お金の話

村越真里子

村越真里子

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

暫くコラムをサボりました。
2010年から使って来たパソコンがとうとう、潰れました。
しかし、何とか修理を経て、手元に返ってきました。

また、これでコラムを書けます。
この書けない期間というのは、変な気持ちで、普段は何か、書くことを自分の
自分の日課のように、書いている時は、若干つらさもあるけれど、パソコンが使えないとなると、
これまた、変なもので書きたくなっちゃうんです。

と、言うわけで・・・・・

今日はお金の事を書きます。
最近とみに多いのが 夫婦別姓ならぬ、夫婦別財布。
ディンクスカップルのように、夫婦共働きで、互いに同等の収入がある場合に、
家計を共同で出し合うというスタイルです。

これは何か都会的でスマートな感じがして、大人な感じがします。
どちらかが、依存したり、もたれたりするのではなく、それぞれが独立した自立を感じる方式です。

でもこれはひとつ間違えば、どちらをも頼りにしてはいけないということの同意語とも言えます。
だから仲のいいときは 相手に気兼ねなく自分のほしいものは、買いたいときに買えます。

しかし、この方式で行くと、仲がよくないときも、好き勝手なお金の使い方をするとも言えるのです。

夫婦は、二人で貯金をし、二人でどれくらいたまったか通帳を覗き込む事で、将来を共に夢見れます。
しかし、それぞれが自分の貯金を管理していると、いくら貯まろうが、それは自分の努力の賜物になり
相手の労働に感謝したりする気持ちが、あまり沸いてこないと思うのです。
つまり、家庭を二人で作っているという感覚よりも、共同作業のような感覚になります。

もちろん、それはそれぞれ夫婦のスタイルですから、他人がとやかく言うつもりはありません。
しかし、この夫婦のルールが、共に望んだ結果であれば、そこでは不満なく、その方式を育てていけばいいのです。

でも、どちらかが伴侶に内緒で、勝手にお金を使っていたら?

以前、ある妻からの相談を受けました。
その妻は、夫の借金癖に悩んでいました。
2年毎に夫の借金が発覚し、その度に利息がもったいないから、とクレジット会社に行って完済してきました。
結婚10年目の夫婦でしたが まず結婚前に一度、夫に借金があることが分かり、結婚式目前であったため、その結婚自身がどうなるのか心配されました。
最初、夫と妻が結婚式の費用を折半で出そうということになっていて、気がつけば夫の貯金はすっからかんどころか借金が発覚。
そこで妻の親が、結婚式の費用はすべて持ち、夫の親がその借金払いをして、何とか結婚式にはこぎつけました。

それで妻はお財布の紐をしっかり握ってという形で結婚生活をスターとさせました。

しかしその結婚の2年後に、またもや夫の借金発覚。
今度は、以前の2倍で、400万円。
でもその時は、長男が生まれて間もないころだから、妻はまたもや、貯金をはたいて、それを完済。

そして今度は その2年後に、その倍の800万円
そしてその次は1000万円、1500万円、その度に完済し、最後のほうは親戚縁者からお金をかき集めて、借金払いをし、そしてとうとう2000万円になった時に、初めて当方に相談に来られたのです。
借金が怖い、利息が怖い・・・・・
そればっかりに囚われ、借金が出来たら返し、出来たら返しの繰り返し。

この夫は、ある上場企業のある程度の役職の社員です。
給料も高額で、少しくらい借金をしても ボーナスで返せばいいや、という気の緩みがどんどん借金を膨らませました。
もっと、よくなかったのが妻の借金返しです。
借金を怖がるあまり、まるで忌み嫌うように借金を妻が夫に成り代わりいつも完済したおかげで
クレジット会社にとれば、「優良完済者」なのです。
つまり 何度借金をしても、その都度完済するものだから、限度額の枠がどんどん大きくなって
いくらでも貸してくれるようになるのです。
妻がもう二度と、夫に貸さないでと言ったところで サラ金などは、聞いてはいません。
こんな、おいしいカモを逃すはずがない。
妻には内緒で、何度もアプローチを掛けてきますから、まるで抜けきれない麻薬のようです。

ここで妻が全面的に悪いとは言いませんが、半分くらいは妻の責任もある。

つまり、借金を罪悪視しすぎるあまり、その中身が見えてないのです。
夫がなぜ借金をするのか、その中身が見えてないと、蛇口で言うと、流れる水を手でふさぐ前になぜ蛇口を閉めないか、ということです。

自分の夫からはパチンコと聞いていたというのですが、実はそれほどパチンコをしていた時間はあるかと聞いたら、それほどでもないとの事。

パチンコは最近スロットとかもあり、かなりの高額を負けたりもしますから、借金が膨れるのは無理ないことですが、なぜ そんなに借金を繰り返すのか、そのことの意味の方が大事なのに、何故か借金だけを悪者にします。
夫がパチンコをするということはお小遣いの範囲なら構わないのですが、何故こうも借金をしてまでパチンコをするかの、意味の方が注目すべき点なのです。
この夫は、年収1000万円を超える有名企業に勤めていましたが、最終的には、退職金で借金を返さないといけないはめになり、結局、退職金は手にしても、一生借金返しの人生になってしまった訳です。

では、何故そういうことになったかというと、夫婦のお財布は一緒だったのですが、お金を大切にしすぎる妻と、家庭にお金を全部入れているから、後は関係ないとばかりに、お金に欲がない代わりにギャンブルに手を出したということです。
これはお金に欲がないのではなく、妻にお給料をすべて渡し、お小遣い制でした。
夫はそれで責任をはたしているような勘違いをし、一見、夫は家計に手をつけてないつもりでも、結局妻が始末して貯めた貯金を何年かごとに、借金払いをし、空っぽになるという生活を繰り返していました。
夫は夫でお小遣いを増やしたくてパチンコをする内に、抜け切れなくて、のめりこんでしまったのです。
でも夫はそういう後ろめたさがあるので、家には帰りづらく、結局会社帰りにパチンコ三昧の遊びを
妻には、残業というしかなかったのです。

ここで何がいいたいかと言うと、一見妻は生活には堅実で、夫の給料でやりくりしていましたが、
実際は夫のお金の使い道や、時間の使い方に、考えが及ばなかったということです。
これでは 妻が家計を握っていても、夫婦二人が共同で家計を管理しているとは言えず、ただ単に
稼いでくる人と、貯める人という組み合わせになっています。

二人が夫婦という役割だけをこなしているということに熱心になりすぎて、何か中身が空洞になってしまった例だと思うのです。

私は時々、相談を受けていて妻が、家庭というものを、「形」で捉えているなあと感じる時があります。
先ほどの夫婦の例に戻ると、その夫はタバコは吸わない人でした。
でも、会社帰りに毎日、4時間くらい、パチンコ屋さんがラストになるまで、パチンコをします。
要は夫の服から頭からもとてもタバコくさいはずです。例え勤務先で残業と言われても、今時勤務先でそんなにタバコの煙、もうもうで仕事をしているはずはない。それを妻が気づかないというのもおかしい。つまり夫がお給料さえ、もって帰ってくれたら、後のことはあまり肌身で感じてないと言う事です。
そして借金が発覚したら、借金が罪悪とばかりに、すぐに返済に行く。
何故、夫が借金ををするのか、そこに疑問が行かないのです。
借金は所詮借金ですが、借金が一人で歩いて悪さをするわけではない。
やはり本当に悪いのは借金する夫であり、ギャンブルでお金を増やそうとするこの原因を突き止めておかないと、利息がわるいのでもないのです。

私はこういう仕事をしていて、時々、私ならではの気づきがあります。
高額借金は、何もお給料の安い人ばかりがするものではありません。
どちらかと言うと、むしろ高給取りのほうが多い。
つまり、少しぐらい借金しても、ボーナスが一回出れば、それで解消できると思うから簡単に繰り返すのです。
中にはずーっと賃貸住宅に住んでいる高給取りがいます。
別に絶対にみんなマイホームの夢を持っているとは限りません。
転勤族などは、退職してから終の棲家を持ったり、人によっては田舎の実家に親の残した住宅に暮らすことを目標に、働き盛りの時はお金を貯めて、老後は悠々自適の生活をおくる人もいるので、人の価値観はそれぞれです。
そこは、特に異論はないのですが、私が注目するのは お給料はそこそこ高いし、妻もマイホームを望んでいるのに、結局、夫の浪費のせいで、長く賃暮らしを余儀なくされる夫婦もいます。
そういう夫婦は、何とか無理をして中古住宅は買ったりして、やはりギャンブルでは家は建たないというようにあまり裕福ではありません。
特に夫が自分で無駄遣いしたい人の場合は、子供の塾に通わすことにも、反対をします。
そのくせ、自分は高価なゴルフセットを買ったり・・・・
でも、その時の言い訳はもっともらしい事をいう・・・・・
家庭というものを育てていこうという気がないと、全部独り占めしたくなるのです。

そういう夫婦の場合は離婚の話が起きると大変です。
そもそものお金がないですし、結婚生活の上でもお互いが役割をこなしているだけですから、
その役割を終えるとなると、もうそこには、何も残っていないのです。

人は結婚したら、子供を授かって当たり前。
結婚数年したら、家を買って当たり前。
共働きだったら、家事や育児は協力するのが当たり前。

こんな風に、段々横柄になるとそれが叶わなかったときに不満となってあふれ出します。
それすらも我慢して、夢をあきらめると、相手に憎しみが生まれます。

幸せになる権利。
それは人それぞれ形は変わっても、幸せにはならなくてはいけません。
しかし、幸せなことを当たり前と思い始めると、相手の努力を少なく感じます。
そういう感謝の気持ちが薄れると、何もかもに鈍感になります。
ルールで縛ると、ずるをしだします。

結婚をしたから、夫婦になれるわけではないのです。
結婚をして、夫婦の絆を育てていくのです。

今、あることに対して、満たされている数を数えましょう。
足りない物への数より、満たされている事の数が多ければ、そこは相手の努力を称えましょう。

今日はお金の事の第1章です。
また近々、書いていきますね。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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