幸せの分配率

村越真里子

村越真里子

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

今日は 私の大好きなピアニストの記事を参考にコラムを書きます。
「フジコ・ヘミング「笑ってばかりは退屈」 壮絶人生語る〈週刊朝日〉」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180719-00000010-sasahi-movi

このフジコ、ヘミングウェイさんは、耳が聞こえないというハンディキャップがあったからこそ、
試練を乗り越えてくることが出来て、今の自分があると考えたそうです。
試練さえも、現状の幸せを感じる為のステップだというのです。
確かに私もそう思います。

私は、全ての人間が平等だとは思いません。
少なくとも 私の周りの人間にも、気の毒だな~と思う友人もいますし、何故こんな気持ちが綺麗な人が苦労をしなくちゃいけないのか、神様を恨んだりすることはあります。
人は平等で有るべきとは思いますが、本当は不公平な世の中だと思っています。
しかし、何となく言える事は、人には その人なりの幸せの分量が決まっていて、その幸せが、その人が生きている時間内、どの時代でそれを感じるかで、どの時代で使い果たすか、幸か不幸かが分れると思うのです。

例えば、薄幸であっても、死ぬ間際に家族みんなに見守られて安らかに亡くなるなら、その人の人生は
概ね幸せだったといえるでしょう。
でも反面、若い時どれだけ裕福な暮らしをして、人生を謳歌しているように思っても浪費して、家族からも愛想を尽かされて最期の段階で、誰にも看取られずに亡くなる方は 幸せを若い時に使い果たしたと
考えます。
つまり、いくら働いての、暮らしが楽にならず、御勤め先が倒産したりして、苦労ばかりをした人は
働き盛りの時は気の毒な人生を歩みますが、それでも家族同士が、爪に灯をともすみたいに、貧乏を味わった結果、寄り添う事を経験するという幸せもあります。
お金の掛からない、地味な幸せですが これを人生の終わりに経験できた人は幸せなのかもしれません。

反面、夫が大企業に勤め、何不自由ない生活をしていても、心が満たされない妻もある意味は不幸ですが、
かと言って そんな妻が、貧乏暮らしに耐えられるかというと 裕福でも耐えられない人は、貧乏なんてもっと苦痛でしょう。
「いいえ、私は貧乏しても夫と寄り添えれば幸せなの」と言う方がいますが 一生懸命働いても報われない貧乏って、生きて行く力を見失いますよ。
じゃ、私などは色んな地獄も味わい乗り越えてきた結果、今何とか生きてきています。
それを見て「先生の強さが羨ましいです」とお世辞を言って下さる方もいますが、そんな火事場の馬鹿チカラで生きてきた人みたいになりたいかというと 答えはNOだと思うのです。

「若い時の苦労は買ってでもせよ」と言う言葉がありますが、私はそうは思いません。
みんなが、みんな苦労に耐えられる耐性があるとは限らない。
出来たら しなくていい苦労は しない方が幸せと私は思います。

しかし、私のところに相談に来られる方は、夫の不貞という裏切りに傷つき、恨んで嘆き、自分ほど不幸な目にあった人がいますか?と、問われます。
私「山盛りいますよ」と答えます。
でもそういう人は、世の中で自分ほど不幸な人間はいないと考えているのです。

人間に与えられた幸せが、100グラムだとして、その人は、これまで80%の幸せを手に入れて
何不自由ない生活をしてきたのかもしれません。
でも 後20%、夫の愛が足りないと思っても、100%の幸せはありません。
でも100グラムの幸せを、いつの時代にもらえるかというと、それは人ぞれぞれ、
運のいい人は 生まれた時の最初からずーっと100グラムが保たれている人もいれば、若い頃に放蕩して、100グラムを使い果たします。
でも、その結果、貧乏をしても 100グラム、使いたいように使ったと言う自由人なら、後悔はせず
100%幸せなのかもしれません。

100%と100グラム・・・・難しいですね。

与えられる幸せが100グラムなら、若くて健康な時に、遊び倒すのも人生です。
でも若い時に、コツコツ、人が遊んでいても無駄使いせずに、貯金をして、晩年、安心して医療を受けられる人生も幸せでしょう。
100グラムの幸せを、薄~く、長~く使うも人生。

夫の浮気で失意のドン底に落ちているのはわかりますが、その不幸は、その時期の一過性の物かもしれません。あなたがほぼほぼ、幸せだったから、今の事を倍ほど感じるのは、それはこれまでが
幸せだったことの象徴です。

恐らく 今が辛いのはこれまでの殆どの時間、普通の幸せを感じていたからこその、ギャップで、不幸の味が濃いのは、刺激的じゃなかったかもしれませんが、薄味の、ゆる~い幸せの中にいたからこそなのです。
と、いうことで、幸せの分配は、なされていると感じます。
人間、何も起きない人生ってありえません。
どこかで 貴女を幸せぼけしないように、神様は鍛えてくれているのです。
今のうちに鍛えておかないと、年をとってから、不幸の波が押し寄せたら、乗り越えられませんから
今、そのトレーニングをさせてくれていると考えたらいいでしょう。

「私ほど不幸な目にあった人はいますか?」は、愚問です。
世間を知らない人の質問です。

夫の裏切りが最も不幸なことと感じるという事は これまでが幸せだったからこそです。
振り幅があるということは それだけ幸せだったので、あまり世を嘆く事もありません、

すべての人には幸せの量が決まっていて、人生の早い時期に幸せを使い切るか、晩年で幸せになるか。
結局、どこで使うかだけの差で、幸せの分量は誰ともあまり差がないと言いますが、これまでの幸せを振り返ると、今の苦しみも「ま、そんなずーっと平坦なはずはないわ」と今の荒波も怖くなくなります。

海に出て、こんな大波、私だけが何故、かぶらないといけないかと、孤独になる必要はありません。
すぐ横に、同じような大波は来ているのです。
みんな、似たり寄ったり。
むしろ あなたは、雨風しのげる屋根の下で、クーラーのある暮らしが出来ているのも一つの幸せ。
不幸の数ばかりを考えずに、幸せの数も数えましょう。

貴女の夫が、額に汗して、働いてくれたのも、貴女の魅力。
それでも、家の外が良くって、余所の人と、浮気したけりゃ、勝手にやらせりゃいい。
あなたは 涼しい家の中で、ケーキを頬張れる幸せは、恐らく、ボイラー工場で働くパートの女性よりかは一段、上の幸せかもしれません。

それでも「ボイラー工場の人の夫婦仲がいいなら、その方がいい」って?

ん~もう!! どんだけ無いものねだりなの?

その人には その人が乗り越えられる苦労しか、与えられないから。
神様って、いると信じましょ。

あ~~それにしても暑い。
オ~マイゴット!!

では今日はここまで。

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村越真里子
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Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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