「計画は、不要だ」それって本当にホント!?
予言の自己成就という言葉を
ご存じだろうか?
これは、心理学用語のようです。
意味は、未来を予言し、自ら行動を
起こし、その予言を成就させる
ことをいうそうです。
良い面を見れば、望む未来を手に
入れられる思考と行動を生み出す
といった点でしょう。
つまり、そんな自己成就ならば、
予言大歓迎ですよね。
しかしながら、光あれば闇ありと
一緒でこれにも暗黒面があります。
たとえ話ですが、ご主人の浮気を
疑っている奥様A子さんがいると
します。
ある時何か怪しい、もしかしたら
浮気!?
不安になったA子さんは、ご主人が
お風呂に入っている隙に、スマート
フォンを覗いてしまいます。
このときのA子さんの気持ちを想像
してみてください。
多分、疑念を否定する情報を探すと
いうより、むしろ自分の疑念を
裏付ける悪い情報を探してしまう
わけです。
そして、ついにそれを見つけて
しまいます。
知らない名前の女性から着信履歴が
残っていました。
履歴をよく確認してみると週に2、
3回の頻度で電話がかかっている
ようです。
その時、A子さんの心臓はバクバク、
不安の嵐が心の中を吹き荒れます。
何にもないと信じたい気持ち
反面、言い知れぬ疑念と不安
もう、とうとう我慢し切れず
A子さんは、ご主人を問い詰めます。
A子さんが疑った着信履歴の女性は、
実は最近入社したご主人の部下に
なった女性でした。
事実は、仕事以外の関係はまったく
なかったのです。
ところが、疑いが晴れたご主人
でしたが、この日を境にA子さんへの
不信感が芽生えます。
そして、時間とともに気持ちがどんどん
冷めていくのを感じるようになりました。
結果、驚くことに、着信履歴の女性と
本当に恋愛関係になったのです。
皮肉なことに、今度はご主人から
そのことを告白され・・・
ついに離婚するハメに・・
事案は違っても似たような話、
実際に起っているんじゃない
でしょうか?
このA子さんのように、特に妄想癖が
強い人だったりするとその分不安感も
大きく悪い情報に敏感に反応し過ぎて
振り回されるハメに・・・
その行き着く先が、今回の事例の
ような笑えない話となるわけです。
人は、時に論理的でない不可思議な
行動を取ってしまうことがあります。
だって、何の因果か、わざわざ
悪い情報を自ら探し集めることに
必死になるわけですから。
しかも、その不安が事実である
ことを必死に証明しようとする
わけです。
よく効く薬も適量を超えれば
毒でしかありません。
思い込みの力、恐るべしですよね。
故にその力を、良い方向に使えば
いいのでしょうが・・
結局のところ、自分自身の選択と
いうことになるのでしょうね。