夫婦関係修復は、どこに相談するのか?

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦カウンセリングについて

夫婦関係修復は、どこに相談するのか?
それの考え方は、自分たち夫婦の問題がどこにあるのか?その「どこ」によって相談する機関が違ってくると思うのです。

人間関係の分野だと考えるなら、それは心理カウンセラーなどが行う「対人関係」の部類かもしれません。
しかし、対人関係のカウンセリングは「交流分析」という手法を用い、向き合う人間との関係性のどこに問題があるのか?という事を紐解いていきます。

これは学校の友達関係にも役立ちますし、会社勤めの人の場合は、苦手な上司や同僚、部下との関係構築にはとても効果的です。
夫婦も同様でお互いの性格や考え方の違いを知るところから始まり、お互いを認め合う事で改善を図ります。

だから、自分たち夫婦関係の問題点は、人間関係だと思う方は心理カウンセリングの門を叩くわけです。
そこで、考え方や心のあり方を学び、関係修復に努めます。
本当に夫婦に横たわる問題が、人間性の違いから来るものであれば確かに心理カウンセリングで改善するかもしれません。

しかし、心理カウンセリングの門を叩く妻の中には、本当は夫の浮気問題で夫婦関係が悪化しているのに
人間関係の悪化だと決め付けている人は、心理カウンセリングを受けても改善はしません。
何故なら、浮気問題は、人間関係の悪化から始まっても、問題は変化をしてしまって、人間関係の改善ではどうしようもない段階に入っているということです。

では何故心理カウンセリングの門を叩くのでしょうか?
それは、そこしかないと思っているか、そこしか知らないということもあります。

でも、中には、夫婦問題の悪化した原因は浮気問題と認めたくない方もいるのです。
確かに夫婦関係が悪化していく過程において浮気という段階を経て、それは解決をしたにも関わらず夫婦関係だけが冷え切っているという場合には心理カウンセリングで分析をしながら改善をすべきかもしれません。

でも、中には浮気問題が依然としてグレーで、そこを夫婦が自分たちで話し合いを重ね、追求して、問い詰めた結果、夫婦関係が悪化した場合、それは人間関係の問題ではないということです。

それでも心理カウンセラーのところに相談するのは、「優しそう」だからです。
浮気問題に傷つき、夫の裏切りに傷つき、自分の手で何とかしようと思った妻は、夫に冷たい扱いを受け
夫婦のコミュニケーションが取れなくなった結果、もっと夫と向き合いたいと思います。
もっと言えば、夫に再び愛される妻になりたいと思います。
その為に関係修復は人間関係だという思考になっていきます。

しかし、中には夫の浮気に気づいていても、その事を妻が確認が出来ない場合があります。
これは夫の隠し技がすごい時。
または、妻の心が浮気じゃないと否定してしまう場合です。
そうなると、浮気の事実解明よりも、夫の心を取り戻す作業の方が先決だと考えるようになるのです。

この場合妻の性格にもよりますが、夫の浮気を受け止められず、他の事に摩り替えてしまうからです。
例えば夫の浮気の事実解明は探偵や興信所を使って証拠を掴む人はいます。
しかし、夫の浮気を受け止められない妻のタイプは、もし証拠が出てきても、とてもそれを直視することは無理と考えているのです。

つまり恐怖心が先に立ってしまって、そんな現実を受け止められないと言う事なのです。

もちろん、これまでの夫婦の関係を見直した場合、人間ですから、善くないこともあったと思います。
その結果、お互いに失望し、夫の心が離れたとします。
だとしたら、これまでの善くない事を改めたら、夫婦の関係が改善するのでしょうか?
例えば、お料理が手抜きだったと反省して、これから丁寧なお料理を作ったら、夫の浮気は止まるでしょうか?

これが問題のすり替えと言うことです。
浮気をするのは、少なくとも、下半身の誘惑に弱いからです。
そこに夫のお腹を満たしても、あまり関係ないのです。

でも妻が夫との関係悪化は、「妻の私にも悪いところがあったから」という事を浮気に走らせた原因だと決め付けると、頼られた心理カウンセラーは、そこを手助けしようとしますが、これは話のすり替えに逆らわず、お付き合いをしてくれているに過ぎません。
本当の問題は夫の心変わりを、妻に戻るよう、心を取り戻したいという「心対心」の問題だと摩り替えている願いに、それでは解決しないよと言ってくれないことです。
浮気問題は、浮気を終らせないと夫婦の関係も戻ってこないということを誰も教えてくれないのです。
心理カウンセリングでは、浮気問題の解決だけに着目しません。
広い範囲から診て、夫婦関係の修復には役に立つかもしれませんが、本当は浮気問題は人間関係の修復から始めると、服の上から、掻くようなものでかゆい部分には中々手が行きません。

でも心理カウンセラーの所に行く人は、それが目的で、現実を直視出来ないから、間接的なアドバイスを求めに来たと察知するから、あなたの相手をしてくれるのです。

これはこれで、優しいし、恐怖心でいっぱいの貴女には、向くのかもしれません。

カウンセラーが悪いのでもない。
また貴女が悪いのでもない。
これは犯人探しをしているのでもない。

要は、尋ねる相談相手が違うだけ。

その上で、貴女が何を目的としているかが明確になっていないだけ。

浮気問題が夫婦関係悪化の原因で、浮気問題が終らない限り、夫婦の関係はよくなりません。
しかし、恐怖心でいっぱいの妻は夫婦関係が上手く行くと、浮気も止めてくれるのではないかという希望的観測を持っているからなのです。
これが間違いと自分で気づかないと、叩く門を間違えます。

ただ、心理カウンセラーの方が、優しく感じられるのは確かです。
そして浮気問題があっても、それ以外にも夫婦にはいっぱい問題があり、ついでにそれも相談できるから
広い意味で色々相談できる心理カウンセラーを選びがちですが、こと浮気問題においては、そこだけでも重大問題です。
ことのついでに解決出来るものではなく、そこだけに特化して取り組んでも難しい問題です。
それだけの大変な事に、直接手を入れないで、服の上から描いても局所には響きません。
つまり、浮気問題、特に浮気相手排除なんて問題は、貴女が夫を失うかもしれない危機と一緒で、ご主人にとっても浮気相手を失うかもしれない死活問題なのです。
それを「ヤンワリ対応してくれる」という優しさでカウンセラーを選ぶと、余計に問題から遠ざかります。

心理カウンセリングを否定しているのではないのです。
それはそれで大変なお仕事ですし、私も尊敬するカウンセラーはいます。
でも、こと浮気問題に関しては、心理カウンセラーは遠回り過ぎます。

と、言う事で相談者は「浮気も問題ではあるけれど、それはそれとして浮気問題だけに着目するのではなく、夫婦の関係性全般を改善したい」と考えると、問題の核から遠ざかります。

非常に厳しい言い方ですが、心理面で下半身の暴走を引き止められません。
夫は聞き分けのない暴走車となり、妻を振り払い、走り出しています。

そこに「やんわり説教」や「正しい道徳観」とかを言ったところで 馬の耳に念仏です。

でも、妻は夫に対して、こういう平和的交渉しか出来ないので、一番優しい心理カウンセリングという道を選んでしまうのは、癒されたいからです。

厳しい言い方ですが「癒される事」と「解決すること」は同時には出来ません。
むしろ、厳しい現実に手を突っ込んで、苦労をして解決した人にだけ「癒し」というご褒美がいただけるのだと思います。

って、言うか、心理カウンセラーは浮気相手排除のような直接的な事はやってませんから、ある意味、夫婦関係修復で、浮気がなくなるのではないかという希望的観測です。
浮気相手排除という事を手荒な事はしたくないから、やんわりと相手や自分の心理面から変わっていこうという取り組みですが、これが本当に浮気を終らせる事につながるのかどうか、私は知りません。
そういう意味では、心理カウンセリングを求める人とそれを解くカウンセラーとは相性がいいのかもしれません。
悩みを持つ人に取ると、今でもたいがい辛いのに、これ以上厳しい思いはしたくないというのは分らなくもありませんが、本当の悩み解消は、多少は苦しい事かもしれません。
そういう覚悟のある人のサポーターに私はなろうと思っていますので、お楽しみに。
では今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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