【夫婦は話し合ってはいけません VOL.6】
様子を見るというのは無策の事。
夫婦問題のことに悩んだ時に、友人知人に相談し、「様子を見てみたら」とアドバイスを受け
不安を塊に動揺した気持ちを一旦、落ち着かせます。
確かにその言葉に、冷静になる効果はあります。
しかし逆の立場になってあなたが親友から、その夫婦の浮気問題などを相談されたらどうしますか?
下手なアドバイスをして、万一その夫婦が先々、離婚にでもなったら、あなたのその一言は、その離婚に影響を与えていないかということです。
自分が離婚と結婚を繰り返し、離婚のことならなんでも知っている自信があっても、それを乗り切ったのは、あなたなのです。
あなたとその友人とは性格も違えば環境も経験の違う。生活レベルや財産も違えばあなたのその経験が友人からの相談にぴったり当てはまるはずがない。
例えば夫婦の問題を両親に相談したとしましょう。
その両親は、夫婦円満かどうかは分かりませんが、山あり谷ありの夫婦生活を乗り越え
今も夫婦でいる方です。ある意味苦労の人かもしれませんが、ある意味離婚の危機がなかった人たちかもしれません。
その両親にはあなたの子供たちは孫を持つ、おじいちゃん、おばあちゃんです。
その孫を片親にしたいはずがない。そうなると娘であるあなたの離婚の危機への、経験則からのアドバイスはできないのです。
そうなれば、「様子を見てみたら」という事なかれ主義のアドバイスしかなくなります。
友人は友人であなたの人生を左右するような言葉に責任を持つのは避けたいはずです。
ご両親も同様で、できれば最悪のことにならなければいいが、と祈りつつ、なるべく事を荒立てたくないという気持ちが生じ、とりあえず離婚は反対しますが、そこには乗り越えるノウハウはありません。
相談された人たちはそれぞれの立場によって、それぞれ気持ちは違いますが、的確なアドバイスをできるなら、恐らく私のようなアドバイザーの仕事でもしているのではないでしょうか。
しかし そういう方々に相談するととにかく様子を見るという無難な答えになるのですが、これは立場上仕方がない事なのです。
以前のコラムで書いたことがありますが 私は「様子を見る」ということはあまりオススメしていません。
なんでもかんでも、すぐに行動に移せとはもうしませんが、様子を見る限り、その結果によって出てくる結果に対してどうしたらいいか、その答えが準備されている場合はいいのですが、その経験則がない場合、とりあえず、行くところまで行ってみて、そこで出た結果によってまた、考えたらいいのじゃない?という答えの先送りなのです。
もっと言えば、友人なら「頼むから私以外の誰かに相談して」というのが 「様子をみる」という言葉の同意語であり、本音なのです。
変な話、私は友人の相談には乗りません。
何故ならあなたのご両親同様、私も友人には客観的なれず、私情が出てしまうからです。
人の人生に関わる大事なアドバイス。
言葉に責任が発生するアドバイス・・・・・こんなこと、仕事でないと怖くてできるはずがない。
身も蓋もない言い方をすれば 相談料をもらってしなければ、責任だけが発生するなんて、リスクだけ負うような事、私もしたくないです。
その意味で有料相談で、相談を持ちかけて下さる方には、本気さを感じます。
でも中には無料相談ばかりの、ネットサーフィンをして、当方への無料電話相談にたどり着かれます。
これが悪いと言っているのではありません。
現に私も15分の無料電話相談を設けていますので 無料がいけないと言っているのではありません。
カウンセラーも色々なタイプや手法があり、その方との相性も大事です。
弁護士だって、今や無料相談をされていますが、これは最後まで無料で弁護をするということではなく
中には弁護士さんでも、威圧的で高飛車な人が居るのも事実です。
年配の男性弁護士の場合、妻が夫の浮気を相談しても、はなから「妻がサービスしなかったからじゃないか」と男性目線の先生だっているのです。
そういう先生ではこの先弁護をお願いしても、その結果は目に見えています。
そういうことで 私は無料相談の方には 「個々の事案への具体策」にまでは15分では無理ですが
私に相談をしてみようか?という判断材料にする15分ですよ、とお伝えしています。
しかし そうは言っても 相談者の身の上に起きた内容を少しはお聞きしないと 私のところで相談を受けられるか、どうかのお返事も必要ですので、少し「触り」はお聞きします。
でも それに対し、どういう相談方法がいいのか、メール相談で充分なのか、お電話相談が適するのか、そういう事を相談者にお決め頂くのが無料相談で、夫婦の長い歴史をお聞きするだけで15分を費やすことになりそうなので、相談者が 私との感触を試して頂くことに15分をお使い頂くのが正しい無料相談の使い方です。
しかし、どんなに言ってもやはりお目にかかって、その方の性格や その方の話し方、そして相談者をフィルターとして ご主人を透かして見るということもするには 面談相談に勝るものはありません。
実は相談者は 自分自身の気持ちを聞いてもらいたいという気持ちでいっぱいです。
その為に、相性という部分から考えて、「話しやすいか」という事を重点においてカウンセラーを決めるようですが、ここには カウンセラーからの答えについてはあまり念頭にありません。
もちろん、答えはくれて当然と考えておられるでしょうけれど、実はカウンセラーだって 相談者を
きちんと分析しないと、的確な答えが出来ないのです。
実は、お電話相談ではとても高飛車な相談者もいますが、お会いしたらとてもフレンドリーな方がいます。
これは お顔が見えないという不安感から、防衛本能でカウンセラーに偉そうにいう方がいます。
これが電話相談では 元々からそういう人なのか、強がりで そういう強い言葉を使う人なのか、私も
その方を見ないと分からないのです。
つまり実態に見合った回答というのは 相談者が話しやすいカウンセラーを探す以上に、カウンセラーが、その方の内心とか本音を見ることが出来ないと現実に即した回答が出来ないということになります。
要するに相談者は 自分の気持ちを吐き出したい、自分の悩みを聞いてもらいたいということで 話しやすいカウンセラーを選ぶことに対し、カウンセラーからすれば、本音が見える距離ということが一番の答えを見いだせるということになります。
相談者が話したいということは 「アウトプット」の作業です。
カウンセラーが回答し相談者に答えを受け入れていただき、その後の生活に生かして頂く事を相談者にとっては、「インプット」になります。
相談者はアウトプットばかりでカウンセラーを決めていますが 本当はカウンセラーだってインプットしていただけるかどうかは心配なのです。
大事なことは カウンセラーだって、相談者に受け入れて頂く、つまりインプットしていただける答えを出したいのです。
そういう意味で 時々 ご自身の気持ちをお話になることだけで15分を費やす方がいます
これでは、もったいないことはお分かりですよね。
相談者の吐き出し、アウトプットも大切ですが カウンセラーも 相談者にインプットしていただける答えを言いたいので、相談者の事、お気持ちの部分ではなく、どうして問題が起きるかという原因を探らないと何も見えてこないのです。
あ、水晶を見て何かが浮かんで見えるというような占いではないですよ(笑)
気持ちのアウトプットばかりの相談者はその原因に至るまで話が及ばないのです。
ほとばしる思いは分かりますが 一方通行になりがちです。
私にも その原因を考えさせて欲しいのです。
それにはあまり秘密主義は困ります。
もちろん個人情報は厳守しますが 何もかも教えて頂かず、答えだけをくださいという相談者には
困ってしまいます。
以上、今日は アウトプットとインプットの説明をさせていただきました。