RSKラジオに出演しました(入れ歯の疑問・質問に答て)
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
入れ歯を使用されていると作った最初はよくフィットしていたが、
段々と食べかすが入れ歯の中に入ったり、外れやすくなったりと、
緩くなったと感じることがどうしてもあります。
それは作った時と現状とでは歯ぐきの状態が変化して、
分かり易く言えば隙間(スペース)ができたわけです。
この隙間は歯ぐきの下部の歯槽骨の吸収が原因と言われいますが、
総入れ歯ですと入れ歯を使うことは、噛む力が入れ歯を伝わって歯ぐきや歯槽骨に伝わり、
結果として、この隙間(スペース)が生じるのです。
この問題は隙間を埋めるように入れ歯の内面を張り替えるか、
新しく入れ歯を作ることで改善されます。
問題は総入れ歯になった時の骨量が少ない方が難症例となりやすいことです。
私が開業した40年ほど前ですと、
歯槽骨の骨量の多いいわゆる入れ歯の安定の良い顎が多かったのですが、
現状は骨量の少ない入れ歯の安定の悪そうな顎の状態の方が増えています。
このように歯槽骨吸収の原因は歯周病と思われますが、
例えば下顎の入れ歯の乗る土手といわれる顎の高さが水平か、陥没している症例が多いのです。
人生90年から100年といわれる時代に難症例が増えているのも寂しい限りです。
患者さんの中には早期に歯周病に罹患して、若くして歯槽骨が大幅に吸収している方もいます。
出来れば定期的に歯周病の管理を受けて、入れ歯へのスムースな移行をして、
食べやすい食生活の回復に努めて下さい。