浮気が深まる順番

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦関係修復について

秋が深まってきて、私の住む近所の山々が綺麗に色づいてきました。
男女の付き合いも、それになぞられて語られることも少なくありません。
もみじは必ず、色づいてから、落葉します。
銀杏は、実を成し、熟し、葉は黄金色になる、自然の摂理というか順番は、どんな時も変わりません。
人にも、付き合いの順番があり、特に不倫関係の場合は、必ず通る道があります。
今日は、その順番について、書いて行きたいと思います。
私の年代になりますと、子供が独立して、夫婦だけで、生活をしている家庭は少なくありません。
そんな中、夫婦は何を楽しみに過ごしているかと言うと、盆や正月に帰省する孫子の存在です。
そして毎日は、それぞれの趣味にいそしみながら、老後を過ごしています。
妻の方は、比較的友人との交流も多く、それなりに楽しく過ごしますが、仕事人間だった夫の方はというと、定年になった途端、妻のように趣味にと器用に、切り替えられないタイプも多いのです。
特に会社という枠の中でしか、人間関係が無かった企業人の夫は、定年になると、そこ築いた関係も、そこで余程個人的に親しかった人以外は、そこで途切れてしまいます。
そこで、男性が興味、趣味というと、健全なものに切り替わると良いのですが中には、男性は自分の存在価値を仕事というものの評価をバロメーターにしているところがあるので、仕事から退くと、「自信」というのをどこかで探さないと保てなくなります。
これが、年季の入った夫婦であれば、ワザワザ妻が夫を、立てることもなくなり、夫は自分の尊厳をどこかで探さないといけなくなるのです。
そこで、夫は「外での不倫」を求める活動?をする人も多いのです。
そこに妻が寂しさを訴え相談が寄せられるのですが、相談のテーマは夫婦が向き合う事が出来ないという事です。
しかし、ここでふと振り返ると、そういう夫の場合はたいてい、過去に浮気をしているという前科?があります。
何も、定年になったからと言って急に、浮気に興味がわいて、それにチャレンジしたら、成功するというほど、不倫も簡単ではありません。
やはり、経験者でないと、中高年になって、急に不倫が成功するものでもありません。
若い頃の独身の、当たって砕けろ的な、突撃タイプ以外は、中高年の恋愛は、テクニックを要します。
だからそれまでに、腕を磨いていないと、そういう物は、上手くいかないのです。
と、いう事は、何らか、浮気問題が、あったわけです。
定年後にそれを又、繰り替えす夫の場合は「時間が出来たら趣味に興じる余裕が出来る」という事で、ここは夫にとって、嗜好であり、趣味なのです。
だから見逃せという意味ではありませんが、妻が胸を痛めるほど、重大なことではなく、「趣味」なのだという事です。
ただ、趣味でも許せないというなら それなりの対策を取らないといけませんが、妻と比べて浮気相手とどちらが大事なの?というレベルの話ではありません。
ま、世の中、離婚は浮気の延長線で起きる事も多いと考えると、野放しには出来ませんが、妻が感情的になるよりは、夫の浮気相手を突き止めるくらいは必要です。
ある程度の年齢になって、夫が選ぶ相手というのは、夫の望みの集大成である場合が多い。
まったくお酒を呑まない妻はお酒のアテを造るのは苦手です。
精力満々の男性的な夫には、やはり中高年になってもセックスは必要ですが、長年セックスレスであれば、誰かがその役割を買って出ると、その部分の役割はは、買って出てくれた人の役割になります。
妻の立場が必ず脅かされるとは言いませんが、夫の趣味嗜好が、それに重点を置いていたら、老後ゆっくりした時間が出来ると、そういう精力が又蘇ります。
そんな時、精力が増強してきた夫は何をして時間を過ごしたいでしょうか?

人は、休日に向かって、生きていると私は考えます。
休日には自分の好きなことをしたいものです。
働き盛りのサラリーマンでも、休日に向かって、月曜日から仕事をします。
職種にもよりますが、皆、休みには、好きな事をしたい。
好きな人がいるなら 休みにはゆっくり会いたい。
だから夫の浮気を疑う妻は、夫が休日に家に居て子供と遊んでいるうちは、それほど心配しなくてもいい。
でも、何か平日は普通の時間に帰宅しておきながら、休日は仕事があると休日出勤をする夫はおかしい。
本当に仕事が多忙であれば、平日から残業まみれですから、休日出勤はおかしいと疑わないといけません。
何故なら 平日仕事帰りにも、浮気相手と会っていて、休日も仕事と偽り、会うならばやはり休日出勤を装うという事もあるのです。
だから、「絶対、こうなら大丈夫」という「絶対」はありません。
こういう「絶対大丈夫」とか、「うちの夫は浮気をするはずが無い」というのは「盲信」と呼びます。
この「盲信の盲は、盲目の盲」です。
何も見えなく誤魔化されているという事もありますが、逆に自分から見ないようにしている妻もいます。
それを野放しと言います。
疑う事は悪いことではありません。
家庭、家族を守る為に、時には目を見開いて、観察する必要があります。
何か匂わないか、鼻もクンクンして、疑わないといけません、これを鼻を効かすと言います。
浮気も初期の頃は、男性は分かり易いです。
色々、不慣れな分、妻にもばれ易い。
生活の中で、色んなヒントを出してくれています。
何故なら、夫はこれまでに不慣れな事をしているので、色々余裕がないのです。
だから可笑しげな噓や、理屈を言うようになります。
これが浮気の初期です。
一番、見つけ出しやすいのはこの時期で、また浮気を終らせ易いのもこの時期です。
逆に言うと、浮気も年季が入ってくると、巧妙になり、浮気自身が落ち着いてきます。
この段階になると、妻が夫の様子で、浮気の日を読めなくなります。
そういう時期になって、当方に相談に来られますが、浮気相手といつ会っているかが、分かりにくいから、浮気を確実な事か、証拠を掴みにくい、と言われます。
だから、尚更、浮気を確認する事は困難だと言う相談ですが、この段階になると、夫とは浮気問題を巡って、喧嘩もしているので、当然、そこでは夫は浮気は終ったと言ってみたり、何なら無かったことと否定します。
それを聞いて、妻も夫の浮気は過去の問題としてしまっていて、夫婦の不協和音の原因は、浮気以外のところにあるとさえ、思っています。
こういう段階では、夫婦は喧嘩するのも疲れ、妻も疑う事に罪悪感を感じるようになります。
これが浮気をドンドン水面下に潜らせる事になります。

つまり、妻が夫の浮気の痕跡やスケジュールが掴めなくなっている事は、浮気の疑いが失くなっているのではなく、浮気が水面下に潜ってしまったという事です。
これを我々は逆に「浮気安定期」と言います。
ここに、妻は危機感を覚えないといけないのに、夫の浮気スケジュールが読めないから、夫とは「心の部分」で接していきたいと、言われます。
逆です、順番が。
もっと最初に心を求めて動くべきで、この段階に入ると「心」という形の無いものではなく、夫はアクションを起しているのです。
つまり、形のない「虚」ではなく「アクション」という「実」なのです。
形の無いものは、隠すことも難しいですが、形のある実質は、隠せます。
この事が分かると、「見えない浮気はなきもの」ではなく「見えない事の方が真実」であると分かります。

どうですか?
心を求めることも大事ですが、今、夫婦は心を求める段階か、アクションを制止する段階か?その見極めが大切です。アクションは方ならず時間を必要とします。
浮気は心の中だけのことなら、時間や場所は必要ありませんが、活きた?浮気は時間を必要とします。
会いたい人がいると、時間を作って会いに行くのが恋ですが、浮気だって恋です。
貴女が聞かされている夫の予定には、噓があります。
きっと時間が出来たら、ゆっくり自分の一番好きなことをしたいと思うのが人間です。
貴女の夫の一番好きな事は何でしょうか?そこから考えてみましょう。
では、今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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