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税収上振れ2.2兆円、14年度一般会計 約20年ぶり高水準
2014年度の国の一般会計の税収が53兆9千億円台となり、政府の見積もりを約2兆2千億円上回ったようだ。1997年度(53兆9400億円)、93年度(54兆1200億円)に近い約20年ぶりの高水準だ。消費増税の効果に加え、景気回復の影響が大きい。政策経費を税収だけで賄う中長期の政府目標の達成に向けた追い風になる。
税収の見積もりは14年度補正予算を作った今年1月に立てた。所得税収は15兆8千億円の見積もりから約1兆円上振れたもようだ。円安などによる企業業績の好調を受けて、賃上げや株式配当が増え、所得税収が膨らむ好循環が鮮明になった。
法人税と消費税は合わせて約1兆2千億円上振れたとみられる。消費税は訪日外国人が免税店以外でお金を使った場合に得られる消費税収が想定より大きかったようだ。日銀の納付金などの税外収入も約6千億円想定より多かった。
14年度の国の一般会計予算の歳出面では、約1兆4千億円の使い残しが生じた。使い残しと税収の上振れを受け、14年度の国債の新規発行額は予定から約2兆円減らし、38兆5千億円程度に抑えた。国債発行の減額分などを差し引いた結果、14年度の剰余金は約1兆6千億円になりそうだ。
財政法は剰余金のうち2分の1以上を国債の償還にあてると定めている。残りは補正予算の財源に使われることが多い。多額の剰余金が出たことで、与党などから国の歳出の積み増しを求める声が上がる可能性がある。30日の閣議決定に向けて、政府・与党が最終調整している財政計画づくりにも微妙な影響を与えることになる。
(平成27年6月26日 日経新聞より)