免疫力を上げるために必ず知っておきたい「副交感神経」のこと
今回のコラムは免疫力を上げる取り組みシリーズの「サプリメント」編です。
前回、お伝えした:胃で「消化」⇒腸で「吸収」⇒血液で「運搬」の流れに沿ってお伝えいたします。とはいっても、「サプリメント」と前回コラムの「食品」との違いについて問われると、私自身は、「サプリメント」は「消化」の過程がほとんどなく、それぞれの目的のために吸収されやすい形状や状態であること、有効な(とり入れたい)成分が偏っている点とお答えします。
「サプリメント」として、一般的に分かりやすいのはビタミンやミネラルだと思います。日本人の栄養状態として、ビタミン:不足、ミネラル:不足はお伝えした通りですが、これらは食品の質(成分)別に見た時に根本的に摂取する量が少ないということもあるのですが、腸での「吸収」に問題があって、摂取した成分を有効に「吸収」出来ていない、というトラブルが体の中で起こっている可能性もあるということです。そして、その「吸収」阻害の原因として、皆さんご存知の「腸内環境」=腸内細菌の問題であったり、添加物や糖質(砂糖や小麦粉)が考えられるという訳なのです。そこで私からの提案は:皆さんが、あるサプリメントを服用していているのであれば、その成分の効果を出すためにはまず吸収されなければいけないわけで、その成分が吸収されるためには腸がどのような状態だったらいいのだろう?と考えてみてはいかがでしょうか?「必要量の10」を食べ物や飲み物で口にしておきながら、「3」しか吸収できていない人が「カラダにいいので○○をサプリで補給!」と考えても、○○も3割しか吸収されないと効果ありません!それでも、栄養の重要性を訴えるグループの中には「メガ○○○○」などと、30~50の量を摂取することを勧める方もいらっしゃるようですが、これはあくまで一時的な取り組みとしておいて、吸収能力を考えると「腸内環境」を整えることをサプリ摂取と同時に考えた方がいいように思います。
因みに、免疫力を上げるために知っておいてほしいこととしてまずお伝えした「機能的呼吸法」については、栄養面での位置づけは運搬経路の整備ぐらいです。(栄養面以外での免疫へのメリットの方が大きいと考えています)コロナ禍の今まさに、何とかサプリでの栄養補給で体調管理ができないか?と実践している人が「10」摂取した内の「3」しか吸収できていない状況で、しかも日頃の生活習慣によっては「血液」=運搬車の状態も微妙な状態+「血管」=道路も芳しくなければ、末梢に届けられる有効成分は「1」もしくはそれ以下ということもあり得ると考えられます。そこで、カラダが頑張って吸収した「1」をそれ以上できるだけ減らさず、しかも手っ取り早く末梢へ届けるための方法が「呼吸法」だったという訳です。逆に、時間はかかるけど根本から!と考えるのであれば、今のサプリメントに加えて「腸内環境」を整える取り組みを是非お勧めいたします。(「腸内環境を整える方法を知りたい」という声が聞こえてきそうですが正直、万人向けの方法は世に出つくしていると思います。私が個々人に向けて考える際の視点は「口の中の状態(細菌種も含めて)」「食生活(栄養状態とその偏り)や運動習慣」「腸内環境」の3点です。
ココからは「吸収」に関する余談です。
昨日のテレビ番組で、ワクチン注射を打って副反応の経過を見るといった内容のものが放送されていました。出演していた方は想定通り(?)に熱も上がって、体調を崩していたわけですが、その後の結論というかメッセージは何一つわかりませんでした。というか、頭に入ってきませんでした。・・・というのも、ワクチン接種した後に家で食べていたのが「インスタントラーメン」で、冷蔵庫には「スポーツドリンク」満載・・・、で「夜中に熱が上がって・・・・」←当たり前じゃん!!!
「インスタントラーメン」にかかわる方、「スポーツドリンク」にかかわる方、本当に申し訳ございません。それぞれの存在を全否定するつもりは全くございません。うちの子もたまにはインスタントラーメン食べます。スポーツドリンクも飲みます。ただ、ワクチン接種前後に口にするべきものでは“まちがいなく”違うということです。そもそも、ワクチンで何をしているのかと言えば、身体の中に抗体を作ってそれを記憶させたいわけです。とすると、抗体の材料になるタンパク質を供給するのが本来ではないでしょうか?抗体製造工場の中の製造機械の一部である「酵素」をしっかりと働かせることを考えるべきではないでしょうか?
少しそれますがふつうの「風邪」にかかった時に「熱」が出るのは体の中の酵素反応によるものです。体の中の「酵素」には「消化酵素」と「代謝酵素」しかありません。(抗体を作るときに働くのは代謝酵素です。)さらに、この「酵素」の大半が亜鉛やマグネシウムなどのミネラルがないと働くことはできません。風邪ひいて熱が出てるときには代謝酵素をフル稼働させて、皆さんの優秀な脳が勝手に指令を出して体を回復へと導いているわけです。風邪で体調を崩したヒトには健康な時ほどの消化酵素を作るのは難しいだろうなぁ?体力(エネルギー)も大分消費してるから素早くエネルギーになるものがいいなぁ・・・、だったら消化を出来るだけ省けてエネルギーにもなりやすい食べ物!ということで「おかゆ」や「雑炊」的なものを昔の人は回復食として選んでいたわけです。最近では「飲める輸液」としても知られる「甘酒」もあります。甘酒は麹菌による発酵のおかげで消化が進んでいることに加え、菌の力でビタミンなども豊富な状態です。さらに、ワクチンを打つなら、数日前からタンパク質摂取を強化したメニューにするのもありだと思います。手間はかかりますが、「ボーンブロス」などタンパク質を摂取しやすい形状に調理することも有効だと思います。これらの知識がまさに万人向けの「先人の知恵」だと思います。サプリからは大分それましたが、是非「先人の知恵」をお役立てください。
追伸)一人暮らしなどでそこまでできない!という方などへ:感染者数の急増により療養型宿泊施設の活用が話題ですが、療養型とは別に、ワクチン接種者へ向けて摂取前後3泊ぐらい、もちろん栄養考えた食事込みプランみたいなものをホテルで作ってくれたらいいのになぁと思っているのは私だけでしょうか?ワクチン打たせるのにポイント与えるぐらいなら、宿泊を補助してあげると施設系の一部の経済も回せるのに・・・。もちろん、療養型施設にしろ自宅療養にしろ、2週間にもわたる感染者への栄養面でのフォローについて、これまでのところ回復を促すような栄養摂取ができているとは思えませんので、不安な心理状態で無策で過ごすぐらいなら、もう少し栄養面での視点を取り入れてみてはいかがかと思います。
もし、役立つようなことがあれば、私の知識程度でよければお声掛けください。