違和感という直感
家事協力について
負のスパイラル
女性の考え方にときどき「癖」を感じることがあります。
それは深く考え過ぎということです。
普通、深く考えるということは 良い事としますが、こと、夫婦においてはこれがあまり良い効果を生まないことを私は知っています。
例えば夫が、家事に対して非協力的だったとします。
そうしたら、「この人は家庭を大切に思っていないのじゃないか?」と思ってしまいます。
ただ単に夫も疲れていたり、そもそも家事を手伝いたくないだけなのかもしれないのに、です。
特に自分自身が疲れていたりして、妻が夫に家事協力をお願いしたとしても同じことが起きます。
夫が手伝わなかっただけで「この人、私がお願いしているのに、それに応えてくれないのだわと、→と、いうことは 私のことはどうでもいいのだわ→と、言うことは家庭のことすらも大切に思っていないのだわ」と言うようにドンドン考えがネガティブに落ち込んでいくことを 「負のスパイラル」と呼んでいます。
往々にして男性はそれほどマメではありません。
よほど綺麗好きであったり、きちんとした独身生活を送っていた男性でない限り、それほど家事協力には積極的ではありません。
しかし 結婚するときは共働きなどであれば、「僕も家事協力はするよ」とつい、イイカッコしてしまうのです。
でもその約束を守らなかったとしたら 妻は「約束したのに・・・」とか もっときつい場合は「私を騙した」とまで感じてしまいます。
これは約束したと感じるから、その反対には裏切ったと感じるだけで、たいてい結婚するときや、口説くときには男性は つい、イイ恰好してハードルを上げているに過ぎないのです。
これを、裏切った、騙した、と感じるのは考え過ぎで、男性はそこまでの強い約束とは感じていませんし、そもそもそんな約束すら忘れています。
しかし、女性はこういう約束をしっかり覚えている性格がありますから こんな約束をした、と思いがちです。
これが結婚の前のご主人のアプローチも同じことを言えますが これがその後、とても大きな影響を与えます。
これがどういうことかと言いますと、夫婦に溝ができ、離婚を考えだしたときに、夫婦の間にはとっくに隙間風以上、もう破綻していても結婚する前のご主人の愛情の深さを約束のように記憶をしている妻は 夫の愛情という押印を押されたという風に身体に刻み込んでいます。
あれほど私を愛してくれた、私を求めてくれたとということを、一生変わらない愛情を約束してくれたように考えるため、何か夫婦に問題が起きた時に、現状を受け止められません。
夫が例えば浮気をしたとしても、あれほど自分を必要としてくれたという記憶を一生愛し続けると約束してくれたと感じる妻は、現実に起きていることが受け止められなくなります。
ここで 負のスパイラルが起きて、夫が浮気をした→つまり妻を愛さなくなった→家庭を大切にしていないのだわ→→→
と、なるといいのですが 妻は自分に不利なことが起きているときは この負のスパイラルは起きません。
つまりこの負のスパイラルは自分の都合の良い時にしか起きないのです。
深く足元を見つめないといけないときには この負のスパイラルは何故か起きないのです。
人間は現実にふたをしたい時と そうでない時とがあります。
これを都合よく自分で使い分けて生きているのです。
夫婦間で受け止めたくない事件が起きた時に まさかこんなことが起きるはずがないという考えが起きます。
妻は、特に結婚時に夫に強く求められた事が、記憶にあり、今、夫が離れていこうとすることを 受け入れられず、「あれほど私を愛してくれた人がまさか浮気なんかするはずがない」という風に現実を受け止められません。
例えばこれが浮気だけでなく、夫の性格が妻の知っていたそれとは違っている場合も同じです。
現実、妻が考えていた人間像と違う夫の人物像が顔をのぞかせた途端に 私の知っている夫と違うという風に、過去知っていた自分の記憶にある夫を求め始めるのです。
こんなはずじゃなかった・・・・ということは逆に言えば ○○○と約束したじゃない、ということに 自分の考えている人物像を約束ととらえてしまうのです。
つまり 人はみんな、自分の記憶を「約束されたもの」と感じる癖があります。
この傾向は特に女性が強いのです。
この傾向は実は 私自身も結婚していた時に 自分で自分を苦しめていた縛りでした。
夫が生活費を入れなくなったことがありました。
これは決して褒められた事ではないのですが、それ以上に負のスパイラルで、この人は
家庭がどうなってもいいのだわ、という夫婦に究極のところまで行ってしまうのです。
これは単に、ギャンブルでお小遣いを使いすぎて生活費に手を出しただけと、見抜けていたら、実はそこを解決すればいいだけなのに、家族を大切にしていないというような抽象的なことに陥ると ピンポイントで解決すればまだ簡単なことでも、わざと遠回りの考え方をしてしまうから、焦点がぼやけてしまうのです。
こういうように 負のスパイラルというのは 一見深くほりさげて物を考えているようですが、実は何も深くなく、自分勝手な解釈だということです。
今日は深く考えることが本当に深いのか、どうかということと、過去のことを約束と捉える女性の考え癖の特徴と知っていただきたいということをお話ししました。
では、今日はこれまで。