「未来を知りたければ、後ろを振り向け、未来の答えは過去にある」
タレント・あびる優(33)さんと格闘家の才賀紀左衛門(30)さんが4日に離婚していたことが13日に発覚。才賀さんがあびるさんに知らせず離婚届を出したということだそうです。
これは、恐らく離婚届けを先に書いていて、提出日を聞かされてなかったというだけで離婚に合意がなかったと言う事ではありません。だからこの離婚は成立しているのでしょうけれど、世の中には離婚の合意を取らないままで、離婚届けが提出されてしまう事も多々あります。
お互いが協議(話し合い)で離婚の合意をするというのが協議離婚ですが、離婚件数年間、約22万組に対し、2000年には協議離婚が91%だったのですが それからは一昨年まで、87%台が続いています。
つまり、裁判離婚以外は(審判離婚というのは最近は殆どない)協議離婚だとすると、やはり9割近くが協議離婚なのです。
しかし、今日お伝えしたい事は、合意無き離婚届けや、偽造離婚届けがこの9割の中に、かなりの数が含まれると言う事です。
偽装離婚届けは文書偽造の犯罪ですが、かと言って警察が出てくるわけでもありません。書いた文字が直筆でなかっても、役所は筆跡鑑定まではしませんし、印鑑は三文判で問題ないとしたら、離婚届けは受理されてしまうのです。これを防ぐには、離婚不受理届を提出しておくことは、皆様ご存知だとは思いますが、もし、離婚届け自身に異論がある場合は、家庭裁判所に異議を唱える裁判を起こすしかないのです。
しかし、夫婦喧嘩をした時などに勢いで書いて、どちらかに預けたりすると、離婚届けは直筆なので、それは提出されてしまうと、受理されてしまうのです。私の住んでいた地方は、離婚届けが提出されたら、役所からその旨を書かれた葉書が届きます。異議がなければそのままにしておけばいいのですが異議があるなら1週間以内に役所に行けば対応してくださいます。
しかし、日本中の役所が全て同じ対応かどうかは不明ですので 問い合わせてみて下さい。
また異議がある場合も、夫が勝手に提出した離婚届けは、例え偽造されてもどうなるかと言えば、例え勝手に判子を押されて出されたとしてもそういう離婚届けを書く時点で、夫婦に離婚の意思があったということですから、提出に異議を唱え、取り消す裁判を起こして、上手く行って認められたとしても、結果はまた離婚をするだけであれば、「そういう裁判をする事自身が面倒くさい」と言う事で、泣き寝入りになるのが常のようです。
だから、例え勢いで離婚届けを書いたとしても、夫に預けたりは危険です。まして夫から離婚を要求してきた場合は、妻が離婚をしたくなければ、合意するまでしない方がいいのです。
この年末やクリスマス。夫側からの離婚要求で、合意を迫られたり、急がされたりすることはよくあります。
何故なら、不倫をする浮気相手にとれば、妻との離婚合意は何よりものクリスマスプレゼントになるからです。
また、浮気相手がそれを急かしていなくても、夫にしても、離婚の合意が得られたら、年末年始、クリスマス、浮気相手と外泊しようが、温泉に行こうが、妻に文句を言われる事が無くなるからです。
だから、この年末までに離婚の合意を急がせるような夫がいたとしたら、それは、この冬休み、心置きなく、大手を広げて浮気相手と過ごしたいという「罪悪感の払しょく」です。
例え、離婚の成立は年をまたいだり、もっと先だとしても、離婚の合意だけもとれたら、夫は不倫相手と幸せな時間が過ごせるのです。
離婚要求を前々からされていて夫婦の関係が冷め切っていても、冷静さを欠く中での離婚話はしてはいけません。何故なら、意地をはってしまって、「じゃ、養育費はいくらくれるの?」と別れる想定の話をしてしまうと、離婚に合意したようにとられるからです。
勢いじゃなく、冷静に話し合えるならいいのですが、たいていは勢いで話が進んでしまうものなのです。
中には別居も始まっていて、離婚の話を決めようとなっても、妻が離婚の合意をしない限りは別居中のお金の事は、「婚姻費用分担金」といいますから、要するに生活費の話をするべきで「養育費」と言ってしまうとそれは離婚後の子育ての費用の意味なのです。
だから、この言葉のチョイスを間違うと、法律用語に詳しい夫で有れば離婚の合意は取れていると解釈します。
だから離婚したくないのであれば、今、自分の悩んでいる問題を整理する必要があります。
私のところに相談に来られる方は、「離婚したいか?したくないか?」の質問に「十分な生活費をくれるなら離婚も考える」と言い、「どうしたらちゃんと養育費が貰えるか?」と聞かれます。
つまり、ここで、問題が、離婚を合意していると取られてしまう事を解って欲しいのです。
「お金が充分貰えたら離婚をしてもいい」と言っているようなものです。
正直言って、貴女の夫が充分な生活費を渡すと言ったとしても、それは今の時点の話です。
離婚話を、円滑に進める為にそう言っている事が多いのです。
中には、相談者の妻が「念書や公正証書を書かす」と言いますが、そんな物は、交して当たり前ですが、それが絶対な効力をもつものではありません。
サラリーマンなら、お給料を差し押さえて貰うから安心などという人もいますが、それでも、差し押さえも簡易な裁判的な手続きは必要になります。
そんな時、養育費の不払い理由が、生活困難を上げられたり、転職されたら、今までどうりの金額はもらえなくなる事必須です。
こちらには、子供が居るから、と言っても、その可愛い子供を置いて離婚した夫が、子供の為に自己犠牲までして、養育費を払ってくれると信じられますか?と言う事です。
勿論、離婚の際の約束が、全て無駄とは言いません。
でも、約束を誠実に守り続ける人であればきっと、子供を置いて離婚は中々しないものです。
何なら 浮気相手とすぐに再婚などして、子供が出来たら、「僕だって子供が二人出来て」と数の争いになり負けてしまいます。
と、いう事で、家もくれる貯金もくれると言ったところで、離婚の手続きに入ると、途端にぐずり出すご主人を何人も見てきました。
一緒に暮らしている時にも、家族の事を顧みなかった夫が、離婚しては毎日顔を見なくなった家族に対して、変わらぬ愛情を注いでくれる程、誠実な夫であれば、貴女も夫の事を、嫌いにはならなかったのでは?
離婚をしたくないなら、離婚を迫ってくる夫に愛想を尽かし、「愛されてないなら、離婚もあり」なんて短気を起こしてはいけません。
この慌ただしい年末に離婚の話をしてくるのは、新年を新たな気持ちで迎えたいから。
何なら浮気相手と初詣に行き、鈴を鳴らして、「結婚できますように」と手を合わせたいのです。
そんな夫の真意くらいは読み取らないと。
悔しいからと意地になって離婚に合意するくらいなら、意地でも離婚しないと言う事も必要です。
貴女も、何かしら吹っ切れて、新年を迎えたいと思うかもしれませんが、浮気相手もそんな風に思ってますから。
貴女の意地をどこで使うか、よく考えましょう。
では今日はここまで。