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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

不倫とドラッグ・・・似て非なるものだが、止められないのは何故?

2019年4月5日

テーマ:夫婦関係修復について

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 夫婦問題 相談

コカイン使用の容疑者、ピエール瀧さんが、保釈されました。
ここでは罪人を処罰するような事を書きたいのではなく、いつも私が用いる例え話として、夫婦問題を説いていきたいと思います。

メディアの発表によると、今回の事を許し、子供もいるので、奥様は家族としてやり直しをしていきたいと言われているようです。
確かに、妻としては、当然だと思います。

何故なら、そのコカインの使用で、家族を苦しめたり、ひどい場合だとDVをしたりして家庭がめちゃめちゃになっていたら、夫の逮捕で我慢の糸がプツッと切れて離婚するケースもあるかもしれませんが、今回の事で夫の素の姿を知ったのです。

ある意味、これまで、家族は守られ、夫は二面性の中で、生活してきたのです。

浮気問題も同じ構図です。
よく、私のところの相談者は、「夫が噓を付く」と言うところで苦しんでいると言われますが、正直、悪い事はいえなくて当然です。
ある意味、自分の本当に考えている事を、正直に述べたとしたら、それはもう家庭崩壊しますし、夫は妻の事を守ろうともしていないという事です。
つまり、自分のしてることを正直に言った段階で、それは開き直りであり、自分の事しか考えてないという事になります。
だから、噓を付いてでも、家族や家庭は持っておきたいという別の顔を持っていたいという事なのです。
そういう意味では、噓を付いているという事は、良い顔を見せていたいと事です。

ピエール瀧さんは自宅の地下室や、別に借りた部屋などでコカインを使用していたそうです。家族に隠れて、そういう事をして、家には善きパパとして、涼しい顔をして暮らしていました。

これって不倫の構造によく似ています。
コカインのような反社会的犯罪とは違うかもしれませんが、不倫だって社会に反する行動です。
ただ、犯罪は刑法で罰せられますが、不倫は妻が許せば、それは家庭内の出来事で終ってしまいます。
とは言え、刑法がない訳ではありません。
不倫だって、立派な民法が適用されるのです。
犯罪を起こすには、様々な背景があります。
ピエール瀧のいう事には、ストレス解消の為にコカインを使用したことを認めています。
でも、法というものは、如何なる事情があっても、「だからしかたがない」とはなりません。

悪い事は悪いことして、しっかり償わないといけません。
ただ釈放されたのは、初犯であった事から、瀧容疑者に更正の機会を与えたのです。

でも、だからと言って、瀧容疑者が今後絶対に薬物に手を出さないと信じているわけではないのです。
要するに、信じる信じないの問題ではなく、最後にもう一回だけ、立ち直るチャンスを与えたという事です。
でもこれは例え裁判をしても、瀧被告の罪が無罪になるものでもありません。
裁判では罪の度合いを,数値で表すだけに過ぎないのです。
それが執行猶予○年と言う風に、○年間は、ある意味試されているので、信じるかどうかと言えば「信じちゃいない」という事です。
つまり執行猶予中に、同じ事をしたら、今度は実際に実刑を科せられるので、あって、執行猶予中は、試されているに過ぎません。

だから、私の所に来る相談者が、夫が信じられないと悩んでおられますが、信じられないのは当たり前と考えるべきです。
だから信じられないことに、妻が夫から責められるのはおかしな話ですし、信じられないなら、不倫をした張本人の夫が信じてもらえるように、信用回復の努力をすべきであって、信じて貰えないなら、それは夫自身が、信用を失うことをしたという事です。

それでも、信じないと前に進めないという妻が信じられないと悩みますが、それは夫側が「俺のことを信じない妻の君が悪い」と話のすり替えをしているに過ぎません。

では何故、妻が夫の事を信じないのでしょうか?

その答えは、「まだ不倫発覚して、日が浅い」という事です。

最近まで、不倫をしている事を妻が知らず、最近知って、夫を問い詰めたら、浮気が判明したという事です。
そして、浮気相手とは別れた、と聞かされても、まだ知ったばかりで、別れたといわれても、
そんなめまぐるしいことに妻の気持ちは付いていかず、ずーっと夫の行動を監視しているのです。
それは、夫を縛ろうという事ではなく、ある意味「不倫が終ってて欲しい」という確認のために、いつまでも詮索したり、財布の中のレシートをチェックしたり、スマホのメールを覗いたりすることが止められないのです。

言うなれば、夫を信じたくて、妻は詮索の手を休めることができないのです。
それほど、苦しんでいるのに、夫は「俺を信じない妻」を責めます。
これはお門違いも甚だしい。

信じて貰えないのは、夫は自分の不徳のいたす所と考えれば、信じて貰える様に、名誉挽回するしかないし、その信用を取り戻すのは、夫が努力をすべきであって、信じない妻に怒るなんてもってのほかです。

ただ、あえていうと、妻も夫を責めるだけでは、芸が無い。
それというのも、疑いをすぐに言葉にするからです。
言葉で問い詰めると、夫はそれから逃げたくなります。
だから、言葉で、真実を求めることが、夫婦の関係を益々悪化させます。

私は浮気相手排除の個人コンサルをしていますが、その取り組みをしたら、夫が妻への愛情を失ってしまうのでは?と心配される妻が少なくありません。

でも、これは、浮気相手を排除するから、妻への気持ちを失うのではありません。
本当は、そのもっと前。
妻が夫を責め続けているから、夫の気持ちは妻から離れてしまうのです。
それどころか、実は不倫をしたから、妻への愛を、夫はその間、失っているのです。

そして相変わらず夫を言葉で問い詰める「その暮らし自身」に夫は疲弊しているのです。
だから、夫を信用してないというより、一度、その責める態度をやめてくれという訴えなのです。
でも、妻も夫を信じられなくなって、いつまでも過去の浮気を疑ったり、行動を縛ったりしているので、夫は、そういう妻に嫌気がさしてしまって、夫婦仲は最悪になっています。
だから何度も言いますが、夫の浮気相手と別れさせる作業が夫婦仲を悪化させるのではありません。
本当に妻への愛が失せているのは、それまでの生活にあります。

夫婦仲が悪化するのは、下記に上げる問題があります。

1、浮気が始まるまでの妻との生活は同であったか?
2.また浮気が発覚してから妻の態度はどうであったか?
3、その上で、本当に浮気が終ったかどうかの確認を、どうしたか?

特に大事な事は、3です。
今後の家庭生活に大きく影響を及ぼし、尚且つ、継続的に家庭が続いていくかどうかは、不倫が続いていたのでは、順当には行きません。

まして、夫の不倫に気がつかなかった妻は、夫が「不倫相手と別れた」と言葉で言っても
始まるときも、正直に告げてない夫が終るときだけ、正直に告げるはずが無いという事を念頭に置くと、始まりもわからなくさせていた人が、終わりだけを正直に告げるはずはありません。

だから、そこが信じられないから、妻の貴女は何度も言葉で、終っている事を確認しているのではないですか?

何故、それが言葉なのでしょうか?
言葉ってそんなに信用できるものですか?
もっと言えば、言葉なんて、いくらだって偽れるのです。

だからこそ、浮気が終っているか、否かの確認は言葉ではダメなのだと思います。
でも言葉で確認するしかないと思っているあなた。

それは言葉で、夫に「誓ってほしい」からなのであって、言葉でしか確認出来ないわけではありません。

貴女の、言葉に真実を求めるその口が、夫には面倒くさい話になっているのです。

何故なら、もし本当に不倫が終っていても、どうせ信じないだろうという夫の気持ちもありますし、現に何度も終っていると言っても信じてこなかった貴女もいます。

だから、言葉でばかり、真実を求めることが、本当の意味で夫婦に溝を作ってしまうのです。
何度も言いますね。

夫婦仲を破綻させるのは、妻の言葉による「責め」が大きく起因しています。

その上で、その確認作業は何の役にも立ってないから、夫の心は、不倫相手と再び、地下に潜ります。

そういう事で、不倫を止めさせるやり取りが夫婦仲を最悪にし、破綻へと決定打を齎します。

だから、ここで、もうあまり夫婦喧嘩のような口撃は止めにしましょう。
自分で探偵を雇い、夫に証拠を付きつけ・・・・・ここまでやってしまってから、夫の心をどうしたら戻せるでしょうか?と、最悪の状態になってから、相談するのは、手遅れになる事もあります。

そういう事をする前に、証拠ひとつにしても有効な使い方があるので、それまでにあまり無駄な喧嘩をしないことです。

本当に夫の心が離れるのは、浮気がばれて、妻から攻撃という口撃を受けた事と、夫側は言います。

夫が例え、強気で妻を責めて攻撃しても、本当は夫だって、苦しんでいます。

その解決不法が、夫婦喧嘩しかない、なんて、愚かです。
これが夫婦をダメにします。
話し合いという夫婦喧嘩はもう止めましょう。

改めて、今日のテーマに話を戻します。
ピエール瀧の信用は、保釈されても、取り戻せるものではありません。
何年も掛かって、自分で信用回復する努力をするしかありません。
不倫の構造とこれはよく似ていて、信用は自分が努力して名誉挽回しないといけないのに、
妻が夫を信用しないからと言って、妻が責められる問題ではありません。

またもっと別の観点から述べると、不倫もドラッグとよく似た要因があります。
不倫は社会的に許されることではない事は、それをする二人は、よく解っています。
ドラッグでも、悪いことと解っていても、その刺激と魅力には勝てないのです。
その習慣性には、「よくない事」という道徳心に訴えかけても、誘惑に弱い人は、ドラッグも不倫の誘惑にも勝てないのです。

妻の相談に多い種類は「夫の浮気を今、止めさせても、又同じ事で、苦しめられませんか?」という問いです。

そうです、冷たい言い方をすれば、夫がまた同じ事を繰り返すか、どうか、私にも解りません。
ドラッグと同じで、その魅力は、したことがない人間にはわかりません。

でも、それをする「環境」は変えることが出来ます。
ドラッグに手が伸びないように、ピエール瀧は友人関係を断ち、ストレスを一人孤独に受け止めるのではなく、家族や、厚生施設が一丸となって、やり直しの環境作りをしないといけません。

夫の不倫も、又繰り返されるのでは?と心配ならば、夫婦の環境を変えないといけません。

相変わらず、夫の不倫を責め、いつまでも詮索することを続けていたら、夫も妻に対して嫌気がさします。
夫の不倫が、繰り返されるか否か?は、ある程度、妻も変わらないといけません。
責めたくなる気持ちは解りますが、夫の不倫が繰り返されることが不安であれば、言葉でばかり責めるのではなく、もっと知恵を使わないといけません。。
これまでと同じ妻のやり方であれば、また同じ事が起きます。
つまり、今のままでは、今のまんま、です。
夫に変わって欲しければ・・・・・
夫の不倫が繰り返されたくなければ・・・・・
そういう事が起きない環境作りをしないといけません。

そこで、妻の自分が努力をするのは、馬鹿馬鹿しい、と時折爆発する気持ちはわかりますが、
爆発のような強さだけを見せて、「実は夫と仲良くしたい」なんて思っても、夫も貴女のことを信用できません。
信じないもの同士・・・・これでは上手くいくはずがありません。

では、今日はここまで。

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