【実務者研修教員講習会 通信】実務者研修教員講習会 通信の受講資格は?必要な実務経験・資格・書類をわかりやすく整理【保存版】ガイド

馬淵敦士

馬淵敦士

テーマ:教員養成

はじめに

「実務者研修教員講習会 通信」で検索される方の多くは、すでに現場で働きながら「講師としてキャリアを広げたい」「副業・転職で研修講師に挑戦したい」と考えているはずです。ただ、いざ申し込もうとすると——受講資格は?実務経験は何年必要?介護福祉士じゃないとダメ?必要書類は何を出す?——と、情報がバラバラで不安になります。

しかも、この分野は少しややこしくて、「講習会を受けられる条件」と「修了後に実務者研修の教員として配置される条件」が同じとは限りません。通信で学べる講習会が増えた一方で、主催者ごとに求める書類や確認の仕方が違い、「これで大丈夫と思って出したのに不備で差し戻し…」「資格証のコピーを忘れて締切に間に合わない…」というケースも起こりがちです。忙しい方ほど、申し込みの段階でつまずくのがもったいないところ。

そこで本記事では、実務者研修教員講習会(通信を含む)について、必要な実務経験・資格・提出書類を“チェックリスト感覚”で整理し、申し込み前に迷いが消えるようにまとめます。具体的には、次のような疑問を順番に解消します。

  • そもそも「受講できる人」と「講師として認められる人」はどう違う?
  • 求められやすい実務経験・関連資格の考え方(介護・医療・教育経験など)
  • 申込時に用意しがちな書類(資格証の写し/職歴の申告/本人確認など)
  • 通信型(動画+課題)で失敗しない準備と、スクーリング当日の注意点


「今の自分でも申し込めるのか」「何を揃えれば最短で修了できるのか」を明確にし、安心して次の一歩を踏み出せる“保存版ガイド”としてお届けします。読み終えたら、申込前にやることが一枚にまとまります。よくある勘違いも一緒に押さえましょう。迷ったらここに戻れる記事にします。


第1章:まずここで迷わない!「受講資格」と「講師になれる要件」は別モノ


「実務者研修教員講習会 通信」を調べている方が最初につまずくのが、“受講できるかどうか”と、“修了後に実務者研修の教員として配置できるか”が同じだと思い込んでしまうことです。ここを最初に分けて考えるだけで、情報が一気に整理できます。 ([厚生労働省][1])

① 講習会の「受講資格」=申し込みできる条件(主催者が定める)

実務者研修教員講習会は、通信(動画+課題)で進められる主催者もあり、「介護教育に関心がある人なら参加しやすい」設計になっているケースがあります。実際、通信コースを運営する団体のFAQでは「資格や経験年数を問わず参加可能」と明記している例もあります(ただし、修了後の配置要件は別)。 ([Ackk Learning][2])

つまり、講習会の段階では、

  • 今すぐ教員要件を満たしていない(例:介護福祉士はあるが実務5年未満)
  • 医療・福祉分野で働いているが、まだ資格が揃っていない
  • 教育担当やリーダーとして「教え方」自体を学びたい


こうした方でも「受講はOK」となる主催者が存在します。ここは“主催者の募集要項がルール”なので、まずは募集要項の受講条件を確認するのが最短ルートです。

なお当社(ベストウェイケアアカデミー)の通信型は、講義部分を通信(E-lanシステム等)で進め、スクーリングは2日間で実施する形を案内しています。 ([ベストウェイケアアカデミー | かいごの学校][3])
(参考: [https://www.e-bestway.net/jk.html]

② 修了後に「実務者研修の教員になれる要件」=国の指定基準(配置要件)

一方で、修了証を取ったあと、実務者研修の「専任教員(教務に関する主任者)」や「介護過程Ⅲの教員」として配置されるには、国の指定基準に沿った要件が求められます。厚生労働省の資料では、専任教員(教務に関する主任者)の要件として、「①または②に該当+実務者研修教員講習会(50時間)修了」が示されています。 ([厚生労働省][1])

ポイントはこの2ルートです。

  • ・ルート①:介護福祉士で実務5年以上
  • ・ルート②:「介護に関する科目を教授する資格」を持ち、大学等での講師経験、養成施設や福祉系高校での教歴など、一定の教歴要件に該当


この“配置要件”は、講習会の主催者が自由に変えられるものではなく、指定基準に基づく考え方です。 ([厚生労働省][1])

さらに補足として、「医療的ケア」を担当する教員は、実務5年以上の看護師等+医療的ケア教員講習会修了など別枠の要件が示されています(実務者研修教員講習会とは別物)。 ([厚生労働省][1])

③ この章の結論:自分はどっちを満たせばいい?1分セルフチェック

ここまでを、超シンプルに言い換えるとこうです。

  • ・「まず受けてみたい」→ 受講資格(主催者要件)を確認
  • ・「修了後に講師配置されたい」→ 国の配置要件(5年実務など)を確認


次章では、いよいよ多くの方が一番気になる「実務経験は何年?どの実務がカウントされる?」を、現場目線でわかりやすく整理します。

[1]: https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/care/dl/care_16.pdf「スライド 1」
[2]: https://learning.ackk.org/kyoinkoshu/faq.html「よくある質問(実務者研修教員講習会)」
[3]: https://www.e-bestway.net/jk.html「実務者研修教員講習会(通信)ベストウェイケアアカデミー」

第2章:必要な「実務経験」は何年?カウント方法と落とし穴を整理


「実務経験5年」と聞くと、現場歴が長い方ほど「余裕で満たしてるはず」と思いがちです。ですが実務者研修の“教員配置要件”で見られる実務年数は、「何の資格を基準に、いつから数えるのか」がポイントになります。ここを外すと、申し込みはできても「教員として配置できない」「主任者になれない」というズレが起きます。

① 原則:教務に関する主任者は「介護福祉士取得後」5年以上が王道

国の指定基準の整理では、専任教員(教務に関する主任者)の代表的ルートとして「実務5年以上の介護福祉士+実務者研修教員講習会(50時間)修了」が示されています。 ([厚生労働省][1])
そして、都道府県のQ&Aなどでは、さらに踏み込んで「介護福祉士の資格を取得した後、5年以上の実務経験」と説明されています。

つまり、よくある落とし穴はこれです。

  • 介護の現場歴は10年あるが、介護福祉士を取ったのは3年前→「取得後5年」要件だと、まだ満たさない可能性がある
  • 正社員ではなくパート/派遣で勤務してきた→「年数の数え方(常勤換算の扱い)」を確認されることがある


ここは主催者の募集要項ではなく、修了後に“配置する側(法人・学校・研修機関)”でチェックされやすいポイントです。「受講できるか」とは別で考えましょう。

② もう一つのルート:大学・養成施設・福祉系高校での「教歴」で満たすケース

介護福祉士ルート以外にも、「介護に関する科目を教授する資格」を持つ方が、大学等の教員、養成施設や福祉系高校での教歴などで要件を満たすルートが示されています。 ([厚生労働省][1])
現場で働く多くの方は①の介護福祉士ルートが中心ですが、看護教員・大学教員経験がある方、養成校で教えた経験がある方は、こちらに当てはまる場合があります。

③ 「介護過程Ⅲの教員」や「医療的ケアの教員」は別枠の条件がある

実務者研修の教員要件は、全部が同じではありません。資料では、介護過程Ⅲ(スクーリング)や医療的ケアを担当する教員は一定の要件を課すとされ、例えば医療的ケアは実務5年以上の看護師等+医療的ケア教員講習会修了など、実務者研修教員講習会とは別の講習が前提になることが明記されています。 ([厚生労働省][1])
「教員講習会を修了=なんでも教えられる」ではない点は、保存しておきたい重要ポイントです。

④ 申し込み前に決めるべきこと:あなたは“どの立場”を目指す?

最短で迷いを消すコツは、「修了後、どの役割で配置されたいか」を先に決めることです。

  • まずは講師として登壇したい(一般教員として関わりたい)
  • 教務に関する主任者/専任教員として配置されたい
  • 医療的ケアも担当できるようになりたい(看護師等の場合)

役割が決まると、必要な実務・追加講習・準備書類が逆算でき、ムダがなくなります。

⑤ 実務経験の確認で失敗しない「書類準備」3点セット

実務年数の取り扱いは主催者や配置先で確認方法が異なるため、早めに“証明できる形”を作るのが安全です。目安として、次の3点は先に揃えると手戻りが減ります。

  • 資格証の写し(介護福祉士・看護師など)
  • 職歴がわかる書類(職務経歴書/在職証明書/実務経験証明など)
  • 本人確認書類(運転免許証など)

通信型の講習会は、学習自体は動画+課題で進められて便利ですが、修了要件として課題提出と2日間のスクーリング参加が求められる形が一般的です。
だからこそ、書類不備で手続きが止まるのが一番もったいない。次章では、具体的に「必要書類は何を出す?どこまで求められる?」を、提出書類チェックリストとしてわかりやすく整理します。

[1]: https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/care/dl/care_16.pdf「スライド 1」

第3章:受講資格で求められやすい「資格・書類」チェックリスト(通信対応)


第2章までで整理した通り、実務者研修教員講習会(通信を含む)は、「講習会に申し込める条件(主催者要件)」と「修了後に配置できる条件(指定基準)」が別です。ここでは、申込段階でつまずきやすい「提出書類」を、保存用チェックリストとしてまとめます。
※必要書類は主催者によって差がありますが、以下を揃えておけば“差し戻し”が激減します。

① まずは結論:主催者が確認したいのは3つ

通信型は特に、事前の書類確認がしっかり行われます。主催者が見たいのは基本的に次の3点です。

  • 本人確認:申込者が本人であること(受講管理・修了証発行のため)
  • 受講要件の裏付け:資格・職歴の有無(「配置要件」まで見据える人は特に重要)
  • 受講の連絡先:メール・住所など(教材送付やスクーリング案内のため)


当社(ベストウェイケアアカデミー)の通信型も、講義部分は通信(動画視聴+課題)で進め、スクーリングは2日間で行う流れを案内しています。通信型は「書類→学習開始→課題→スクーリング→修了」の動線なので、最初の書類で止まるのが一番もったいないです。 ([ベストウェイケアアカデミー | かいごの学校][1])

② 提出書類チェックリスト(これだけは先に準備)

まず“ほぼ必須”で求められやすい書類です。

  • 受講申込書(主催者指定の様式)
  • 本人確認書類の写し(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 顔写真(指定サイズがある場合)
  • 連絡先が確認できるもの(メールアドレス、住所、電話番号)

顔写真や本人確認の提出は、実務者研修(本体の研修)でも一般的に案内されており、研修機関によって差はあるものの「先に準備しておくと安心」な代表例です。 ([湘南国際アカデミー][2])

③ 「資格がある人」は、資格証コピーを“まとめて”用意

次に、該当者が求められやすいのが資格証の写しです。特に修了後に教員配置まで狙う方は、ここを丁寧に。

  • 介護福祉士登録証(写し)
  • 看護師等の免許証(写し)※医療的ケアを担当したい人
  • 関連研修の修了証(写し)※すでに受けている場合


国の資料では、教務に関する主任者(専任教員)の要件として「実務5年以上の介護福祉士等+実務者研修教員講習会(50時間)修了」が示されています。 ([厚生労働省][3])
また、行政の申請・届出マニュアルでも、教員ごとに「資格証の写し」や「講習会修了証」など“要件が分かる資料”を綴ることが明記されています。つまり現場では、資格証・修了証は「出せて当たり前の証拠」として扱われます。 ([地方厚生局][4])

④ 実務経験が要件になる人は「職歴を証明できる形」にする

「実務5年以上」が絡む場合、口頭や自己申告だけでなく、後から説明できる形が強いです。

  • 職務経歴書(自作でOK:勤務先・期間・職種・業務内容を明記)
  • 在職証明書/勤務証明書(勤務先発行が可能ならベスト)
  • (求められた場合)実務経験証明に準ずる書類


特に“介護福祉士取得後5年”のように起点が問われるケースもあるため(主催者というより配置側で見られることが多い)、「いつ取得して、いつから現場に入っているか」が一目でわかる資料にしておくと、後がラクです。 ([厚生労働省][3])

⑤ 医療的ケアも視野に入れる人は「別講習」を混同しない


実務者研修教員講習会を修了しても、医療的ケアを担当できる条件は別枠で整理されています。国の資料にも、医療的ケアの一般教員は「実務5年以上の看護師等で、医療的ケア教員講習会修了等」と明記があります。 ([厚生労働省][3])
医療的ケア教員講習会の案内でも、医師・保健師・助産師・看護師で「資格取得後5年以上の実務経験」などが対象条件として示されています。 ([日の出医療福祉グループ][5])

⑥ 申し込みで失敗しない“提出前チェック”3つ

最後に、通信型あるあるのミスを潰します。

  • 証明書の写しは「文字が読める解像度」か(スマホ撮影のブレ注意)
  • 氏名の表記ゆれがないか(旧姓・通称が混ざると確認が止まる)
  • スクーリング2日間の予定を確保できているか(通信でもここは必須になりやすい)

当社の講習会案内でも、通信学習(動画+課題)に加え、会場スクーリング2日間で進める旨を明確にしています。 ([ベストウェイケアアカデミー | かいごの学校][1])

——次章では、いよいよ「受講資格を満たしたあと」に迷うポイント、通信(動画+課題)での学習の流れと、修了要件(課題・スクーリング・修了証発行)を、申し込み後の時系列でわかりやすく解説します。

[1]: https://www.e-bestway.net/jk.html「"実務者研修教員講習会(通信)」
[2]: https://si-academy.jp/column/jitsumusya-how-to-apply/「【2025年最新版】実務者研修の申込方法と手続きの流れを徹底 ...」
[3]: https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/care/dl/care_16.pdf「実務者研修の指定基準について」
[4]: https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tohoku/000250939.pdf「介護福祉士実務者学校に係る 申請・届出マニュアル」
[5]: https://hinode.or.jp/course/faculty/「医療的ケア教員講習会」

第4章:通信(動画+課題)での学習の流れ|申し込み〜修了までを時系列で解説


「受講資格も書類もOK!じゃあ次はどう進むの?」という方に向けて、通信型(動画+課題)の“実際の進み方”を、申し込み後の時系列で整理します。通信といっても、ずっと家で完結するわけではなく、最後はスクーリング(通学)で仕上げる設計が一般的です。忙しい方ほど、最初に全体像を掴んでおくと迷子になりません。 ([和歌山県庁][1])

① 全体像:通信で積み上げ→課題でアウトプット→2日スクーリングで仕上げ

通信型の王道はこの流れです。

  • 申込・受講料支払い → 受講案内・ID発行
  • 動画(講義)を視聴してインプット
  • 添削課題(レポート・ワーク)でアウトプット
  • スクーリング(2日間)で演習・模擬授業・まとめ
  • 修了証の発行(要件を満たした人)


ベストウェイケアアカデミーの教員講習会(通信)も、講義部分は通信(E-lanシステム)で行い、スマホ等で動画視聴→添削課題に取り組む形で進め、通学のスクーリングは2日間に集約することを案内しています。 ([ベストウェイケアアカデミー | かいごの学校][2])
また、他団体の募集要項でも「50時間」を通信学習とスクーリング(2日相当)で効率的に修了できる設計が明記されています。 ([和歌山県庁][1])

② ステップ1:申込後すぐやること(ここで差がつく)

通信型で最初にやるべきは、学習そのものより“環境づくり”です。ここをサボると、仕事が忙しい週に一気に遅れます。

  • ログイン確認(ID・パスワードの動作チェック)
  • 動画が見られる端末の確保(スマホ/PCどちらでもOKだが、課題はPCが楽)
  • 提出期限・スクーリング日程をカレンダーに固定
  • 課題提出の方法(フォーム/PDF/郵送など)を最初に確認


特に通信は「自分で進められる」反面、“締切を見ていない”が最大の事故です。最初の10分で、提出と通学日だけは必ず確保しましょう。

③ ステップ2:動画視聴(インプット)は“倍速より、要点メモ”が効く

動画視聴は、ただ流して終わりにすると課題が重くなります。おすすめは、倍速よりも「要点メモ」を残すやり方です。

  • 各動画で「今日の学び3行メモ」を作る(スマホのメモでOK)
  • 「指導案」「評価」「ICF」など、頻出テーマは一言でまとめる
  • 課題で使えそうな言い回しを“そのままメモ”しておく(後で時短)


ベストウェイケアアカデミーの通信コンテンツ例としても、「指導案の書き方」「教育方法」「ICFの活用」など、教壇に立つ際に参考になるテーマが挙げられています。 ([ベストウェイケアアカデミー | かいごの学校][2])
つまり、視聴の目的は“修了のための暗記”ではなく、「教える場面で再利用できる引き出しを増やすこと」です。

④ ステップ3:添削課題(アウトプット)で“修了の可否”が決まる

通信型で一番大事なのが添削課題です。ここで評価されるのは、知識量よりも「相手に伝える整理ができているか」。課題に強くなるコツは、次の型を使うことです。

  • 結論(何が言いたいか)
  • 理由(根拠/背景)
  • 具体例(現場の事例や想定場面)
  • まとめ(次にどうするか)


文章が苦手でも、この型に当てはめれば形になります。逆に、長文でも結論がないと評価されにくい。通信で失速する人の多くは、「課題が怖くて動画だけ見てしまう」パターンです。動画→課題を“セット”で進めてください。

⑤ ステップ4:2日スクーリングは「模擬授業」と「教え方の最終調整」の場

通信でも、最後はスクーリングで仕上げる設計が一般的です。 ([和歌山県庁][1])
ここでは、知識の確認だけでなく、「教える人として立つ練習」が入ります。イメージとしては、次のような内容が中心になります。

  • 指導案の作成・ブラッシュアップ
  • 教え方(説明の順番、板書・資料の作り方)の確認
  • グループワーク(伝え方の練習、意見交換)
  • 模擬授業(短い時間で“伝わる説明”を作る)


募集要項の例でも、スクーリングで模擬授業やグループワークを行う旨が示されています。 ([和歌山県庁][1])
「人前で話すのが苦手…」という方ほど、ここで一気にコツが掴めます。逆に言えば、スクーリングは“受け身”だと伸びません。恥をかくなら、ここでかくのが一番安全です。

⑥ ここでつまずく!通信型の“あるある落とし穴”3つ

最後に、通信でよくある失敗を先に潰します。

落とし穴①:動画を見たのに課題が後回し → 結局締切直前で徹夜
落とし穴②:スクーリング直前にまとめて視聴 → 理解が浅く演習が苦しい
落とし穴③:指導案が白紙のまま当日へ → 模擬授業が不安で消耗

回避策はシンプルで、「週1回“課題の日”を固定」すること。動画は移動中でも見られますが、課題はまとまった時間が必要です。最初から“課題の時間”を確保できた人が、通信に強い人です。

次章では、「結局、私は受講できる?」「どのルート(介護福祉士/教歴/看護師等)が近い?」を、タイプ別に整理して、あなたに合う最短ルートを提案します。

[1]: https://www.wam.go.jp/shofukuGift-img/seminarFile/2020/1028171304736/%E5%AE%9F%E5%8B%99%E8%80%85%E7%A0%94%E4%BF%AE%E6%95%99%E5%93%A1%E8%AC%9B%E7%BF%92%E4%BC%9A_%E5%8B%9F%E9%9B%86%E8%A6%81%E9%A0%852020.pdf「実務者研修教員講習会」
[2]: https://www.e-bestway.net/jk.html「実務者研修教員講習会(通信)」

第5章:タイプ別「あなたは受講できる?」最短ルート診断(介護福祉士/教歴/看護師等)


ここまで読んで、「結局、自分は申し込めるの?」「修了したら講師として立てるの?」が一番知りたいところだと思います。そこでこの章では、よくある4タイプに分けて、受講の可否/修了後にできること/今やるべき準備を整理します。迷ったら、あなたに一番近いタイプから読んでください。

タイプA:介護福祉士(取得後5年以上)|最短で“教員配置”まで狙える王道ルート

こんな方

  • 介護福祉士を取得してから5年以上の現場経験がある
  • リーダー・教育担当をしていて、研修講師にも挑戦したい


結論
講習会の受講はもちろん、修了後に「実務者研修の教員(教務に関する主任者等)」として配置される道が現実的です。通信型(動画+課題+2日スクーリング)なら、働きながらでも計画が立てやすいのが強みです。

今やるべき準備

  • 介護福祉士登録証のコピー(必ず保管)
  • 取得年月日が分かる資料(登録証でOK)
  • 職歴を一枚で説明できるメモ(勤務先・期間・職種)


タイプB:介護福祉士(取得後5年未満)|「受講はできる」が“配置要件”はあと一歩

こんな方

  • 介護福祉士は取ったが、まだ取得後5年経っていない
  • 将来、実務者研修の教員として登壇したいので先に準備したい


結論
このタイプは、主催者の募集要項によっては受講自体は可能なケースが多いです(=教え方を先に学べるメリット)。ただし、修了した瞬間に「主任者として配置」まで行けるとは限りません。ここが一番の勘違いポイントです。
とはいえ、先に教え方を学んでおくと、5年を満たしたタイミングで一気にチャンスが広がります。現場でOJTや新人指導をする方ほど、早めの投資が効きます。

今やるべき準備

  • 「介護福祉士取得日」と「実務年数」の整理(紙に書くだけでOK)
  • 新人教育や勉強会の実績をメモ(後で強い武器になる)
  • スクーリング2日間の確保(ここが取れないと詰みます)


タイプC:看護師・保健師・助産師など|医療的ケアを視野に“別講習”もセットで考える

こんな方

  • 看護師等の医療職で、介護教育・実務者研修に関わりたい
  • 将来的に医療的ケアの指導にも携わりたい


結論
医療職の方は、実務者研修の教員として関われる幅が広がりやすい一方、「実務者研修教員講習会」と「医療的ケア教員講習会」を混同しないことが超重要です。
実務者研修教員講習会は「教え方・指導案・評価」など教育スキルの軸。一方、医療的ケアを担当するには別の講習や要件が絡む場合があります。ここを最初に整理すると、遠回りせずに済みます。

今やるべき準備

  • 免許証(写し)と実務年数が分かる資料の整理
  • 「どの科目・どの役割で関わりたいか」を先に決める
  • 必要なら、医療的ケア側の講習も含めた計画を立てる


タイプD:教歴がある(大学・養成校・福祉系高校等)|“教える資格+教歴”で要件に近づく

こんな方

  • 学校や養成施設で教えた経験がある(非常勤含む)
  • 介護分野の科目を教えられる背景がある


結論
このタイプは、現場実務だけでなく、「教える立場としての実績(教歴)」が評価されやすいルートです。申し込み段階では、教歴を“説明できる書類”が強いです(担当科目・期間・勤務先・雇用形態など)。

今やるべき準備

  • 非常勤を含む教歴の一覧(どこで/何を/いつまで)
  • 所属先が出せるなら在職・勤務証明
  • 担当科目が分かるシラバスや辞令の控え(ある人は強い)


迷った人向け:1分で決まる「次にやること」

最後に、どのタイプでも共通して効く“次の一手”をまとめます。

  • 受講できるかは「主催者の募集要項」を先に見る(ここが入口)
  • 修了後に配置まで狙うなら「自分のルート(A〜D)」を決める
  • 書類は「資格証+職歴が分かるメモ+本人確認」を先に揃える
  • 通信でもスクーリング2日が鍵。日程確保が最優先


次章では、さらに一歩進めて、「申し込みで実際に多い質問(Q&A)」をまとめます。「パートでも年数に入る?」「旧姓の資格証はどうする?」「書類が間に合わない時の対処は?」など、検索でよく出る“モヤモヤ”を一気に解消していきます。

第6章:よくある質問Q&A|実務経験・資格・書類の“モヤモヤ”を解消


ここからは、実際に「実務者研修教員講習会 通信」で検索する方がつまずきやすいポイントを、Q&A形式でスパッと整理します。迷う場所はみんな同じなので、申し込み前の最終チェックに使ってください。

Q1:介護福祉士じゃないと受講できませんか?

A:主催者の募集要項しだいで、介護福祉士でなくても受講できるケースはあります
ただし、修了後に実務者研修の教員(教務に関する主任者等)として配置されるには、国の指定基準に基づく要件(介護福祉士で実務5年以上等)が関係してきます。つまり、「受講できる」と「配置できる」は別です。通信で学んで“教え方”を先に身につけるのは有効ですが、配置まで狙うなら自分のルートを先に確認しておくと安心です。

Q2:実務経験5年って、いつから数えますか?

A:ここが一番の落とし穴です。
実務年数の扱いは「配置要件」を確認する側(研修機関・法人・行政)で厳密に見られることがあり、資料上は「実務5年以上の介護福祉士」など、資格とセットで示されます。つまり、“介護福祉士取得後5年”として扱われる運用もあり得るため、現場歴だけで判断しない方が安全です。
不安な場合は、資格取得日と勤務期間を一覧にし、配置側(勤務先や研修運営側)へ確認できる形にしておきましょう。

Q3:パート・派遣でも実務経験に入りますか?

A:入る可能性はありますが、「年数の数え方(常勤換算)」の確認が必要です。
現場実務としての経験は積み上がっていても、配置要件の確認では勤務形態が問われることがあります。対策としては、勤務先名・雇用形態・勤務期間・週の勤務時間が分かるメモ(可能なら在職証明)を準備しておくと、後で説明がラクになります。

Q4:必要書類は何が“必須”ですか?

A:主催者ごとに違いはありますが、通信型で特に求められやすいのは次の3点です。

  • 本人確認書類(免許証等)
  • 資格証の写し(介護福祉士・看護師等、該当者)
  • 職歴が分かる資料(職務経歴書、在職証明など:必要時)

通信はID発行や修了証の管理があるため、本人確認と連絡先の確認は早い段階で求められやすいです。書類不備はそのまま学習スタートの遅れにつながるので、先にまとめてスキャン/撮影しておくと安心です。

Q5:旧姓のままの資格証です。どうしたらいい?

A:結論、“同一人物であること”を示せればOKですが、主催者の指示に従うのが確実です。
一般的には、戸籍抄本・住民票・運転免許証の記載などで確認する運用があります。提出前に「旧姓の資格証で申込可能か」「追加書類が必要か」を主催者へ確認し、言われたものだけを揃えるのが最短です(余計に出すより、指示に合わせる方がスムーズ)。

Q6:医療的ケアも教えたい。教員講習会を修了すればOK?

A:ここは混同注意です。
実務者研修教員講習会は“介護教育全般の教え方”を学ぶ講習ですが、医療的ケアを担当する教員は別枠の要件(看護師等の実務年数+医療的ケア教員講習会等)が整理されています。つまり、教員講習会を修了しただけで医療的ケアの指導者になれるわけではありません
医療職の方は「実務者研修の教員として関わる範囲」と「医療的ケアの担当」を分けて計画すると、無駄がありません。

Q7:通信の課題(レポート)はどれくらい書けばいい?

A:目安は「求められた字数の8〜9割を安定して出す」です。
文字数指定がある場合、500字で良いのに200字で出す…などは不利になりがちです。指定がない場合でも、内容が薄いと“学びが読み取れない”評価になりやすいので、結論→理由→具体例→まとめの型で埋めると失敗しません。
(あなたの現場経験を“具体例”に入れられる人ほど強いです)

Q8:スクーリング2日間は絶対に出ないとダメ?

A:多くの通信型は、スクーリング参加が修了要件に含まれます
通信で完結するように見えても、最後に演習・模擬授業など“対面での実践”が組み込まれている設計が一般的です。仕事の調整が難しい方は、申し込み前にスクーリング日程を確保できるかを最優先に確認しましょう。ここが取れないと、途中まで進んでも修了できない…となりかねません。

Q9:勤務先にバレずに受講できますか?

A:受講そのものは個人でできます。ただし「修了後に教員として配置される」段階では、配置側の手続きや証明が必要になることもあります。
副業や転職の準備として学ぶなら、まずは通信で“教え方”を身につけ、条件が整ったところで配置に進む、という段階設計が現実的です。

Q10:結局、申し込み前に何をすれば一番安心?

A:これだけでOKです。

  • 募集要項の受講条件を読む(受講できるかの判定)
  • 自分のタイプ(介護福祉士5年以上/未満/医療職/教歴)を決める
  • 書類3点セット(本人確認・資格証・職歴メモ)を先に揃える
  • スクーリング2日を確保する


第7章:最終チェック表|受講資格・実務経験・書類を1枚で確認(保存版)


ここまで読んだあなたは、もう大枠は理解できています。最後に、申し込み直前に迷いがゼロになるように、「受講資格」「配置要件(実務経験)」「必要書類」を1枚チェック表にまとめます。印刷して机に置いてもOKなレベルで整理します。

① まずは“どっち”を確認する?2段階チェック

最初にここだけ思い出してください。

  • 講習会に申し込めるか?=主催者の受講条件(入口)
  • 修了後に教員として配置できるか?=国の指定基準(出口)

この2段階で見ると、迷いが消えます。

② 受講資格チェック(申し込みできるか)

主催者の募集要項によって幅がありますが、通信型で一般的に見られるのは「本人確認・連絡先・受講意欲(学習環境)」です。以下に当てはまれば、入口はクリアしやすいです。

  • 本人確認書類を提出できる(免許証等)
  • メールアドレス(スマホ可)で連絡が取れる
  • 動画視聴できる端末がある(スマホ or PC)
  • 課題提出ができる(フォーム/PDF/郵送など主催者指定に対応)
  • スクーリング2日間に参加できる(ここが最重要)

※「介護福祉士必須」とは限らない主催者もありますが、これは“入口”の話。次の「配置要件」も必ず見てください。

③ 配置要件チェック(修了後、教員として立てるか)

あなたが「修了後に実務者研修の教員として配置されたい」場合は、ここが本番です。代表的な考え方は次の通りです。

  • 介護福祉士で実務5年以上(※運用上「取得後5年」と扱われる場合がある)
  • 介護分野の科目を教授する資格+大学・養成施設・福祉系高校などでの教歴要件
  • 医療的ケアを担当したい場合は、看護師等の実務年数+医療的ケア教員講習会等(別枠)

この章の目的は“漏れなく確認できる状態”にすることなので、「自分はA〜Dのどのタイプか」を決めて、足りない要件があるなら「いつ満たすか」を逆算しましょう。

④ 書類チェック(これだけ揃えれば差し戻しが激減)

最後に、提出書類を“3点セット+必要に応じて追加”で整理します。

必須になりやすい3点セット

  • 本人確認書類の写し(運転免許証/マイナンバーカード等)
  • 連絡先(メール・住所・電話)
  • 申込書(主催者指定様式)


該当者が用意すると強い(配置まで狙う人はほぼ必須)

  • 資格証の写し(介護福祉士登録証、看護師免許など)
  • 職歴が分かる資料(職務経歴書、在職証明書など)
  • 旧姓対応の補足書類(必要と言われた場合のみ)


⑤ “通信型”で失敗しない最終確認(当日まで迷わない)

通信型は便利ですが、詰まる場所はいつも同じです。ここを押さえると、完走率が上がります。

  • 動画はスキマ時間でOK、課題は週1回「課題の日」を固定
  • 提出期限は「早め提出」が最強(仕事が忙しい週に守られる)
  • スクーリング直前にまとめて詰めない(演習が苦しくなる)
  • 指導案は白紙で行かない(メモでもいいので叩き台を作る)


⑥ 当社での受講導線(通信で学びたい方へ)

当社(ベストウェイケアアカデミー)では、実務者研修教員講習会を実施しており、通信(動画視聴+課題)と2日間スクーリングを組み合わせた形で学べる案内をしています。
「自分が受講できるか不安」「書類がこれで足りるか確認したい」という方は、募集要項と合わせて、まずは公式ページを確認すると全体像が掴めます。
(参考: [https://www.e-bestway.net/jk.html] )

おわりに

「実務者研修教員講習会 通信」で受講を検討している方が迷うポイントは、実はとてもシンプルです。“講習会に申し込める条件(受講資格)”と、“修了後に実務者研修の教員として配置できる条件(指定基準)”は別——まずここを分けて考えるだけで、情報の混乱はほぼ解消します。現場経験が長い方ほど「自分は大丈夫」と思いがちですが、配置要件では「どの資格を基準に実務年数を数えるのか」「医療的ケアは別講習が必要か」など、確認すべき論点がいくつかあります。だからこそ、申し込み前に“自分の立ち位置”を決めておくことが重要です。

本記事では、実務経験・資格・書類を「保存版チェックリスト」として整理しました。やることは4つに絞れます。①主催者の募集要項で受講条件を確認する(入口の判定)、②自分のタイプ(介護福祉士5年以上/未満、医療職、教歴あり等)を決める(出口の判定)、③書類3点セット(本人確認・資格証・職歴メモ)を先に揃える(差し戻し防止)、④通信でも必須になりやすいスクーリング2日間を確保する(完走の鍵)。この順番で進めれば、「書類が足りず学習開始が遅れる」「スクーリング日程が取れず修了できない」といった、もったいない失敗を避けられます。

通信型の最大の魅力は、仕事を続けながらでも“教える力”を体系的に学べることです。動画でインプットし、課題で整理し、スクーリングで模擬授業を通じて形にする——この流れを踏めば、修了証を取るだけでなく、現場で新人指導や研修を任される場面でも自信がつきます。もし「自分が受講できるか不安」「必要書類を確認したい」「最短で修了したい」という方は、当社(ベストウェイケアアカデミー)の案内ページも参考にしながら、今日のうちに“受講条件の確認”と“書類の準備”だけでも着手してみてください。最初の一歩が早い人ほど、講師デビューも早くなります。

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馬淵敦士
専門家

馬淵敦士(ケアマネージャー)

ベストウェイ・ケア・アカデミー

全国平均で、ケアマネ合格率20%・介護福祉士合格率70%の試験を、私の講義を受講された方はケアマネ60%、介護福祉士90%と、全国平均を大幅に上回ります。(2023年10月現在実績)

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