入れ歯は慣れる場合と慣れない場合がある!
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
テレビコマーシャルの影響と思われますが、
入れ歯には入れ歯安定剤を使うものと思われている方が増えてきました。
確かにアメリカの歯科関係では入れ歯安定剤の売上が多く、
これは日本のように国民皆保険制度のないアメリカならではのことと理解していました。
この製品を使うと快適に食べられると謳っているコマーシャルに目がいくのも、
入れ歯にご不満をお持ちの患者さんであれば仕方ないのでしょうか?
入れ歯安定剤にはクリームタイプ、粉末タイプ、クッションタイプに大きく別れているようです。
入れ歯と粘膜の間の隙間が多い場合や歯グキや歯槽骨の状態が悪く、
噛んで痛い時にクッションタイプが使用されているようです。
しかし均等に左右、前後の厚みをコントロールするのが難しいのが難点です。
また、クリーム、粉末タイプは隙間の少ない場合に使用されますが、
高齢者の唾液分泌の減少の場合も問題は残ると思われます。
歯科医院で入れ歯の不具合の原因の一つの隙間を裏打ちにより解決できますが、
実際入れ歯の不安定さの原因である歯槽骨の吸収や粘膜異常がひどい場合などは、
入れ歯の安定をより難しくしている原因と思われます。
しかし歯科医師としては、入れ歯安定剤の不安要素、口腔内細菌の増殖の温床となりかねません。
また長期使用により、歯グキの変性、粘膜異常を起こすことも以前より指摘されていることから、
コマーシャルのように安易にご使用になることも不安が残ります。
いずれも、入れ歯を作り直す、修理をするなどで解決されることが多いため、
歯科医院にてご相談されるよう勧めいたします。