弁護士のところに行く前に

村越真里子

村越真里子

テーマ:離婚回避緊急対策

前回はカウンセリングの種類について書きました。
弁護士の選び方の前に今日は弁護士への基礎知識を書いていきます。

弁護士と一口に言っても色々な活用の仕方があります。業務は多岐に渡り、全てのニーズにお答えします、とホームページには書かれています。
しかし実際は弁護士自身にも得意分野があります。

よく考えてみてください。
警察と言っても事務職に携わる人もいれば、現場の交番に勤務する人もいるように、本人の希望も組み入れると、業務には、得意分野が生まれて来る事は当然です。

弁護士と言っても、司法試験に受かってから、本人が刑事事件に思いを持っている場合や、遺産相続や財産分与に造詣が深い人もいます。

警官になれば、柔道や剣道、身体を鍛える事は必須科目で、万一の現場に備えて、訓練は欠かせない。
ただ、学生の頃からも文系や、スポーツ系に分かれる人間性が、職場では、急にタイプが変わることは、あまりないのです。
つまり その人の生き方が、職種の中で、分かれていくのです。

ここで何が言いたいかと言いますと、そうは言っても、表に見えているのは「警察に勤めている」となれば、警察官と私達は思ってしまいますが、その中身は得意分野が必ずあるという事です。

これは弁護士も同じ。
我々は弁護士と聞くと、何でも出来ると思っていますが、やはり専門分野はあります。
それを大きく表記していなくても、恐らく得意分野はあるのです。

その昔、弁護士は宣伝をすることが出来ませんでした。
また、その必要もないくらい、仕事は順当に生じていたので、宣伝をする必要も無かったのです。
それが、いつの頃か、弁護士が宣伝をする時代になり、WEB等でも広報することになりました。
WEBとなると、ご存知だと思いますがSEO対策と言って、多くの方がアクセスする必要があるので、ニーズのあるワードを入れてホームページを作ります。
そこには得意分野は強調して載せたとしても「あれが出来ない、これが苦手、この分野は取り扱ったことが無い」と正直には書きません。

出来るだけ、多くの方がクリックするように、夫婦問題、詐欺問題、借金問題と、あらゆることを書き並べています。

でも、思い浮かべて下さい。

弁護士だって人間です。
全てのことが弁護士になったからって、出来るものではないのです。

例えば貴女が、A社という洋服ブランドに、経理で就職したとしましょう。
勤めている業種はファッション業界ですから、流行や、情報には敏感でないといけませんが
貴女が経理という事務畑で雇用されていたら、得意分野は、数字に関することだと思うのです。

それと同じとは言いません。
弁護士は、司法に関する勉強をし、全てをさら~と理解してますが、それは仕事についてから経験を積んで、得意分野が確立していきますが、司法試験に受かったばかりでは、中々熟練者とはいえませんから 私が弁護士先生を選ぶときには、弁護士登録をしてから、何年か?という事に拘るようにしています。

まず若い、合格したての方は、裁判経験も少なく、何なら裁判で勝訴した経験も少ないかもしれません。

ただ、自己紹介では、「経験も浅く、裁判での勝訴の数はごくわずか」なんて書きません。

そういう事で、弁護士だからと言って、何でも出来る訳ではないという事を、まずは頭に置いてください。

その上で、あえてお伝えしたいのは、夫婦問題に弁護士を使うというのは ここ最近の事で昔は、大きな財産分与が発生する場合の、財閥の離婚問題や有名人の夫婦問題に限って、弁護士を使うというくらいでしたが、最近は一般人でも弁護士を使ってキチンとしておきたいという方が増えてきました。

それくらい、一般の夫婦が弁護士を使ってまでと言うことが少なかった為、弁護士の腕が鍛えられる機会も多くは無かったのです。

ましてや、夫とは離婚はする気がないとなると、どこに決着どころをおいていいのか、「夫婦修復」を望む妻からの相談は、いわゆる悩み相談のようになり、弁護士も困ってしまうのです。

妻は 弁護士の使い方を間違えてはいけませんが 弁護士のところに行かない方も、その多くが誤解をしています。

弁護士に相談するときは 「最後」と思っている方がいます。
それはマチガイです。
弁護士のところにいくときは 離婚を決意したとき。
これも誤解で、間違った考えです。

どちらかというと、夫の不倫をやめさせる為の、弁護士事務所を訪れる方が最近は増えています。
これは、正しい考え方といえましょう。

もちろん、浮気相手と夫の不倫を止めさせたいという事も訴えの主旨ですが、「浮気相手には慰謝料は請求しない」というような事だと、弁護士の仕事にならないと言うのが正直なところです。

実際の話、弁護士の仕事は慰謝料請求とかですので、それもしないとなると、弁護士も収入にはならないので、力が入らないのと、そういう風にお金の話くらいでしか、相手にペナルティーを負わせることをしないなら、責めどころがないのです。

だから、弁護士からは、裁判を勧められたり(訴えどころが明確になります)慰謝料請求という数字ではっきりするゴールを勧められます。

それに難色を示す依頼者であれば弁護士だってやる気が出ないのです。
つまり、依頼者が甘い事を考えて、くよくよ悩んでいるなら、相手にされないという事です。

でもそれを、「そんな事では、戦えない」と言う事は弁護士も言えません。
中には夫婦問題はあまり扱ったことがなくても正直には言えません。
弁護士にはプライドもあるので、「出来ないのですか?」と言われたくないのです。
ましてや、「実は、僕の得意分野は、会社設立や、財産分野です」とも言えません。

言葉では、「もう一度、よく考えてきてください」と、再考を促されるのですが、これは実は依頼を断られたのと同じだという事です。
変な話、弁護士だって、仕事ですから、儲かる仕事なら前のめりになります。
それを、相談に行ってるにも関わらず、あまり色よい返事をもらえなかったり、積極的に受任してくださる姿勢が無い場合は、その先生の得意分野でなかったりその分野の経験が少なかったり、あるいは依頼者の貴女の本気さを感じなかったりという事で、あんに断られたという事を知ってほしいのです。

その理由は・・・・・
まず弁護士選びが、適切ではなかった・・・という事もあります。
貴女が、困った挙句、特に弁護士の得意分野を意識せず、誰でも弁護士は同じと感じていたら、あなたと弁護士の組み合わせは上手く行きません。

何度も書きますが、弁護士だからと言って、何でも得意なはずが無い。
弁護士バッチをしているからと言って誰でも同じではない。
夫婦の問題に弁護士を使うというのは 最近の風潮で、そこに鍛錬を積んでいる弁護士はそう多くはいません。

そこで、貴女が、弁護士というバッチをしている人と、言うだけでドアをノックしたとしたら、そこには、良い仕事として進んでいけるイメージは持てません。

つまり弁護士選びから、夫の不倫撲滅作戦は始まっているので、その入り口で、弁護士選びをしくじると、すべてが上手く行きません。

しかし、私の所にお電話頂く方は、これらの事を、自分でやりつくして、お金も使い、そこで、弁護士からは協力して貰えず、失望されている方がいます。

ただ、ここまで自分でしていると、夫にも、法的忠告が一度、なされているので、夫には免疫が出来ているのです。
つまりお金も使い果たし、やることをやり尽くしているので、残る道は殆どないのです。
そこで、もっとより良い方法がないかと言う相談は、私もできる手段は、針の穴に糸を通すような可能性しかなくなっているのです。

しかし、まずい事に、相談をされる方は、前の弁護士などに、出費をして、失望をしているので、もうお金を使って、成功できるイメージを持ってらっしゃいません。

その上で、夫と不倫相手と別れさせる事は失敗に終っていますので、全ての可能性を失い失望しています。
従いまして、もう私に相談する時点では、お金も遣いたくないし、夫にも逆らいたくないし、手荒な事をせずに、もっと夫と向き合うにはどうしたらいいか?とハードルがもっと高くなっているのです。

そういう相談ばかりが、日々寄せられる中で、私も限界を感じる事ばかりで、悔しいです。

でも その原因は、妻は「どうしていいか解らなかった」という手探りで、自分で動いてしまった事が 失敗の原因であるとなると、まず自分で動く前に何をすれば良いか?

こうして、先走る前に、まずは立ち止まって、一番最良の方法を、教えていかないと妻が自分の判断で動けば失敗をするのです。

でも、人の指図は受けたくない方や、どうしても自分で、動きたい方は、上手くいかなくても最後まで自分で、お尻を拭く決意の上でやるなら良し。

しかし、結局最後になり人に聞かないと解らない人は、出来れば最初に、聞いて欲しいのです。
どの道、相談するなら、最初の段階で、ご相談を頂きたい。
自己流で、ごちゃごちゃにこじれた後に相談されるくらいなら、最初のうちに相談をして貰えれば、少なくとも失敗はしないでしょう。

自分たち夫婦の事は自分たちで・・・・
家庭内のことは出来るだけ人に聞かせたくない・・・・
この気持ちは解りますが、結局何かあれば人に相談しようと考えるタイプなら
壊れた後に相談される前に、これから貴女がしようとしている事を、その前に相談をして欲しいのです。

あなたは何でも自分で、やりたいなら、最後まで自分でやるべきです。
でも、本当はあなたが自分の手で解決したいからなのか?本当は不倫相手に、ひと言いってやらないと気が済まないからなのか?
自分の性格をよく考えて行動しないと、感情で動くと、上手くいきません。

人に相談する事は何も、恥ずかしいことではありません。

では、今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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