不倫保険?
例えば 私のところに来られる方に、「今後、どうなりたいですか?」と聞けば、皆様異口同音に「夫婦や家族が何もなかった頃のように仲良く暮らしたい」と言われます。
皆んな、結婚をして家族になると、願いは一つ、健康で家族仲良く、です。
でも、夫婦の間にヒビが入ると、元どうりに仲の良かった頃に戻りたいというのは家族がいると全世界、全家族がそう願うでしょう。
でもね、描くゴールは同じでも、それを構成する家族像というのがそれぞれ違います。
ご主人の浮気に苦しみ、初めて 相談に来られて「夫と浮気相手を引き離す方法を教えて下さい」と言われます。
しかし、相手との引き離しとひと言で言っても、浮気相手の素性によっては難航する事もありますし、必ずしも成功する保障はどこにもない。
なので、まずは、そこを乗り越える為に、夫の浮気の確信は?証拠は?ご主人自身はその浮気を今後どうしようとしているの?と、いう質問をしたら、まずは夫と浮気相手を別れさせる方法だけを先に教えてほしいとお急ぎの様子。
結果を急ぐ気持ちは判ります。
でもね、「夫と浮気相手を引き離す」と言っても簡単じゃないのです。
それより、むしろ、それをする為の地固めというか下準備が必要なのですが、方法だけを知りたがるのです。
こういうタイプは、己を分かっていないと部分があり、ノウハウだけを知れば、やりこなせると考えているのです。
つまりマニュアルタイプと呼んでいるのですが、マニュアルどうりにすれば成功すると感じていますが、そのマニュアルを活用できる己かどうかの検証がなされていないのです。
例えばネットの情報だけを読んで、それを実行する・・・・
しかし、そこに登場人物それぞれの性格や、仕事や、色んなパーソナルな条件を考えず、とにかくマニュアルを読んで、その通りにすることが成功だと考え、その登場人物の特性を組み入れてない。
そういう人がたいてい失敗をして、夫婦関係も悪化させるのですが、何でもなし崩し的に捉えるものだから悪化してしまった事も、「仕方がなかった」と、捉えるのです。
この仕方がなかったと言うのは、「やりようがない」という意味ではなく「感情の赴くまま、やってしまったら、こんな結果になったので仕方がない」という意味なのです。
つまり自分の感情のままの行動で出た結果に対して、「○○が失敗だ」とは、言われたくもないし、反省もしたくない人なのです。
何故なら 「私は充分悩み、苦しんでいるのだから」という性格が顔を出します。
だから、最後まで、自分の何かが、悪い影響を及ぼしているなんて、考えたくないタイプなので、前に進む事には積極的ですが、後ろを向いて反省は出来ない人なのです。
この性格は、カウンセラーに対してならば、私は受け止めますが、本当にこの性格と向き合わないといけないのはご主人なのです。
ご主人がこの性格に何らか、合わない物を感じての夫婦の溝が生じたのであれば、そろそろ軌道修正していかねば、結局、さびしい思いをするのは、妻自身なのです。
ここを、私が、間接的にお教えしても、どこか突っ張っていて、自己流で押し通してしまうので、相談者自身に響かないのです。
私のお伝えする力がないのでしょうか?私も何とか理解して貰いたくて、日々、努力をしているのですが、中々通じません。
私は、随分昔のある時、友人が精神病院に入院した事があり、唯一面会が許された私は主治医と沢山の話をしました。それは病気のことから、友人の特徴、人生。そしてなぜ、そのような病気になるか?病気と原因の因果関係。その他の一般論と世間の病気に対する誤解。
本には書いてない、ドクターの見た現場の本当の本音を聞かせて頂きました。
そこで、分かった事は、人の人生を決めるのは何か?という事です。
それは、学歴でもなく、金銭的に恵まれているか、否か?生まれ落ちた家族関係でもなく生活環境でもない。
その人の人生を作り上げていくのは、「性格」という事だそうです。
それは医療の現場にいるドクターの口から出るには、すこし違和感のあるワードでしたが、性格が人生を構成するのに大きな要素を持ち、その性格が人生を彩るという事をいわれました。
確かに、私も人の人生の岐路を沢山見てきて、その人の性格が、人生を左右してきた瞬間を感じてきました。
「あ~~~っ、何でそこで、それを言う?」
「今まで、我慢してきたのに、何でそんな逆の事を言うの?」という惜しい思いをしたことがありました。
この私の「何で?」という事の問いに、相談者はいつも「だって、自分を抑えられませんでした」という自我の吐露でした。
確かに自分を抑えることが出来ない気持ちは分かります。
でも、最後の肝心なところで 自分を抑えられないという・・・あとちょっとと、いうところで、自我が強く出てしまう・・・・・
こういう自分の特性を先に理解しておくと、結果は随分違うはずです。
さて、今日は 最初から、相談者の性格について、書いて来ました。
ノウハウだけを求めても、それを実行するときに、自分の強気の性格が前に出ると、せっかくの修復ノウハウも、ご主人がそっぽを向いてしまいます。
ご主人は そういうノウハウや手順に乗る前に、それを用い、夫をコントロールしようとしている妻に身構えてしまうのです。
だから、そういうノウハウだけを手に入れても、それを運転するドライバーが未熟であれば事故を起します。つまり、運転教則本をいくら読んでも、運転時に乱暴運転をするようでは、本は何の役にも立たないのです。
そして、改めて思うのは、人生を決める要素に、人間力というのがあります。それの大部分は性格というもので構成されているということです。
それならば、いろんな場面で、自分の性格がどのような影響を与えているのか?その影響力を自身でも考えてほしいのです。
性格が人生を決めるといっても過言ではありません。私は善くも悪くも、性格が物事を決定するのです。
性格は、急に変えることは出来なくても、表面上?いえ、表現上、コントロールは出来ます。
相手を知りたいという前に、相手を知ると自分はどういう反応が出るか?という事を知っておくべきです。
この事前の、「己を知る」ということが、教則本を使いこなす事になります。
読解力が必要ですが、読んだような気持ちだけで理解したつもりでは、「マニュアルに書いてあるから正解なのだ」という慢心が生じるので、謙虚に行きましょうね。
では今日はここまで。