セイコー プロフェッショナルダイバー 600 オーバーホール 修理 2
今回はセイコー ロードマチックの修理、オーバーホールのご紹介です。
今回のロードマチックは、父親の形見の品、なんとか使いたいとの事でした。
このロードマチックは初期のものでカレンダー廻りは金属製の送りヅメですが、もともと56系のキャリバーには、この金属製の送りヅメが搭載されていました。ですが、カレンダーの早送りの使い方が悪いと、カレンダーディスクを破損してしまいます。その対策として登場したのが、プラスティックの送りヅメです。
確かにカレンダーディスクは、破損しませんが、替わりに、いともたやすく、送りヅメが、破損してしまいます。
56系の製造終盤のものには、また金属製の歯車に戻っているところを考えますと、当時から、頻繁に破損していた事が、うかがえます。
当店では、破損した、歯車を金属製のものに打ち変えますが、カレンダーの早送りは気をつけて、使用していただきたいと考えております。56系に限らず基本的には早送りの禁止時間が有ることを認識してください。
当店では、昼の12時に針合わせをしてから、早送りをお勧めしていますが、町の時計屋さんで、カレンダーの切り替え時間を、オリジナルの状態とは、著しく異なる時間帯で針付けしている方が居られます。こういった場合、本来の禁止時間と異なりますので、注意が必要になります。
そもそも、時間合わせのときに、AMなのか、PMなのか針をすすめる人がほとんどではないかと思います。
その際のほんの少しの注意で、破損を予防することが出来ます。
是非、正しくお使いいただきたいです。
カレンダー枠も取り付けて完成です。
アンティーク時計修理・販売 フジヤマ時計店
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