夫婦の心の距離を遠ざけてしまう言葉

松尾聡子

松尾聡子

テーマ:コミュニケーション

ついうっかり言ってしまいがちな
何気ない言葉。

でも、その積み重ねが
それが夫婦の心の距離を
どんどん遠ざけてしまうんです。

今日はそんな言葉を
ご紹介します。




●「セックスくらい、いいだろ」

セックスレスについての
カウンセリングを行う中で

夫から「セックスくらい
やってくれたっていいだろ」

と言われてたというお話、
よくうかがいます。

「別に減るものじゃないし」

「みんなふつうにやってることだし」

「そんなにすごく難しいことを
言ってるわけじゃないだろ」

そんなふうに言われた妻が

「そうね。別に減るものじゃないし。
じゃ、ちゃちゃっとやっちゃう?」

・・・とは、いかないですよね。

「それくらい」と、
それこそ簡単なことのように言われても、

それが妻には「それくらい」ですまないくらい
難しいから困っているんです。



●「じゃあ、セックスくらい我慢してよ」

逆に、妻からしてみると

「セックスくらい、我慢してよ」
と言いたいわけです。

「妻がこんなに嫌がっているんだし」

「別にしなくたって、死なないんだし」

そうすると、夫が

「そっか、たしかにしなくても死なないか!」

と、納得するかというと、
これもやはり、そうなりません。

夫が「セックス=愛情」と
思いこんでいる場合、

「セックスくらい」と軽く扱われると
愛情を拒否されたように感じて、
とてもつらくなってしまうんですね。



●「それくらい」の負のパワー

こういう会話は、
実際に口に出さなくても

心の中にこういう思いがあると
それをベースに、
態度や言葉が表に出てくるものです。

つまり、無意識のうちに
相手に伝わってしまいます。

人によって、
何を大切に思うかはそれぞれ違います。

自分にとっての「それくらい」が

相手にとっては
とても大事なものだったりします。

そうすると
「それくらい」と言われた瞬間、

自分の大事なものを
簡単に切り捨てられた気持ちに
なってしまうんです。

そういう何気ない一言が生み出す
負のパワーの積み重ねが

お互いの心の距離を
少しずつ遠ざけていくことって
多いんですね。



●自分の大事も、相手の大事も、どちらも大切

セックスに限らず、
仕事、家事、子育て、趣味など、

いろんなところに
その人の大切にしているものがあります。

相手の大切なものを
気づかないうちに「それくらい」と
切り捨てないような、

自分の大事も、相手の大事も、
どちらも両方、大切にできるような

そんな関わり方の先に
セックスしてもしなくても
仲良くいられる、

夫婦のカタチがあるのだと
思っています。

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松尾聡子
専門家

松尾聡子(カウンセラー)

Le Port(ル・ポール)

聞いて終わりではない、変化を起こすカウンセリング。知識だけではなく、実際に普段の生活ですぐに役立つ心のスキルを伝える講座。

松尾聡子プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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