の気持ちは分かりますが、長年連れ添ったご主人はもっと
貴女の事を分かっています。
貴女は夫が貴女の事をちっとも分かってくれないと思っているかもしれませんが、夫はきっと分かっていますよ。
その分かった上で、抵抗しているわけですから、それでも貴女がレールを敷こうとすると、夫はそのレールから脱線するしかなくなるのです。
だから夫婦が、ますます別の道を行こうとしてしまう。
その結果、貴女の夫が貴女の話も聞かず、顔も見ない生活が始まってしまう。
そしてどんどん、貴女が一人ぼっちのような、孤独に陥ってしまうのです。そしてようやくカウンセリングを受けに来て、一筋の光を得た途端、また、貴女の悪い癖が出てしまい、「私は~こう考える」って、またもや夫に提言してしまうのです。
これはどこまで行っても、貴女が自分の道に夫を連れ戻そうとしているように感じられて、貴女の夫は、貴女に道案内されるのは、嫌だと、益々逃げを決め込む事になります。
確かに貴女も孤独の果て、解決策が見えたら、もう少し対策を練らないといけないけれど、「待てない」のです。
そして相変わらず、貴女がリーダーシップを取りたいのです。
これでは、ご主人と貴女の距離は近づきません。
貴女は夫を信じたいと言いながら、結局夫の自主的判断を信用できない人なのです。
もう一度言いますね。
信じたい人は、その人の成長を信じてあげないといけません。
その人の本当の力を信じていないから、つい口出しや手を出して貴女の思う道を歩ませようとしてしまうのです。
男性でも色んなタイプが居て、かかあ天下を喜ぶ人がいます。
また、交際中から、貴女の事を尊重してくださり、何でも貴女に任せてくれていたかもしれません。
要は貴女のご主人は貴女を信頼してくれていたのです。
その結果、今の結果が、夫婦の溝だとしたら、ご主人も貴女の敷いたレールは嫌だと気付いたのです。
これは、結婚して長年経ったからこそ気づけた事かもしれません。
しかし、それに気づかず、貴女がずーっとリーダーシップを取ろうとすると、貴女の描いた人生の絵からははみ出てしまうという事になります。
だからちょっと、カウンセラーという味方を得たとして、気をよくするのも考え物です。
何故なら 貴女がまた夫を信じず、自分に味方を得たと思いパワーアップしてしまうと、その強いかかあ天下の傘の元から夫は出て、新たな人生を探し出しますで、どうか、すぐにパワーアップしないでほしいという変なお願いです。
では、今日はここまで。