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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

小心者と臆病者

2017年4月19日 公開 / 2017年5月8日更新

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 夫婦問題 相談

広辞苑で「小心」とは、気が小さいこと。「臆病」とは、少しのことにでもこわがることとあります。
それの類似後ですが「小胆」とは、胆力が小さく決断力がないこと。つまり小胆の胆とは肝の事を指し
よく言う肝っ玉が小さいことです。
その逆で大胆とは、向こう見ずな性格のことを指しますが、これは肝が据わっているという意味とは違います。
むしろ、何も考えずに行動をする人の事かな。

で、今日お伝えしたいことは、夫婦のことになぞらえてお伝えしていこうと思います。
例えば夫婦問題に例えて言うと、どんな場面で小心者とか臆病者とかの言葉が出てくるのでしょうか?
それは、浮気問題を解決する時、です。
特に、浮気が判明してそれを解決する時に、勇気が出ないと言われます。
もちろんご主人に暴力を振るわれたりしている方は、別です。
しかし、手で振るう暴力はなくても、口での暴言などに、何も言えなくなってしまうと言う事は分るのですが、だからと言って、それを怖いから「歯向かわず、言いなりになるのをよし」とするのは違うと思います。

ここで言う、勇気とは、腕力も強い夫に、力で立ち向かうことではありません。
解決をする為に、見たくないことや知りたくないことに蓋をしないこと。これも勇気です。
そして、そういうことに取り組んだら、夫に歯向かうことになるとか、または、浮気相手と別れさせるようなことをすると、妻である自分が嫌われないか?
そういう不安を抱えたら勇気が出ないというのです。
そういうときに、妻のタイプによっても中々、事実を掴むと言う事にも勇気が出ないし、もし証拠を掴んだとしても、それを夫にどのように突きつけたら良いか?それに悩むが、何よりもそんな事をしたら夫に嫌われるのではないか?というのが恐怖心の源です。

では勇気さえあれば、怖くないのでしょうか?
私は先に書いたように、恐怖心を持たず、イケイケドンドンで、進むことは単なる向こう見ずの大胆と思っています。
その上で、私はこの大胆がよい結果を生むとは思いません。
勢いだけで立ち向かうのではなく、本当の勇気とは現実から目を背けず、口先だけでピーピー言わずに肝を据えてもの事を静観することだと思います。そうしたらきっと、何が真実かが見えてきます。

しかし多くの方は今の不安を解消したくて、先の事を考えずに「自分の不安を分ってよ」とばかりに、常に夫に不満をぶつけます。
もちろんそれでもの事態が好転するならまだいいのですが、私はこの不満をぶつけるだけで問題が解決した例を知りません。
まだ嫌々でも妻の不平不満に付き合ってくれているうちはまだ、マシですがそのうちに夫婦関係が悪化して、夫の方も、もううんざりとばかりに妻の言葉を聞かなくなり夫婦の会話もなくなります。

私は浮気をする夫を擁護するつもりはありませんが、妻はいつまでも夫が妻の言葉に耳を傾けると思っていてはいけません。要は文句を言い続けたいだけか?
本当に問題を解決したいのか?そのどちらかに決めないといけません。
妻が多少の無理を言って、それに付き合ってくれていた時代はもう夫婦の間では終ってしまったのです。
妻の荒削りな性格を可愛く思うのは若いときだけ。
夫も他の女性に心を移した後は、妻の不安を訴える声に聞く耳は持たなくなっているのです。
要するに、どんな状態になっても、何歳になっても、いつまでも同じ手法という単純さはもう通用しなくなっています。

この段階で、ご主人の気持ちは妻から離れて行ってしまっています。
そこで、やっとこれではいけないと気づき、当方の門をくぐることになるのですが、実はその段階でも
まだまだ気づいていないことが多いのです。
浮気相手と夫をどうしたら別れさせることが出来るかとの相談ですが、別れさせたいと考えながら
「そんな事をしたら夫に嫌われないか?」と心配されます。

でもね、嫌われるか、好かれるかという点で言えば、浮気をしている段階で妻への気持ちはかなり減少しています。その上で、妻から浮気を疑われて(当たり前ですが)毎日、帰宅時間までを管理されるとなるとアリバイ工作をしないといけません。
そこまでの隠し事をする関係になっていると言う事は、もう夫婦の形は壊れていると言えるのです。
そこで、これではいけないと思い立ち、私の所に訪ねて来て下さった妻。
それは、「夫の浮気を何とかしなくっちゃ」という思いだと思います。
もう、これ以上夫と不毛な喧嘩を繰り返しても、意味がないという考えだと思います。
それなのに、いざ、、夫の浮気相手退治の具体的な話になると、「夫の心が離れないか」と心配されます。

気の毒ですが、もう既に夫の気持ちは離れています。
それをいつまで、往生際の悪いことを言っているのですか?
夫に嫌われないかと聞かれますが、嫌われるとしたら、それは浮気相手と別れさせるから、ではなく
浮気を疑い、あること、ないこと、すべて色眼鏡で見られ猜疑心いっぱいで生活することに、妻との生活がもう嫌になっちゃったと言う事なのです。

そこで 男性にも色々なタイプがいますから、妻には上辺だけ優しい事を言って生活を出来るタイプもいれば、または妻と口も利かなくなったり、家に妻が寝静まる時間まで帰らない帰宅拒否症になる夫もいます。
もっと別なタイプは、静かに静かに準備を進め、別居という単身赴任を決め込む夫もいます。

本当に男性によっても、色々ですから、一概に、こうしたら良いですよ、とこうしたコラムに書けないのが残念ですが、本当に男性の色々なタイプと、また妻の色々なタイプと、その組み合わせの織り成す結果は、もう様々という「種類の多さ」です。
この多くの種類、多くの組み合わせの夫婦に、それぞれに応じた解決策をこうしたネットで書けるはずが無い。
また誰にでも通用する、金太郎飴のような、通り一遍な解決策もかけるはずがない。
誰にでも同じ解決策が言えるなら、一人一人の個別カウンセリングは必要なく、ホームページで発表すればいいのです。

そのくらい、誰にでも同じ対策があるわけではないので、ここは、それぞれの答えがあると思いますが、それに反し、妻の多くに共通することがあります。

それが、浮気相手と夫を別れさせたいが、そんな事をしたら、夫の心が戻ってこなくなるという不安です。

ここが冷静に考えたら分ることなのですが、夫の心は、このまま何もしなければ、戻ってこなくなるのです。このままだと手遅れになるから夫婦の修復も出来なくなるのですが、妻は夫に何かすると、夫の心が離れるという誤解をしています。
その解決は不倫をする夫の言いなりになることではありません。
逆に言えば、夫の横暴に、指をくわえて見ているだけでは 不倫はドンドン深海に嵌ってしまいます。

夫の不倫を黙って見ていると、確かに夫には嫌われません、
でも、「ありがとう、僕の不倫を黙認してくれて」・・・・・と感謝はされますが、それで夫婦の関係が良くなるのではなく
夫婦という形に終焉を迎えるだけです。

これまで沢山の離婚になるケースを見てきていますが、離婚になるか、ならないかの分かれ目は、不倫に誰も何も
抵抗しなかったから、不倫が成就しちゃったと言う事です。
夫に感謝されても、離婚になるなら、ちょっとくらい憎まれても、離婚を回避する方がずっとましです。

最後は勇気が物を言う事を知って欲しいのです。
これが今日のタイトルにある、小心者か臆病者かと言う事になります。
しかし、いざと言うとき、人間は勇気と根性を出さないといけないのです。
勇気を与えて欲しいという妻はいますが、勇気は、問題をきちんと見つめることが出来れば、沸いてきて、なすべきことが見えてきます。いたずらに恐れているだけでは何も解決しません。

小心者は、なんでもかんでも、単に恐れているだけの人の事で、何をもってしても、気が小さいから、何も勇気の沸かない人のことです。
そしてタダタダ、気が小さいから、どんなチャンスが来ても、怖がるだけで、何もチャンスをつかめないという結果になります。

それに対し、臆病者は、臆病がゆえに、色々想像をするのです。
不安な事を真っ先に想像するので、なすべきことに慎重になると言う事です。
だから簡単に飛びつかないし、そこに行き着くまでには、色々臆病なゆえに準備をするのです。
そして、臆病だからこそ石橋を叩いて渡るのです。
つまり臆病者は、何もしないのではなく、「簡単にしない」と言う事なのです。
でも準備さえ整えば、色々試行錯誤をする覚悟はあるのです。
何故なら、ある程度が想定済みだからです。
つまり小心者は気が小さいから、いつまでたっても挑戦できないけれど、臆病者は臆病がゆえに用心深く取り組むのです。

ただ、ひとつ、問題なのは、小心者の人間の方が、口達者で勝気で向こう見ずだという事です。
それゆえに、夫の不倫に対して、これから先が不安だから、何でもかんでも、口の攻撃をしてしまうのです。

そうなると根本的に男性は、女性の口に勝てる人はいませんから、益々、妻から心が離れると言う事です。
「弱い犬ほど、よく吠える」・・・って、あれです。
弱いと言う事は、感情に押し流されがちです。
不安だから、夫に訴え、応えてくれないから、夫を攻める。
勝気なゆえ、自分の感情のままに、夫を攻めます。
口達者ゆえに、夫を口撃する。

それなのに、私のところに来ては「夫の心が離れるのが怖い」と言われます。
もちろん、気持ちは分りますが 私が分っても仕方がない。
本当に分ってもらいたい夫には、強い言葉しか言わないのでは、夫は妻が、本当は
弱い人間で、夫を求めてるとはイメージできません。
強い妻は、自分で生きていけるのはないか、と夫は考えます。
それに反し、浮気相手は、可愛く甘えて、素直にご主人を求めるでしょう。

そうなると、口達者で、夫を責めて、罰則を与えるわよ、と強気な妻が
「本当は夫と仲良くしたい」と思っているなんて、夫はイメージ出来ないでしょう。

夫の心が離れるのは、浮気相手と別れさせられるからではありません。
妻が強気で夫を責める事ばかりしか言わないから、優しく甘え上手な、浮気相手のところに逃げてしまうのです。
分り易い言葉で言うと、夫には妻が意地悪にしか思えないのです。

よくポジティブとネガティブという言葉があって、ポジティブが良い風に言われていますが 私はそうとは思いません。

私は昭和の高度成長時代に生まれました。
戦後、日本は焼け野原の土地に、産業を作り、何もない中から、今現在の先進国になりました。
戦争に負けて、このままではいけないというネガティブさが今日の日本を築き上げました。

これがもし、ポジティブで、「明日は明日の風が吹く」とばかりに何とかなるわで過ごしている国民性ならどうなっていたでしょうか?どこかの熱い国のように、お昼寝を沢山する国は、多分ここまでの働き者の人達は育たなかったと思います。

前向きで行動的な人間をポジティブと訳するのは、ちょっと違うな、と思います。
また反対に、ネガティブを根暗とか、消極的と訳すのも違うと思います。

むしろ感情をむき出しにして、思いのままに行動するのは、向こう見ずな小心者の方です。
だから、失敗の確率も高くなります。

臆病者は、臆病がゆえに、こんな発言をすれば、こうなると、じっくり考える事をします。
これがネガティブの良さです。
性格は明るい方が良くて、暗い方が駄目だとは思いません。
明るさ、暗さの前に、思慮深いと言う事が大事なのです。

もう貴女の夫は、あなたの感情のままの言葉を受け止める優しい夫ではなくなっています。
同じ感情のままの言葉なら素直に「あなたを失いたくない」と甘える浮気相手の言葉の方に
耳を傾けるでしょう。

もうあなたは充分悩んだでしょ?
でも、どうしていいか分らなくなっているから、このコラムを読まれているのではないですか?
ただただ、悪いことだけを考えるから、何も出来ずに、夫を責めるだけをしていませんか?
弱虫のくせに、夫には強く出てしまう。
その強く出ているのに、本当は不安で、何とかしてよと、甘えている。
その甘える相手は、今、一番頼りにならない、信用ならない夫だから、夫が誠実に応えてくれない。
この悪循環をいつまで繰り返しますか?
ご主人だって、自分が悪いことをしている事は分かっています。
でも、あなたがとても強く見えるタイプだから、ご主人は貴女が実は不安で不安で助けを求めてるなんて知りません。夫にすれば、妻は弱いのに、口だけは達者って、理解出来ないのです。
もう強がって、強さだけでいくのは止めましょう。

また、もう別のタイプは、今度は何も言えないタイプ。
夫の嘘を何も疑わずに今まで来て、今、何か違和感を感じたけれど、夫にはやっぱり何も言えないタイプ。
こういう妻の事は舐めています。
だから、何も誠実に向き合おうとはしません。
もういい加減、勇気を出して、きちんと抗議しないといけません。

・・・・・だからそれがどうしたらいいか分らないから、こうしてコラムを読んでいるんだって?

分ってます。でも妻のタイプだって、何種類もあり、夫の仕事柄や立場によっても、その行動は違うし、もう組み合わせは千差万別。これに、浮気相手のタイプ別まで加わるともうコラムで説明できる話ではないのです。
いじわるじゃないのです、このコラムで、何も具体策が書かれてない、なんて言われても、そんな組み合わせによって、色んなケースがあるので、全部書ける筈がないのです、意地悪って思わないで下さいね。
占い師なら貴女の生年月日を聞いただけで、いつこの悪縁から抜け出られるか、答えてくれます。
天気予報でさえ、天気図を分析するのに、15分の無料電話の時間内で、夫婦の修復を教えて、と言われても困ってしまうのです。
貴女のご主人の性格や、これまでの出来事、色んな事をお聞かせ下さい。辛い、悲しいと言う事は充分分っています。だから私を見つけてくださったのですから。
でもね、心を鬼にして言うと、貴女が辛い、苦しいと何度、唱えても問題は解決しません。
私は相談者のこうした声を左耳で聞きながら右の脳では「じゃ、どうしたらいいか?」と次の事を考えています。「聞く」は耳で聞くですが、「聴く」は耳の横に心があります。
大事なのは、心で受け止め、「じゃ、どうしたらいいか?」を貴女と共に考える・・・それが私の仕事です。
人生は怖がっているだけでは何も解決しません。
戦争で負けた日本はこのままではいけないと発奮できたのです。ネガティブだからこそ、現状を覚悟して捉えマイナスからスタート出来たのです。ネガティブは決して悪い言葉ではありません。
でも、いざと言うときくらい、勇気を出して取り組まないといけないことはあるのです。
ポジティブに向えるのは逆に言うとネガティブだからこそ、そこから脱却できるのです。
最後は、勇気、元気、イワキ・・・・あれっ?ちょっと違うか(笑)
では今日はここまで。

この記事を書いたプロ

村越真里子

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