「知の体験」が離島の未来を耕す。本日開催、沖縄観光コンテンツ開発支援事業キックオフ!
7月後半を迎え、沖縄の離島を行き交う夏の風が一段と心地よく感じられる季節となりました。
今週末(7月27日〜30日)に控えた多良間島での現地集中研修に向け、昨日7月21日、私たちにとって大きな節目となるオンライン講座が開催されました。
今年度、私たちが開発を進めている「多良間島・琉球風水抱護(ポーグ)探究プログラム」における、第1回ガイド育成研修です。
学術監修を務める琉球風水の第一人者・東道里璃先生、多良間島の現場を知り尽くした地元ガイドの皆様、そして事務局である私たちが画面越しに一堂に会し、約6時間にわたる濃密な対話と講義が繰り広げられました。
「説明するツアー」ではなく「共に読み解く探究」
今回の研修の冒頭、東道先生から提示されたのは、このプログラムの核となる極めて重要なメッセージでした。
「今回のプログラムは、単に風水を説明するツアーではありません。多良間島に残る美しい景観を、風水という思考のフレームワークを使って自分自身の目で読み解く『探究型ツアー』です」
これまで島で培われてきたガイドの案内は、歴史やスポットの「解説」が中心でした。
しかし今回目指すのは、参加者を「観客」から「知的探究者」へと変えるアプローチです。
ガイドが一方的に答えを教えるのではなく、
「なぜ、この道は緩やかに曲がっているのだろう?」
「なぜ、ここにこのフクギが植えられているのだろう?」
といった「問い」を投げかけ、参加者自身に地形や植物、集落の構造を観察してもらう。
ガイドは答え合わせの相手ではなく、知的好奇心を紐解く伴走者となる。
この本質的なコンセプトが共有された瞬間、画面越しのガイドの皆様の表情がより一層真剣な眼差しへと変わっていくのが印象的でした。
史料と現場が交差する、多良間島ならではの価値
講義では、琉球王朝時代の政治家・蔡温が掲げた自然と暮らしの調和思想や、宮古圏の環境整備に尽力した白川氏恵通の足跡など、多良間島がなぜ今なお「生きた琉球風水集落」として奇跡的に現存しているのかという歴史的ロジックが深く紐解かれました。
事前にお渡しした「探究BOOK」のテキストや地図を見つめながら、ガイドの皆様からは、
「普段何気なく通っていたあの場所は、風水の四神(地形の守り)でいうとどこに当たるだろうか?」
「真夏の暑さ対策や、地域の方々が大切にしている聖地への配慮を考えると、このルートが最適ではないか」
といった、現場のリアルな視点に基づいた活発な意見が飛び交いました。
専門家が持つ知的な知見と、地元ガイドが持つ現場の経験。
その二つが交差することで、多良間島でしか体験できない「本物の知のプログラム」の解像度が、一気に上がっていきました。
結びに:宿題を胸に、いよいよ来週、多良間島の現場へ
昨日のオンライン研修の最後に、東道先生からガイドの皆様へひとつの「宿題」が出されました。
「各自が考える、多良間島の四神(守りの地形)の候補地を理由と共に考えてきてください。現地では答え合わせではなく、みんなで議論しましょう」
いよいよ7月27日より、私自身も多良間島へ現地入りし、東道先生やガイドチームの皆様と共に数日間の集中フィールドワークに挑みます。
机上の理論を、島風が吹き抜ける現場の「リアルな体験」へと落とし込んでいくために。
多良間島の皆様と泥臭く汗を流しながら磨き上げる現地調査の様子は、また改めてレポートいたします。
どうぞご期待ください!


