セイコー プロフェッショナルダイバー 600 オーバーホール 修理 2
今回も前回に引き続きです。
そして、なんといってもセイコー L型パッキン(画像左下)の使用で、減圧バルブを必要としない構造を実現しました。現在でも他社は飽和潜水時計には減圧バルブをつけていますが、セイコーはL型パッキンの使用で、ヘリュウムガスがそもそもケース内部に入らないので減圧バルブは必要無くケースの機密性を上げることに成功してます。
右は役目を果たし、いささか疲れた姿、左のルーキーにバトンタッチします。
パッキンを新品に換え、防水性の向上を図ります。
実はこのプロフェッショナル ダイバー 600 は製造時水深600メーターの2倍以上の水圧に耐えられることが出来る飽和潜水用防水構造なんです。
、、しかし、当店では1000メーターの防水試験機は持っていないので300メーターの試験機を使います。
初回のコラムで防水性は確保できないと思いますと言ったのはこのためです。
ワンピースケースに、機械固定パッキン、ダイアルリング、ガラスパッキン、ガラス、ガラス上シート、ガラス固定リング、回転ベゼルパッキン、回転ベゼル、ネジロックリューズ機構から構成される外装で実質1200メーター以上の防水性を現実のものとしています。
セイコーの実力を世界中に知らしめたことと思います。
そして忘れてはいけないのが、このベルト
ダイバーズではおなじみのこのジャバラのベルトこれもまたこの時計が世界初なのです。
深海潜水時には約2センチ程、腕周りが伸縮するため、常時時計がフィットするように 蛇腹式ポリウレタンゴム製伸縮バンドを開発しています。
ポリウレタンゴムの引っ張り強度は200N(20kgf)以上あります。なんといってもポリウレタンゴムは、いつまでも柔軟性を失わず、ひび割れや硬化にも強い素材です。
プロテクターやベルトは丸みを帯びていて ウエットスーツを傷つけないように作られています。
もはや、一切の妥協は感じられません。
次回お楽しみに
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